先日のディーラー修理時の代車はフレアワゴンでした。車名を聞いてもどんな形かわからず、実車に対面してもOEM元であるスズキの車名はわかりませんでした(正解はスペーシア)。いわゆる「スーパーハイトワゴン」で、公道上にあふれていますが、「日本の軽自動車規格とこれを優遇する税制が生んだ奇形車種」と感じてきたため、関心を持ったことはなく、乗ったこともありませんでした。せっかくの機会なので、限られた時間の中で「試乗」してみました。
スタイル
路上でみかけるスーパーハイトワゴンは、幅が狭いのに背が高いので頼りない印象でした。これを拡大したようなソリオ、ルーミー、トールなどが急増してきたのでなおさらです。乗り込むつもりですぐ近くで見ると、1.7mを超える全高もあって、意外にも堂々としています。側面のドア、ウインドウともほぼ垂直で、立派に見える反面、横風に弱いのではないかと心配になります。
室内
ドライバーズシートは一番下の位置が最も馴染みました。すると、チルトステアリングは一番下でもちょっと高めです。シートとステアリングの位置関係には問題ありませんでした。ただ、アップライトなシートでは、アクセルペダルをどんな角度で踏めばいいのか困ります。左足にはフットレストがなく、足の置き場も狭い印象で、両足とも居心地は今ひとつでした。
サイドミラーには問題ありませんが、はるか上にあるルームミラーを見るには相当見上げなければならず、視線を前方から外さざるをえません。サンバイザーは大型でしたが、下げても頭のずっと上で、あまり役に立たないかもしれません。ここまで背が高くなくてもいいのではないかと思いました。
軽自動車とはいえ、オートエアコン、運転支援装置、電動スライドドアなど、装備は充実しています。
運転すると
昔の軽自動車のようなうるささはなく、しっかりしています。車重は800kg台なので、それなりにどっしりしているのでしょう。急加速を要求しなければ、660cc自然吸気エンジンとCVTは実直で、近場で乗る生活のツールと考えれば十分許容できそうです。マイルドハイブリッド車で、メーターパネルには充放電の様子が表示されますが、その効果までは体感できませんでした。
せっかくなのでいつもの首都高速に連れ出してみました。80km/h定常走行が十分静かなのは、CVTが効果的に回転数を下げているのに加え、遮音がよいためなのでしょう。ただし風で進路が乱されやすい印象がありました。都心環状線のカーブと風の強いレインボーブリッジは、速度を落として慎重に通ったので、怖い思いをすることはありませんでした。
全体の印象
車両の特性を理解すれば、生活のツールとして十分に使えると思いました。だからこそ、これだけ多くの人が乗っているのでしょう。一方、ロングドライブには向かないように思いました。
スーパーハイトワゴンの購入は考えられませんが、今回の「試乗」はいい経験になりました。
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2023/02/18 23:06:18