京都市中京区の平安貴族邸跡から30年前に出土した平安末期〜鎌倉初期(12世紀末〜13世紀初め)の土器に、平仮名でいろは歌のほぼ全文が墨書されていたことが分かった。27日発表した京都市埋蔵文化財研究所によると、三重県で平仮名のいろは歌が9文字ほど書かれた土器(11世紀末〜12世紀前半)の破片が見つかっているが、ほぼ全文が判読できるものとしては国内最古。専門家は、手習い歌による文字教育の歴史を知る上で貴重な史料としている。
土器は1983年、平安京にあった藤原氏の邸宅「堀河院」跡から出土した。詳しく調査しないまま保存されていたが、昨年、西約1キロにある藤原良相(よしみ)邸跡から出土した土器に国内最古級の平仮名が書かれているのが確認され、同研究所が平安京の出土品の写真データベース約9万点を再調査して分かった。
直径9センチ、高さ1.5センチの土師器(はじき)の小皿で、いろは歌は裏側に書かれていた。47文字中10文字は判読困難で、4文字は欠損している。「いろは……」と書き始めたが、徐々に余白がなくなって最後の行は右端に戻って書いており、子供の手習いとみられる。
29日〜7月28日、京都市考古資料館(同市上京区)で展示される。原則月曜休館。無料。【榊原雅晴】
京都府長岡京市の長岡京跡で、貴族が被った漆塗りの冠「漆紗冠(しっしゃかん)」4点などが出土し、市埋蔵文化財センターが27日発表した。センターは「保存状態が良く、これほどの数が一度に見つかるのは全国でも珍しい。平安京に遷都する際に捨てられたものではないか」としている。
漆紗冠は長岡京の左京にあたる六条大路と東一坊大路の交差点付近の溝から出土。漆紗冠は、網目状に編んで袋状にとじ合わせた布などに漆を塗って固めた冠の一種で、うち1点は縦約12センチ、横約15センチの袋状のまま出土した。
付近では動物の皮で作った箱に漆を塗った製品なども一緒に出土しており、漆製品を作る工房があったとみられる。
漆紗冠は、正倉院(奈良市)に聖武天皇が使ったとされる冠の断片が保存され、平城京跡(奈良市)や長岡京跡でも出土例があるが、今回ほど保存状態がいい例は珍しいという。
現地説明会は29日午前10時から。問い合わせは同センター(電話075・955・3622)。
無料っていっても、京都までの交通費が高いから行けない・・・・w
Posted at 2013/06/28 09:06:53 | |
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