
ラリーの朝は早いのです。今日もしっかり4時過ぎに起床し、池田へ向かいます。出発直前までそこそこ降った雨はやんだものの、路面はべしゃべしゃのままでした。
早朝とあって国道の流れも良く、駐車場オープンの15分前に到着してしまいました。
ゲートは開いていないだろうから、ひと回りしてどこかで時間を潰すか…と思いつつ行ってみると、なんと既にオープンしており、20台ほどが先着しているではありませんか。早朝から、誘導業務に当たるオフィシャルの皆様には、頭の下がる思いです。
駐車場から、SS会場までは約1㎞、高低差約25mの「登山」です。曇り空とあって、少し涼しく、現地で座っていたら寒いかも、と、長袖シャツの上にウインドブレーカーまで羽織ったのがまずかった。ステージに到着した頃には汗だくで、ウインドブレーカーはおろか、長袖シャツを脱いでTシャツになっても、汗が流れる羽目に。体力低下を痛感したひととき。
会場は、入口となる東側はプレミアムパス用のスペース。一般ギャラリーは、南から西側のスペースになりますが、球場だけに見え方の差があまりないのはいいところ。入り口に、なぜか某全日本ドライバーさんが、ギャラリーのチケット確認オフィシャルでいらしたのには、驚きましたが。
今回、折りたたみの小型チェアを持ち込みましたが、前列は地面が斜めで、だんだんチェアの足が沈んで座りにくいので、レジャーシートとマット、あるいは折りたたみの座椅子のほうが良かったかも。
かわねこが陣取ったのは、ちょうどヘアピンコーナーのところで、迫力はありそうですが、前夜の雨で池状態。これは泥かぶり必至ですが、そんなことにはめげません。カッパを着て観戦する気マンマンです。
さすがにコース委員がまずいと思ったらしく、小型重機で溝を堀り、排水を試みますが、あまり効果はありません。
オフィシャルが集まり出し、コースの雨水をすくって緩衝用のポリドラムに詰め始めました。と、重機を運転しているのは、T委員長ではありませんか。自らコース整備とは恐れ入ります。
かなりの時間を費やし、コース上はまだ湿っているものの、池ではなくなりました。
と、日傘の集団がこちらへ向かってきます。コース状況を下見に来た、モリゾウさんとカンクネン氏に違いありません。
盛んに送られる声援に、笑顔で応えるモリゾウさん。誰かが「モリゾウさん!(デモランは)3周!3周!」と声をかけ、いやいや…という表情で笑う場面も。
この後、デモランが行われますが、昨日と同様、開始予定時刻の5分前にRally1のエンジン音が響き渡り、いきなりデモランスタート。
先行は昨日と同様カンクネン氏ですが、やはりコースはかなり滑るらしく、スライドしてあわやフェンスに接触か?!という、一幕からスタート。しかしさすがです。
ヌタヌタ、ドロドロのコースをものともせず、ガンガン走り回るご両人。きっと楽しかったのでしょう。掛け声の3周どころではなく、5週はしてくれたサービスぶり。意外なことに、覚悟していた泥かぶりはほとんどありませんでした。
時折コースを外れて暴れていたのは、この後競技車が走行することもあって、コースを荒らさないための配慮だったのかもしれません。
おそらくは、いや間違いなく11月のラリージャパンのプロモーションだったことと思いますが、あのサウンドを聴くと、WRCを見に行きたくなるので、大成功ではないでしょうか。かわねこは、予算的に行けませんが。
グラウンドなので、地盤がしっかりしているのか、思ったより路面は掘れていないので、後続ゼッケンの2駆クラスでも大丈夫そう。(ほんとか?
案の定、0カーはかなり苦戦していました。86/BRZには厳しすぎるコースです。
後に「信じられないほどスリッパリーだった、まるでモンテカルロだよ」と語っていたというラトバラ選手も、さすがの走り。
勝田選手も果敢な走り。
コバライネン選手も攻めます。そしてやっぱり手を振っている、北川選手。(笑
そしてJN-2クラスチャンピオンとなった、奴田原選手の、無駄のないいぶし銀の走りは、さすがとしか言いようがありません。
国際クラスのエボⅩなどと比較すると、あの路面でも、GRヤリスは、比較的スムーズに走れていたような気がします。ドライバーの腕ももちろんあると思いますが、最新のクルマだけに、アンダーが出にくい特性なのでしょうか。
そして、地元のたくろー選手も雪道同様見事な走りで拍手喝采。
スタートの頃から晴れてきて、路面がどんどん乾いたらしく、後続ゼッケンほど有利だったようで、他SSはぶっちぎりだった、ラトバラ選手が唯一負けたのが、このステージ。ベストを獲ったのは、FLEX 翔チームの川畑選手。
そして今回ジムニーで参戦の、織戸選手がなんとヘイキ・コバライネン選手のタイムを上回る、という珍事まで起きました。(笑
今回初となる、イケダSSSですが、事前に下見した時は「こんな狭いところで?!」と思ったのですが、会場内のほぼどこからでもスタートからゴールまで見られることもあり、ジムカーナのようにパイロンの設定でそれなりに見どころのあるSSになりますね。報道では、少なく2025年まではこのSSを使うとのことで、来年もこれは楽しみです。
唯一残念だったのは、スケジュール上、2本目をJN-1の先頭ゼッケンまでしか見られなかったこと。ここで移動しないと、北愛国で行われる、表彰式に間に合わないのです。
よし移動だ、と立ち上がった瞬間、やらかしました。ポケットに入れたコンデジがこぼれて落ち、地面が斜めなのでそのままころりん、と、規制ネットの向こう側へ転がってしまいました。
近くのオフィシャルを呼んで取ってもらいましたが、反省しきりです。
今回、初開催の池田町。せっかくなら今後も歓迎してもらうべく、なるべくお金を落とそうと会場から駐車場までの間にある、イベント会場に行ってみましたが、食べ物を売っているテントがありません。どうやら飲食関係は、少し上にあるワイン城スペースに集約されていたようです。ちょっと離れているのと登りだったので、かわねこはそのまま駐車場に降りてしまいました。
ワイン城へ人を集めるためとは思いますが、もう少しSS手前に出店等を設定してくれると、買いやすいのですが。
とは言え、北愛国へ行く前に、お気に入りになった、お菓子の小松でしっかりソフトなう。(笑
北愛国に到着したのは、既に13時半。お腹も空いたので、さっそく飲食スペースに。いつも焼きそばなどが多いのですが、もう少し違ったものが食べたいな、と思っていたら、タコライスを売るキッチンカーがありました。
長居を防ぐためか、これまでは椅子とテーブルが用意されていましたが、今年はテーブルのみの立食スタイル。
しかしこのタコライス、なかなかに美味かったです。
例年と違って、9月と思えない気温の今日、あまりに暑いので、持ち込みの飲料を飲み切ってしまい、先ほどのキッチンカーにかき氷を買いに行くも、残念ながら売り切れ。まあ、寒いよりはよっぽどいいのですが。
今年も行われた抽選会。昨年はダンロップのTシャツとタオルが当たりましたが、今年はものの見事に外れました。まあ、楽しかったからいいのです。
と、表彰式の直前になり、例の日傘集団が来ました。なんか某ドラマの院長回診みたい。(笑
きっとご本人は、こんな大仰なことはしたくないかと思いますが、身分が身分なので、周りがそれを許さないのでしょうね。
今回、見事にラトバラ選手と勝田選手がワンツーを決めて、ご機嫌のモリゾウさん。
相変わらず、秘書のお姉さまとGAZOOのスタッフ、SPのガードが固いけれど、観察してみると、するっとサインをもらっている方もいます。どうやら、いきなり御本人に近づくのではなく、お付きのお姉さまにそっと近寄って、許可をもらうのが良いらしい、と気付き、スマホ片手に「すいません…写真を…」と近づくと、なんとスマホを受け取ってくれ「お待ち下さい」と。
やりました!ミッションコンプリートです!
あまりサインとか、ツーショットに食いつかないかわねこですが、なんてったってトヨタグループの総帥であり、自動車工業会会長でもある豊田章男会長、こんな機会でもない限り、写真など撮ってもらえるものではありません。
さすがに章男会長は有名人なので、クルマ趣味ではない人でも、この写真を見せると、驚かれるのがちょっと自慢だったり。(笑)
そして表彰式では、我らがたくろー選手/山田選手組が見事JN-5クラスを制して優勝!これは嬉しい。
しかも、当日御本人の話では、次戦ハイランドマスターズでは、完走さえすれば、シリーズチャンピオン、と聞いてついに!と心躍らせていたら、ポイント点数の関係で、次戦を待たずにシリーズチャンピオンも決定したそうです。おめでとうございます!
こうして、今年のラリホも大盛り上がりで終了しました。
比較的天候にも恵まれ、新しいステージや試みもあって、楽しかったですね。それだけにラリホロスが酷いのですが、来年もまた、楽しませてくれそうです。
ただひとつの心残りは、スケジュールと天候、体力の関係で、リエゾン応援ができなかったことですが、来年の楽しみに取っておきましょう。
オーガナイザーをはじめ、ラリー北海道に関わった、すべての方に感謝です。
ありがとうラリー北海道。また来年!