2022年3月6日〜21日まで借りました。
Mazda3Xのオイル&ATF交換時にラジエーターからの水漏れが発見され、急遽ラジエーター本体とそのホースを交換することになりました。しかし部品が届くのに(そのときは)1ヶ月近く掛かるとのことで、ディーラーがレンタカーを用意してくれました。
「CX-30とMX-30、どっちにします?」と聞かれてちょっと考えてCX-30に。個人的にはMX-30をと思いましたが、近くのスーパーの狭い駐車場や妻のことを考えると観音開きのフリースタイルドアは使いにくそうかなと。それに妻が使い慣れていないし。さらにCX-30の方が乗り慣れてる⁉️ってのもあります。オフミで何回も運転しましたしw
で、来たのが 20S Proactive。20Sかなと思いましたが、20Sではオプションでも付けられないアダプティブ・LEDヘッドライトとシフトスイッチが付いていたので、 20S Proactiveですね。CTSは付いてませんでしたし。パワーシートとシートヒーターが無いのがちょっと寂しい。MRCCがあるので遠征には困りません(CX-30では全車標準装備です)。
というわけで、試乗というには余りにも長期間CX-30を所有することになったので、イロイロ書いて行こうと思います。
①スカイアクティブG2.0
2年ぶりくらいの"圧縮着火しない"ガソリンエンジンw。第1印象は「軽っ!!」でした。軽快なエンジン音とともによく回ります。Xの遮音性に慣れたためかうるさいくらいですが、これはこれでテンション上がってしまいます。
回してて楽しぃぃぃ!
そしてあらためて「トルクが細いってこういうことかー」と思いました。Xは一般的なガソリン車に比べてトルクがあるので。だからと言って加速がモッサリしているわけではなく、
軽快なエンジン音とともに気持ち良く加速してくれます♫
特にこだわりが無ければ、燃費はともかく、初期費用がお財布に優しく、走らせて楽しいとなればコスパ最高のエンジンです。
② Mazda Harmonic Acoustics (マツダ ハーモニック アコースティックス)
以前、所属しているグループ内では「もうBOSEは要らない」とまで言われてた第7世代のサウンドシステム。Mazda Harmonic Acoustics (マツダ ハーモニック アコースティックス)と名付けられたそれを、自分は体験する機会がありませんでした。いつものディーラーで用意されているのは全てBOSE搭載車。そのため聞き比べしないまま、そんなことはすっかり忘れていました。この試乗車はBOSEがなかったのでやっとMAZDAこだわりのサウンドシステムを体験することができました。
第1印象は「もの足りない」でした。
この車で最初に音響設定を開いたとき、以前に使った人のであろう設定が残っていました。
低音(Bass):+9 、 高音(Treble):0
でした。「ずいぶんとアンバランスなことしてるな」と思いつつ、愛車と同じ設定
低音(Bass):+7 、 高音(Treble):+9
にしてみて、いつもの曲を聴いてみた印象が「もの足りない」でした。その後、その「もの足りなさ」を減らそうと調整し直した結果、行き着いたのは、
低音(Bass):+9 、 高音(Treble):-1
でした。…なんとほぼ元に戻っていました。これでもまだ高音(Treble)に違和感が残ります。しかも同じアーティストの違うアルバムの曲だとまた設定を変えたくなるというオマケ付きw。
Mazda Harmonic Acoustics には、"シンプル"という設定画面のほかに"アドバンス"というのがあって、そこでROCKとかR&Bにすればなんとか"いつもの感じ"で聞けるようにはなりました。ただ、高音(Treble)の違和感は最後まで拭えませんでした。
このような「もの足りなさ」や「違和感」の一因は、装備品の違いにあると思います。
この図で、白い四角のものがMazda Harmonic Acoustics の装備品、白色に黄色のを加えたのがBOSEの装備品になります。装備品が多ければ良いというのではないのでしょうが、Mazda Harmonic Acoustics をベースとしたBOSEサウンドシステムに"毒されて"しまっているのは否めません。
自分には「もの足りない」という印象でしたが、このサウンドシステムが目指した
車室内の理想音響
・音源に入っている情報を正しく伝える
・ダイナミックレンジの拡大
というのはシロートの自分でもしっかり感じ取れました。自分はBOSEの方が好みですが、BOSEはどうしても「どんな音楽もBOSE的になってしまう」ところはあります。音楽によってはそれが煩わしくなったり、視聴者が捉えにくくなる音があったりします。その点、Mazda Harmonic Acousticsは余計な?装備がない分、上記の理想に忠実で楽器それぞれの音をしっかり聞かせてくれます。また、アドバンスという設定画面にイコライザーがあるので調整の自由度が高く、この部分は正直羨ましいです。これが"標準装備"というから驚きです。
と、今さらながら体験したMazda Harmonic Acousticsですがその出来栄えは素晴らしいものです。自分には「もの足りなさ」や「違和感」がありますが、だからと言って聞いてられないということはありません。"好み"の問題だと思います。また人に勧めるなら「BOSEは要らない」と言うでしょう。
その後、イコライザー機能を使ってあれこれ調整しました。
コレでそれでも「高音の違和感」は消えませんでした。
この動画では、BOSEは「低音を効かせて、中音はフラット、高音は控えめ」となっています。自分の調整したイコライザーの結果も似たようになっています。中音で強く効かせている周波数があるのは「高音の違和感」を減らそうとした結果かなと思います。
このことからたとえ買う前に聞き比べが出来たとしても、「自分は」オプション代を払うことになるBOSEを選んだと思います。
③ i-ACTIV AWD
このクルマでコーナーを何回か曲がってみた後で、どーも旋回中の挙動がFFとは違うなと感じていました。愛車では旋回中に後輪がしっかり踏ん張っていてくれている安定感があってそれを凄く気に入っているのですが、このクルマで旋回していると、どうも"後ろからチョット押されているような感覚"があります。最初はSUVとセダンの違いかとも思いましたが、何度か曲がっているうちに「どうも違うぞ??」と思い始めました。
で、ふとハンドルの右後ろにあるボタンが目に入って「もしや?!」と思い至りました。実は第7世代車のここの5つのボタンは、FFとAWDで1つだけ異なります。
FFではTCS (トラクションコントロールシステム)のオフボタンなのですが、AWDはオフロード・トラクション・アシストのボタンになっています。
家に帰って車体後方にまわってみると確かに「AWD」の文字。まさかのAWDに嬉しくなりましたね。
以前、
コタんパスさんの愛車を運転させてもらいましたが、僅かにFFとの違いを感じつつも、0.2G設定だったし大人3人乗車だったので「錯覚かな〜??」と思ってました。しかしエンジンや車種は違えど、1人でじっくり乗ってみると0.2G設定でも違いが分かります。コーナーを曲がるときFFだとブレーキの踏み始めをちょっとミスるとその後の減速G一定や旋回G一定に支障をきたすことが多いのですが、このAWDだと、多少ダメかな?!と思うようなときでも気にせずにブレーキ/ハンドルを設定Gで止めれば、割と綺麗なG一定のコーナリングが出来ます(もちろん、限界はあるので本当に失敗したときは上手くいきませんが…)。
家の近所のワインディングを1回だけ走ってみましたが、Mazda3より走りやすく感じました。旋回中だけでなく減速、旋回、加速とコーナリングの全行程での安定感が気持ちイイです。スカイアクティブのシャシーはよく出来ていて、トーションビームであっても後輪がしっかり踏ん張ってくれているので安心してコーナリングが出来ます。しかし、どうしても減速から旋回、旋回から加速に移る瞬間は気を遣います。AWDでは減速→旋回→加速の一連の動作が1つの"流れ"として曲がって行きます。これはやはり「後輪も回っている」というAWDのメリットかと思います。AWDというと滑りやすい路面で威力を発揮するイメージがあって、雨はともかく雪のあまり降らない地域では不要かと思っていましたが、ここまで積極的に普段の運転に介入してきて、それがちゃんと実感できるとは思っていませんでした。
今さらですが、AWDを選択肢に入れるべきだったなと後悔しています。…まぁ、あのときはエンジンの方に気を取られていたので、その良さを知っていたとしてもAWDを選択したかどうか?!ここまでしっかりとAWDの良さが感じられるようになったのは、i-DMsで学んだことを実践できるようになったからだと思います。
と長くなりましたが、借りてからの2週間、
あっちこっち行って、20S AWDのCX-30を存分に楽しみました♪( ´▽`)。流行りのSUVでしたが、セダンと変わらないフィーリングで運転できます。何人かのみん友さん達に運転してもらいましたが、皆さん高評価でした。
無いことを祈りますが、何らかの理由で今のMazda3を手放すことになったとしたら、そのときあまり資金もないでしょうから、CX-30 20Sという選択肢もアリですね。
ちなみに、CX-30は20S AWDで6MTが選べます。Mazda3は選べません(Xなら選べます)。