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2024年02月29日

(注意喚起) アルミ電線にご用心!

(注意喚起) アルミ電線にご用心! こんばんは。

1日多かった2024年の2月が終わり明日から3月ですね。そして年度末の月です。

もう今年も2ヶ月終わったよ~。はぁ、もういくつ寝たら正月なのだろう。
366 - (31+29) = 306 日ですか?

年度末で「クルマなんていじっている暇なんてねぇーんだよ!」…という忙しい方も、「そんなのかんけーねぇ! 俺はクルマいじりをするんだよ!」…な、バリバリのクルマいじりをされてる方にも、最近のクルマの電装品いじりで特に注意していただきたい事柄が最近騒がれています。

それは、最近のクルマには「銅線」ではなく『アルミ電線』が使われているという事実。


以前は車の配線と言えば銅を使用した銅線がメインでした。

それら配線は、昨今のクルマにはご存じの通りいろいろな電装品があちこちに備わっていて、それらを動かすために使用されています。事故軽減関連の装置や便利な機能、カーナビ (ディスプレイオーディオ) の標準化などなど。もちろんライトやエンジン制御などクルマを動かすための機能に必要な部品までの電線やそれをコントロールするコンピューターにも必要ですし、それらが通信したりするのにも必要です。

実は以前の車は…例えばヘッドライトを例にするとハイビーム用のプラス配線、ロービーム用のプラス配線、ポジション用のプラス配線にマイナス配線、ウインカーに…みたいなそれぞれのランプ用にプラス配線があったりしていました。

しかしこれだと機能の数ぶんだけ配線を引き回さないといけない。

これがヘッドライトだけで発生するならばたいしたことでは無いのかもしませんが、これが各部の機能が増えることで電線がどんどん必要になってしまう。

電線が増えると重くなる。特に銅は重い。

昨今の車はご存じの通り燃費も重要視されます。重い車は軽い車と比べてそれだけで燃料を多く消費します。メーカーとしてはとにかく1gでも軽くしたいわけです。

そこで1つの解になったのが、各ユニットと通信をさせること。

先ほどのヘッドライトを例にすると、最近の車はヘットライトを管理しているコンピューターが「ポジション付けろ!」「ロービームつけろ!」「ハイビームつけろ!」とコンピューターとヘッドライトが通信して点灯命令を出しています。

こうすることで電線の数はぐっと少なくすることができます。

ただこうなると、以前は基本的にヘッドライトまでにつながる配線から分岐することで…例えばポジションと同時に光らせたい外装の LED があったとして、そのの電源 (もしくはリレーを用いて点灯させるためのきっかけの動作) をヘッドライトの配線から分岐することで実現できていたことが、コンピューターの信号線になったことで既存配線から分岐できずにカスタマイズに必要な電気が取れなくなってしまう…ということになります。 (これはだいぶ前からそういった方向性を感じていました。)

例えば…

C-HRで浮き彫りになってきた!? 新型車ヘッドライトカスタムの問題点 - DIY ラボ
https://www.diylabo.jp/column/column-207.html

の記事など。

ほかにも、ドアロックなんかも通信でやっているようなので、例えば車速にあわせて (走り出したら) ドアをロックする…といった社外品を用いたカスタマイズも今は難しくなってきています。(逆に通信にしたことで、スマートフォンからドアをロックする…みたいなことが以前よりも技術的にやりやすくなったのでは?と思っています。)

このことは、クルマいじりが大好きな方からみたらこれまで通りにクルマがいじれくなる!…ということになってしまいます。



また、この各装置 (モジュール) と通信させることと (おそらくですが) 平行して進められたのが、今回のブログのメインの話となる「アルミ線」の話です。

アルミ線の良いところは、銅線と比べて軽いこと。また価格が銅より安いらしいです。

縦横無尽に車の中に取り付けられている配線は、実はかなりの重量があるとのこと。その電線の長さは約2km、重さは約20kg (クルマの全体重量に対しては約2%程度)

これを少しでも軽くしたいからアルミ線へ変えてしまえ!

おおっ、いいね~。こりゃ先ほどの通信化と合わせるととんでもなく効果がありそうだ。

しかしこのアルミ線。クルマいじりが好きな方視点でみるとどうやら良いことばかりでは無いようです。

その1つが「もろい」こと。

alt
例えば、エレクトロタップで配線に割り込んだ場合、接触不良がおこりやすかったり、最悪の場合配線が切れるそうです。

切れてもはんだ付けでつなげばいいじゃんと思った方、

ここからが2つめですが、実はアルミ線は半田が付かないらしいです。(えーーっ。)

圧着スリーブでの圧着、スプライス端子での接続、分岐などを行う必要が発生します。

こちら (電線のアルミ化) でもこれまでクルマいじりを楽しんできた方からみたら、いじりにくくなってしまいますね。なんてこったい。

とはいえ、今後多用化されるアルミ線…判別はどうしたらいいだ。

トヨタ車の場合、実はちょっとだけテクニックがあります。

将来的には変わる可能性もありますが、配線のいろが薄紫に青や赤の線…というふうに薄紫がベースになってます。

これがぱっと見た目は薄紫が白に見えなくもないかなり薄い紫です。

alt
この写真、さっきのエレクトロタップの説明のところで出した写真をまたここで引っ張り出してますが、よーくみてください。実はこれ。薄紫の配線にエレクトロタップで割り込んでます。

これは私のオーリスでウインカーの配線に割り込んだ時の写真です。

【関連整備手帳1】
・リバース連動ハザード装置の取り付け その1 - 概要・配線図と自作ハーネス作成①
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4296604/note.aspx
└リバース連動ハザード装置の取り付け その2 - 自作ハーネス作成② → 取り付け
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4296679/note.aspx

薄紫ベースの配線は、新 MC プラットフォームと言われる旧世代のトヨタの社内規格みたいなもので作られているオーリスでも電装品いじりをずっとやっていると見かけることはありますし、実際このように割り込む必要が発生した事例が先ほどの整備手帳のように1回だけありました。 (実際は割り込んだ後にこの線がアルミ線だったことが後でわかりました。)

古いクルマだとこんな感じで、そこまでアルミ線をいじるシーンはないのですが、最近のクルマ…つまりトヨタでいう TNGA 世代で新しくなればなるほど、アルミ線が多様されているようです。

40系アルファード・ヴェルファイアにもたくさん使われているアルミ配線に注意 - DIY ラボ
https://www.diylabo.jp/column/column-1790.html


《上級編》
一部の上級者の方は、ディーラーなどで配線図をプリンターなどで出力してもらったり、電子技術マニュアルを買ってカスタマイズに生かされている方もいらっしゃるかと思います。

最近ではトヨタのネットショップで料金 (22,000円 (税込) / 月) を支払えば、サブスクリプションで電子技術マニュアルを見ることができるようになりました

実は、この配線図があればアルミ線を容易に判別できます。


先ほどのウインカー配線を例に説明します。

alt
こちらがウインカー周りの配線図を一部抜粋したモノです。

赤線で囲んだ方が右のドアミラーウインカーの配線で『LA-L』、緑線で囲んだ方が左のドアミラーウインカー線で『LA-Y』と書かれています。

えっ、小さくてよく見えない?
失礼しました。

alt
その部分を拡大したのがこちらです。だいぶ見やすくなったと思います。

この『LA-L』“LA”が配線の下地の色 (青藤) を表しています。後ろに続く“L”が被覆に入っている線の青を示しています。つまり…

LA-L の前の部分 (LA) は下地の色で後ろ (L) がその下地に描かれた線の色です。

例えば、先ほどの拡大する前の配線図の下の方に “W-B” と文字が添えられている配線がありますが、この場合は白地に黒線を表していますし… (ちなみにこの配線色はアース ( - 線)です。)

alt
3たび登場のアルミ線に割り込んだ部分をよく見ると薄紫に青線が入っているのがわかります。(先ほどの配線図でいうと赤線で囲んだところに割り込んだということになります。)

色については判例がありますのでそちらも乗せておきますね。
alt

“L” は青、黄緑で囲んだ方の『LA-Y』 の “Y” は黄色であることがわかるかと思います。

それで、LA はというと…判例の赤線で囲んだアルミ線の区分にLA 青藤…① と書かれているやつがそれです。

ちなみに電子技術マニュアルには注意:電源や信号取得などとして、アルミ電線に他の電線を接合させないこと。…②とあります。

推奨されていないということです。あーあ、やっちゃった。(現時点で問題は発生していませんが、仮に私のオーリスで問題が発生した場合、ドアミラーウインカーが点灯しなくなる可能性が高いです。)


当時アルミ線の事を知っていれば…

この問題は図のように間に割り込む自作のハーネスを作成し、そこから分岐すれば回避できた可能性がありますが、実は当時もこれをやろうとしたらどうしても図の中の茶色で示した部分のコネクターが見つからなくて (判明できなくて) しかたなく直に配線に割りこむしかなかったのでこのようになりました。

もしこれからそういった作業をする必要が発生した方はまずは割り込む配線を作ることができるか?これを考えてみるのも一つの手だと思います。

…ということで長くなりましたが、ご自身のカスタマイズでアルミ電線を見たらご用心

【関連リンク】
・SEI子さんと学ぶもっと知りたいあの製品技術 アルミハーネス - 住友電工
https://sei.co.jp/company/sei-world/2016/03/product.html

【関連整備手帳2】
関連整備手帳1とは別にアルミ電線に割り込んでいる整備手帳はこちらです。
・車速感応ドアロック装置の取り付け その1 - 概要・配線図と自作ハーネス作成①
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4287621/note.aspx
├車速感応ドアロック装置の取り付け その8 - 配線に関係する内装の取り外し④と配線(GE1・EL4)
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4289868/note.aspx
└車速感応ドアロック装置の取り付け その9 - 配線作業① (GE1・EL4)
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4290018/note.aspx

・ドアミラーウインカーをサードパーティー製に交換 番外編 - イルミの動作を自作ユニットで制御する ①
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5385930/note.aspx

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