●
優先席に座った私に、老人からの制裁が下る。謝っても許されず…
予期せぬタイミングで、見知らぬ人からしつこく責められる。その衝撃は、後々までしこりを残すことになるかもしれません。香川さん(52歳・仮名)の場合、それはバスの中の出来事でーー(「読者体験手記」より)
* * * * * * *
仁王立ちで車内に響き渡るような大声
地下鉄やバスで座席の譲り合い、というあたたかなエピソードはよく耳にするが、私の場合、今でも忘れられない最悪の思い出がある。
それは今から十数年前、結婚したばかりの頃のことだった。夫婦とも仕事が忙しく、新居を整えることに追われていた私は、その日も仕事帰りに大量の日用品を買い込み、大きな袋を2つも手に提げて、やっとバスに乗り込んだ。
夏の暑い日だったので、疲れと暑さで体が重く、気分がすぐれなかった。やっとの思いで空いていた長椅子タイプの優先席に座る。駅前の停留所で大勢の乗客が乗り込み、たちまち満員になったが、老人が数人車内に立っていることに私は気がつかなかった。
降りるバス停まであと2つというところへきた時、いきなり目の前に、杖をついた老人が立った。そして、仁王立ちで車内に響き渡るような大声で怒鳴り始めた。
「あんた、どんなつもりでそこにのうのうと座っているんだ!」
一瞬、自分に向けられた言葉だと理解できなかったが、老人はいかめしい目つきでこちらを睨んでいた。そこから長い説教が始まった。
「たくさん年寄りが乗っているのに、若い者が席も譲らんとはけしからん! どういう神経をしているんだ。見ろ、ここにいる方はな、すぐにすっと席を立って、わしに譲ってくれたんだ。それが当たり前だろ。わかるか!」
老人のすぐ後ろには、譲ってくれた主と思われる40代前半くらいの男性がいて、次のバス停で降りようとしていた。
周りは気の毒そうにこちらを見ている
私はとにかく「すみません」と言いながら、腕がちぎれそうになるほどの荷物を持って立ち上がった。やっと立っているという感じだったが、必死でこらえた。もう一度、「すみません。荷物があって、具合も良くなくて……」と言いかけると、途端に大声に打ち消された。
「そんなものは関係ない! みなさん、こいつはとんでもない女だ。まったく。おまえは何を考えているんだ!」
怒り心頭のこの人に何を言ってもムダだし、反論する気力すら起きない私は、必死でこの地獄の時間を耐えることにした。気分がますます悪くなり、熱気のこもった車内で、息をするのも苦しい。
周りの乗客も、お隣の老婦人たちも、黙って気の毒そうな顔をして私をじっと見つめている。老人の怒りはおさまるどころか、ますます増幅。罵詈雑言を浴びせられるなか、降りるバス停が近づいてきたので、私は運転席のほうへ移動した。
すると、老人はぎゅうぎゅうの車内をかき分けるようについてきて、私の腕をむんずと摑む。「おい、おまえ逃げる気か! わしの話を聞いているのか!」と、執拗にまくし立て、私が降りるのを阻止しようとした。
それにはさすがに、車内の乗客たちもざわつき始め、「もうおやめなさいよ」と言う声が聞こえてきた。老人は、その方たちにも「うるさい!」と一喝し、私の腕を放そうとしない。「すみません。もう降りるので」と言っても通じない。ところが、立場上中立を保っていた運転手がついに我慢できなくなったようで、車内放送のマイクで注意した。
「お客さん、いい加減にしてください! そんなに怒鳴り散らして、車内の迷惑ですよ。こちらのお客さんは降りるんだから。いいからあんた早く降りて!」
運転手が身を乗り出し老人を両手で押さえて、早く行けと私に目で合図する。私は会釈し、逃げるようにバスから飛び降りた。
背後で「おい、待て! 許さんぞ」とまだ怒鳴っている老人の声と、「やめなさい」と言っている運転手の声が響いていたが、ようやく扉が閉まると、すぐさまバスは走り去って行った。
逃げ場をなくす指摘は、理不尽だと思う
1人バス停にたたずんで、今のは何だったのだろうと自問自答した。たしかに優先席に座って、周りの老人たちに席を譲らずにいた私が悪い。だから車内の乗客は私を援護しなかったのだろうと思う。しかし、正しいとしても、あのように怒りにまかせてわめき、周りの人にまで迷惑をかけるのはどうなのだろうか。
平常心を失っている人にむきになって言い返せば、収拾がつかなくなる。あれで良かったのだと自分に言い聞かせたが、あそこまで徹底的に責められたのはかなりつらく、四面楚歌という言葉を実感した。
この出来事を友人や同僚に「ちょっとひどいと思わない?」などと話す気にはなれなかった。本当につらい体験は簡単には話せないものかもしれない。
その数年後、小さかった子どもを連れてバスに乗った時に、空いていた座席に座らせたら、「子どもが座っているなんて、とんでもない。我慢して立たせたら」と老婦人に言われたことがあった。おずおず立ち上がるのを見て満足したような彼女の顔は子ども心にしこりを残したらしく、それ以来、座席に座るのを拒否するようになった。
正しいこととはいえ、逃げ場をなくすような指摘の仕方は、理不尽だと思う。もっと思いやりを持って戒めてもいいのではないか。今でも地下鉄やバスに乗ると、どんなに席が空いていても座ることができない。座ることに罪悪感を覚えるようになってしまった。
一度、ある老婦人に好意で席を譲ろうとしたことがある。ところがその方は、きっとこちらを睨み返し、「私は席を譲られるほど年寄りじゃない」と拒否した。良かれと思ってしたことが仇となった。
譲らなければ責められ、譲ろうとすれば逆に拒否されて、どうしてこんなことでいがみ合わないといけないのか理解しがたい。譲り合いは、気遣いでするものだと思う。
年を重ねて若い人の部類から外れてしまった今、私は説教というかたちではない、若い世代に気づかせてあげるようなアドバイスをしたい。そう考える今日この頃である。
---♢---♢---♢---♢---♢---♢---♢---
「優先席と専用席は違いますよ~(ニヤニヤ笑い)、そ・れ・に、優先席だろうと専用席だろうと老人の優先席専用席ではなく(一呼吸置いて)体の弱い人優れない人の事なんですよぉ~~」に続けて「貴方みたいに他人に怒鳴る力がある人向けじゃないんですよぉ~~」と捲し立てて畳み掛けてやるがな。私なら。
出来ないくせにって?、まあそこはそれ、そこまで流暢に言えないだろうからもっと短く「老人向けって意味じゃなく体の弱い人向けって事なんだよ馬鹿」かな。
それが分かってないジジイ多いよねぇ。こう言う事やるの大抵ジジイだけど。
以前に書いたかもしれんけど、こんな感じのジジイ共は過去上位に上れずリタイヤした奴か簡単に上位に上れてそれが当たり前に思っていたままリタイヤした奴かだろうなと。
前者だと年寄りと言う特権(じゃないけどね)を得て過去の鬱憤から威張り散らしたくなった、後者だともうリタイヤしたのに未だに俺偉いが続いていて他人を見下す・下に見ると。
多分そうだと思う。
後段
でもそう言うのは吐き出した方がいいと思うけど。この人がねえねえちょっと聞いてよぉタイプなら同類(失礼)にぶつけてそうよねーっとガス抜きした方が。
私なら、ウホッ良いネタゲット早速うpろうっと、と此処に書きにくるかも(笑)。
おまいがこう言う場に居たらって?、うーん、、、その人が譲ってくれたんならさっさとそこに座れよ、座れたんだからもういいだろ、とか言うかな。
自分は座れた(確保出来た)のに噛み付くって事は優先席に座りたかったのか老人は優先席に座るべきと凝り固まっているのかどちらかだったのかなと。
ウテシも助太刀るの遅いよ。ガミガミやっている最中から助太刀らないと。私はだよ?ウテシは船長みたいなもんだと思っている。船は何かあった時船長の責任になるから船長権限があるんだと思う、だからバスでも同じで、客がおかしい、まあキチガっているとも言う、な場合大人しくしてろとかここで降りろとか言う実行る権限有っても良いと思うんだ。
世の中間違っているよ、客の方が偉いと勘違い起こしている。だから客が文句言ってウテシが反論しようものならそれこそ鬼の首でも獲ったが如く貴様の氏名はっとか会社に報告するからなっとか偉そうに言うんだよなあ。
ジジイなんか特に。敬老パスで乗させてもらっている身のくせに。まあ名古屋市の場合は丸っきりタダじゃなく幾ばくか払うみたいだけどそれでも毎日乗っているなら一回当たりはタダみたいなもんだ、なくせによ。コレもそうだったんじゃねえの?
まあなんにせよ身は裕福かそうでないかは別として「心はプア」な奴だったんだろうと。こんなジジイにはなりたくないいやならないと言う戒め的な存在ありがとうと。え?(笑)。
追記
腕を勝手に掴まれた時点で警察案件。直ぐに停めてもらってひゃくとーばん。パンダ駆け付けるまでウテシに守ってもらう。とかせなかんな、ウテシは。
或いは
バスもタクシーみたいなの付けなな。外部に自車に危険が迫っていますとかなランプあんでしょ?それバスにも。でそれ点いてたらパンダが強制停止させて乗り込むと。
あんな狭い中でキチガイに遭遇しても逃げ場が無いでな。返り討ちにするか官権に取っ捕まえてもらうか。