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約3年ぶりの死刑執行 存廃議論止めてはならぬ
2年11カ月ぶりに死刑が執行された。国家が個人の生命を奪う極刑である。立ち止まって制度の存廃を考える必要がある。
人が人を裁く以上、冤罪(えんざい)を完全に防ぐことはできない。それを思い知らされたのが、死刑確定後、再審で無罪となった袴田巌さん(89)のケースだ。
拘束は約半世紀に及び、執行の恐怖は袴田さんの精神をむしばんだ。再審の判決は捜査機関による証拠捏造(ねつぞう)まで認定した。
日本弁護士連合会の呼び掛けで2024年に死刑制度を考える懇話会が設けられ、「放置の許されない数多くの問題があり、現状のまま存続させてはならない」と指摘する報告書をまとめた。国会議員や検察、警察の元トップらもメンバーに入っている。
死刑制度を根本から検討する公的な組織を国会などの下に設けるよう提言した。にもかかわらず、国の動きは鈍い。
22年には執行の最終判断を下す法相への信頼を揺るがす不祥事もあった。当時の葉梨康弘法相が「朝、死刑(執行)のはんこを押して、昼のニュースのトップになるのは、そういう時だけという地味な役職」と発言して更迭された。
国は制度維持の根拠として、世論調査で「死刑もやむを得ない」とする回答が8割に上ることを挙げる。ただ、フランスでは制度存続が多数派だったが、人権保護を優先して1981年に廃止した。
日本の調査では死刑を容認した人の6割が被害者側の心情を理由に挙げている。忘れてはならない視点だが、遺族の思いは人によって異なり、時間の経過によっても変わりうる。
制度の是非を考えるには、十分な情報開示が欠かせない。だが、国は後ろ向きだ。今回も、公表したのは名前や事件の概要などに限られ、本人に執行を伝えた時期すら明らかにしなかった。執行直前の告知は、人権を軽視していると批判されている。
生命は人権の根幹である。国家といえども侵害は許されないとの考え方が広まっており、死刑制度を残しつつも執行を停止している国もある。
死刑はいったん執行されれば、取り返しがつかない。廃止を視野に議論を深めるべきだ。
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全てのものを今直ぐ処理せよとは言っとらん。袴田さんの頃のは何度でも吟味せなかんと。あの頃の官憲は稚拙だったからね(じゃあ今の警察組織はまともなのかよ、いやそれも…)。吟味と言うより仮釈してやんなよと。事件の調べは続けてやってもらうけどね。
けど今時の奴等についてはさあ。例えば・・・秋葉原の奴は実際に見ていた人も居たし自供もあるから彼が代理な訳無い(と言い切れる)。
でそれより、
> 日本の調査では死刑を容認した人の6割が被害者側の心情を理由に挙げている
ちゃうてっ。やった事に対する罰としての死刑。そっちが大事。感情に訴えてでの吊るしでは其の後の喪失感ての?があると思う、罰として粛々と吊るす、それで(こそ)よし一区切りついた、墓前に報告できる、となるのでは?と。あくまでも私の場合ですけどね。
Posted at 2025/07/13 19:40:51 | |
今日のボヤキ | 日記