8月26日(金)6日目の朝を道東、川湯温泉にて迎える。
当日、道東の天候は午後から局地的に一時崩れる実に気まぐれで頼りにならない予報だ。
たらふく朝ごはんを食べた後、チェックアウトする際にこれから向かう摩周湖のライブカメラの状況を教えて頂く。時折霧が発生しているもほんの束の間で、概ね晴れているとの事。
よしっ!決めた!!迷うことなく摩周湖第三展望台目指して愛車を走らせた。
北海道道52号屈斜路摩周湖畔線を走り、摩周湖第三展望台を目指す。北海道には珍しい本格ワインディングロードだ。
高度を上げれば上げるほど霧があたりを立ち込める。。本当に摩周湖を見ることができるのであろうか??なんでもここ数日霧が多発していると聞いていた。不安と期待が交錯する中、愛車を走らせる。。
気持ちいい森林の中を走り、あっという間に摩周湖第三展望台へ到着。展望台へ駆け上る!
見えた!曇り空、立ち込める霧が少し残念ではあるが、コバルトブルーの湖面、まさに目の当たりにしたかった摩周湖のそれである。
しかし摩周湖の湖面は本当に鏡のようだ。空が幻想的に湖面に映りこむ。もっと青空が広がればいいのになぁと思うも、霧が次から次へと摩周湖湖面を襲う。
このもくもく襲う霧、どうも美幌町方面から来ているようだが、これが途切れる事はあるのだろうか??時折上空に青空が顔を見せるもののすぐに霧に覆われてしまうのだ。
この鏡のような湖面、霧すらも映し込むというのだろうか・・・
時折青空が広がるもすぐに霧に覆われてしまうのだが、天候は徐々に回復傾向のようなのですぐ先にある第一展望台へ訪れてみることにした。
垣間見せる青空が私をひきつけるのだ。。
因みに第二展望台はなく、摩周湖に存在する展望台は弟子屈町にある第三、第一展望台と清里町にある裏摩周展望台の3つ。なぜ第二展望台が無いのかは不思議ではあるがどうでもいいことです。
第一展望台へ着く頃には天候も良くなり空も明るく、青空が大きく広がり始めていた。湖面を襲う霧もいつしか姿を消していた。見晴らしはこの第一展望台の方が良さそうだ。
しばし撮影をしている間も天候はみるみる回復し、雲が消え青空が瞬く間に広がる。摩周ブルーと称されるほど神秘的なコバルトブルーの湖面はより深く、鏡のような湖面に空がそっくり映りこむ。あぁ、なんて凄い光景なんだろう・・・これが見たかったんだ。。。
しかし天候の変化って凄いものだ。つい先ほどまで霧に襲われていた湖面がいまや青空がはっきりと映りこむほどの回復具合。
第三展望台では霧に覆われて見ることが出来なかったカムイヌプリ(摩周岳)もクッキリ姿を表し湖面に幻想的に映りこむ。。この光景を目の当たりにでき、本当に幸せだ。。
日本で最も、また世界でも有数の透明度を誇る偉大な摩周湖。その湖畔は近くで見たら一体どのようなものなのだろう??と思いながら望遠レンズで湖畔を引き寄せる。叶わない望みなわけであるが。
コバルトブルーの湖面と白樺。白樺マニアにはたまらない場面。
私は満足感でいっぱいだった。少し粘って正解だった。あの時、霧で諦めて第一展望台へ訪れていなければこの光景を目の当たりに出来ていなかったであろう。
しかし驚くことに、おそらく最高の条件であろう晴れた天候も束の間で、トイレ休憩から戻ってきた数分のうちに状況は一変し、また深い霧に包まれ一面白い世界へ様変わりしたのだ。トイレ休憩のわずか数分の間である。
どうやらこの日、この時間、絶好のチャンスをものにした様である。
しかし振り返ってみると、最初に訪れた第三展望台で目の当たりにした霧の摩周湖も良かったな、と思える。
神秘的で、厳粛な雰囲気漂う、人を寄せ付けない摩周湖。霧に湖面が覆われたあの一瞬一瞬の場面はまさにそれを具現化している様。
もちろん、晴れて目の覚めた美しすぎる深いコバルトブルーの神秘的な湖面を見る方が満足度は高いと思うが・・・
霧の摩周湖、そして晴れた摩周湖、二つの顔を見ることができたのだ。本当に幸せである。
「晩婚確定だな。」と私は思わず呟いた。
※「湖面を見た人は晩婚」と言われるほど霧がよく出る摩周湖故。
さて、摩周湖は湖面が見えないほどの深い霧に再び覆われたためひとまず撤収することにする。向かうは昨日残念に終わってしまった美幌峠である。
北海道道道52号屈斜路摩周湖畔線を下り、R243パイロット国道を登る頃にはなんと雨が降り出してきた。また気まぐれな天候に翻弄されそうな予感的中・・・
美幌峠(道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠)に到着。展望台へ駆け上る。
霧は発生していないもののどんよりとした曇り空。ほどなくして雨も降り始めた。。なんてこったい・・・
やはり青空じゃなきゃダメだな。。あと2日間あるし、明日の天候は道東全域が晴れの模様。明日にはきっと、その天下の絶景を拝ませてくれることだろう。。雨が強くなってきたのでひとまず、道の駅に併設された休憩室で雨に濡れてしまったカメラをタオルで拭く。
今後の天候が非常に気になるので、ネット環境はないかと思い、近くの受付の女性の方に伺ってみることにした。
ウェザーニュースを見ることが出来た。どうやら道東は全域午後から雨のようだ。釧路方面は雷注意報まで出ている。。そういえば先ほど、光ったなぁ。。
それにしてもこの女性の方。ものすごく色っぽくてとても美人な女性だ。
少し心ときめいたので、北海道の自然や気象、これまでの旅のことなど色々とお話をしてみた。オロロンラインは凄かったです、とか、積丹凄く綺麗でした、とかとか。話が面白いほど弾む。
もちろん、とても親切に色んな北海道の情報も教えて頂いた。すっごく美人な方だから余計に嬉しいものだ。出会うべきとも言うべき心に残る出会いもまた、旅ならではの楽しみ。
楽しい、記憶に残るひと時を本当に有り難うございました!天候は残念になってしまったけれど充足感でいっぱいだ。
空は時折明るくなるもやはり雨は止みそうにない。少し粘るも回復は見込めないことから、北海道三大秘湖の一つとして知られるオンネトーへ向かうこととした。
オンネトーへ向かうにつれ急に空が明るくなり始める。。これはもしや、、と期待せざるをえない。
現地に到着するも、時折日差しがあるもやはり曇り~雨であった。
この不思議でもあり、神秘的なエメラルドグリーンの湖面は、曇り空だからなせるのだろうか。
天候や見る位置によって、湖水の色が変化するオンネトー。晴れた日の湖面の色はどうなんだろう??
太陽が差し込むほんの瞬間に現れた細い虹。。ロケーションといい、最高の瞬間じゃないか・・・すぐに消えてしまった虹だ。。。
雌阿寒岳と阿寒富士は山頂が雲に隠れていた。この二つの山が湖面に映りこむ風景を目の当たりにしたかったものである。
しっとりと雨に濡れたクローズド状態の愛車と記念撮影。
ロードスターRHT(リトラクタブルハードトップ)は幌に比べて不恰好だ、なんて言われ方をするが、ボク個人的にはRHTの斜め後ろからみたまさにこの姿はとてもカッコいいと思う。クーペっぽい所が好き。
さて、しばらくオンネトーで粘るも、バケツをひっくり返したかのような猛烈な雨に見舞われたので、撤収。。
ここからホテルに直行してもよかったのだが最後にもう一度、美幌峠へ訪れてみることにした。
美幌峠に着くころには夕暮れであった。どうやら雨上がりで青空も見えている。。
これはかなり後悔した。一体いつから晴れていたんだろう・・・もう少し早く訪れていたらもっと理想的な条件でこの絶景を拝むことが出来たのであろうか。。悔しい!でも夕暮れの屈斜路湖もいいじゃないか・・・
明日の天候は文句なしの快晴!明日への再訪を誓いつつ、宿泊地の斜里へ向けて愛車を走らせた。。(次回へ続きます)