マツダ3が納車されて22ヶ月(1年と10ヶ月)。
いまさら、これらについて述べることなんて…という感じですが、マツダ3になってグレードアップしたMRCCとCTSについてイロイロ思うところがあったので書いてみたいと思います。長文ですがお付き合い頂ければ幸いです。
自分は初期型のマツダ3を購入したわけですが、運転支援機能であるMRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール)とCTS(クルージング&トラフィック・サポート)については、世間の評価はあまり良いものではありませんでした。
初期型では、MRCCは追従走行で加減速の制御が過激、CTSは作動上限速度が55km/hまでというものでした。
自分に関して言えば、そもそもMRCC作動中でも必要と判断すればバンバン操作介入や解除をしていたので、少々加減速の制御が過激であっても気になってませんでした。
BMアクセラのときのMRCCは対応する速度域が30~115km/hと限られていたので、信号の少ない郊外路や高速道路くらいでしか使えませんでした。マツダ3では全速度域に対応しているので一般道や街中でも使えるし、前のクルマが赤信号で止まったときはそれに追従して止まってくれます。更に再発進はボタン1つで出来ます。そこまで便利になって使用できる速度域や場面が大幅に増えてくれたのですからそれで充分でした。
一方、CTSについては「道路上の白線を検知してステアリングをアシストする」という時点で過度の期待をしておらず殆ど使ってませんでしたww。白線が消えてる道路って多いですしね。ノロノロと進む渋滞のときに便利なくらい。さらに、自分は割と渋滞の少ない早朝や夜間を好むとくればあまり出番がありませんでした。
とはいえマツダは他のオーナーの不満を看過できなかったのか、ご存知のようにこの機能を持つ全車を無償アップデートの対象としました。
自分はこのアップデート、(1)の "SPIRIT1.1" にしか興味がありませんでした。アップデート後のMRCCももちろん使ってますが「変わった…かな?!」くらいの認識です。そんなわけで、その後もイロイロな遠征でMRCCは活用しつつもCTSはあまり使わない日々が続きました。
ところが、思わぬところでこのCTSの恩恵を感じることになります。
10/9 東海北陸道を使って新潟方面へ旅行に行っていました。東海北陸道は人生で2回目でしたが、1回目のときは飛騨清見ICで降りたため、北陸道まで走破するのはこの日が初めて。そのICを越えた初体験の部分はトンネルが56か所もあります。例えばこんな感じのトンネルが何回も続くわけです。
・対面通行。
・中央に乱立するオレンジ色のバー(車線分離標と言うらしいです)。
・トンネルという閉鎖空間。
・割と狭い走行車線。
こんな状態で前を走るクルマとの車間距離の維持をするとなると、けっこう気を使います。
そこでCTSを使ってみることにしました。過度の期待はしていませんでしたが、高速域まで対応したし白線が消えてるところも少ない高速道路であれば、その名の通り”サポート”になるだろうと…。
・・・・・・・つ、使える!!!
オレンジ色のバーも前車との車間距離も気にならない!!
アクセル/ブレーキに置いた足の緊張を緩めることができる!
MRCCだけでは足りなかった部分を見事にサポートしてくれました。
これはまさに、
無償アップデートさまさま でした。
・・・と、個人的にはMRCCとCTSには満足しています。これがあるからオフミ遠征も苦になりません。10/9~15にかけて上記の高速走行に続いて北関東、都内、箱根、伊豆と廻って京都に戻ってくるという旅行をしました。走行距離 1,688km という普段はやらない(やりたくてもできない)ほぼクルマのみでの旅行でしたが、おかげで運転が辛くありませんでした。最初は途中で睡魔が襲ってきてSA等で仮眠とかするかなぁと思っていましたが、そんなことは全然ありませんでした。色んな場所を観ることが出来て大満足でした。
ここまで便利なら、前にクルマが居ないときに赤信号で止まってくれたら…と思いますが、これをやるには機能的にも法制的にもハードルが高いそうで。
ところで、取扱説明書には以下のような警告文が書いてあります。
過信してはならないというものですが、赤の下線部のような状態になるとMRCC/CTSは強制終了することがあります。自分は2度ほど強制終了を体験しました。1度目はゲリラ豪雨。2度目は夕焼けの西日を長時間(といっても5分くらい?)、真正面から受けたときでした。
どちらも共通してるのは「視界を長時間奪われたとき」でした。ゲリラ豪雨は分からんでもないですが、西日の直撃というのは意外でした。朝日の直撃でも強制終了するかもしれませんね。
以下、「本当に些細な」不満点を。
① M Hybrid との協調
現状、マツダ3とCX-30 のスカイアクティブX車とMX-30に搭載されている M Hybrid ですが、
このブログで述べたように時速20km/h 以下になると i-stop が作動してエンジンが止まります。これはMRCC作動中でも発動します。G一定のブレーキが出来ないなら、むしろMRCCを作動させた方がほぼ確実に 20km/h 以下で発動させてくれます。それはイイのですが、停止位置が前に止まっているクルマと少し距離が開いてしまうことがよくあります。これは 20km/h 以下でエンジンストップしてしまったために意外と制動距離が短くなってしまう M hybrid あるあるです。
さて皆さんは、意外と前のクルマとの距離が開いてしまった状態で止まってしまってそのとき i-stop してしまっていたらどうしますか?
a) エンジン再始動して距離を詰める
b) そのまま動かない(←ちょっと恥ずかしい?!)
ちなみに自分は b)です。一方クルマは a) です。エンジン再始動して距離を詰めて再び i-stop します。それはそれで優秀だと思いますがちょっと勿体ない気もします。せっかく 20km/h 以下から i-stop して燃料消費を抑えたというのにエンジン再始動してしまってはむしろ"損"だと思います。状況にも寄りますが20km/h 以下から i-stop すると完全停止の5秒以上前からエンジンを止めることも可能なのに。距離を詰めるのはイイとして i-stop は諦めたらいいのにと思います。
まぁ、距離を詰める前にブレーキを踏むか i-stop の方をOFFにすればいいことですが。
②MRCCボタンとCTSボタン
この2つは写真のようにステアリングの右側にあります。
それぞれのボタンを押すと、マルチインフォメーションディスプレイは以下のようになります。
両者の表示の違いは赤丸で囲った”ステアリング”マークが有るか無いかです。
自分はCTSを活用するようになったとはいえその頻度はまだまだ低く、まずMRCCを作動させてから、使えると判断したときにCTSに切り替えることが多いです。いきなりCTSボタンを押すことはほぼありません。
このような順番でボタンを押すため、最初の頃はこう認識していました。
「CTSボタンはMRCCにステアリングサポート機能を加えるもの」と。
ところがこのMRCCボタンは "オートクルーズの状態をON/OFFするもの"であり、CTSボタンは "
ステアリングアシストの付いたオートクルーズの状態をON/OFFするもの" なのです。
この認識の違いが以下のような操作ミスを発生させます。
CTSの状態で走っていて、途中でステアリングアシストを外してオートクルーズのみの状態にしたいときが発生したとします。すると「CTSボタンはMRCCにステアリングサポート機能を加えるもの」という認識なのでCTSボタンの方を押してしまいます。すると、ステアリングアシストだけでなくオートクルーズの状態も切れてしまいます。
最初は驚きました。そして戸惑いながらも大慌てでMRCCボタンを押してオートクルーズを再開させるわけですが、速度設定もやり直ししました。
まぁ、ちゃんと取扱説明書を読めってことなのですが… (^^;)
今はちゃんと分かってるので戸惑ったり慌てたりしません。
ボタンはたまに押し間違えますけど・・・ 爆)
と、まぁ長々と書きましたがMRCCとCTSは概ね満足しています。自分の期待値以上です。優秀過ぎると頼り切ってしまいますし、ダメダメだと不満だけが募ります。
そんなわけで、もうこれ無しで遠征とかできません。
…便利機能に慣れてしまうって怖いデスネェ