信号の色スマホ通知 視覚障害者夜でも安心
2022/02/02 05:00
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視覚障害者が夜間でも安心して横断歩道を渡れるよう、県警は今年度中に、信号の色をスマートフォンの音声や振動で知らせるシステムを横浜市内の24か所で導入する。
従来の音響式信号機は近隣住民への配慮で夜間は鳴らないため期待する声がある一方、課題もある。(小松大樹)
このシステムを使うには、まずスマホにアプリ「信GO!」をダウンロード。
それを携帯して近距離無線通信機能「ブルートゥース」を搭載した信号機に近づくと、「東西方向が青です」「間もなく南北方向が赤です」などと音声や振動でスマホに逐次通知される。
警察庁の資料によると、この信号機は昨年8月末時点で、少なくとも6県の計140か所以上に設置されている。
普及の背景には、「ピヨピヨ」「カッコー」といった電子音で青信号を伝える従来の音響式信号機が、近隣住民の理解を得にくいという事情がある。
県警交通規制課によると、県内の信号機9554か所のうち、音響式は昨年3月時点で782か所。毎年5~10台ずつ増やしているが、新規に設置する際、「音量を絞ってほしい」など要請が入ることがあるという。
現在では24時間、常に音を出す設定にしている音響式信号はひとつもない。
県内では、直近5年間で視覚障害者の死亡事故は起きていない。
だが、東京都内では2018年、横断歩道を渡っていた視覚障害者の男性が車にはねられて死亡した。
現場の信号機は音響式だったが、早朝だったため音声は稼働していなかった。
同課の担当者は「導入が事故を防ぐ一助になってくれれば」と期待する。
だが課題もある。県視覚障害者福祉協会(座間市)の鈴木孝幸理事長(65)は「スマホからより、信号機から直接音が出る方が、どの方向が青なのか確信しやすい」と指摘する。
というのも、システムは、青の方向を方角や通りの名前で通知する。
だが、歩行者が方角や通りの名前を知らないことも多い。県警の担当者も「現状のシステムでは、初めての道を一人で歩けるというわけにはいかない。
いつも使う道を従来より安全に歩けるという意味合いが強い」と認める。
鈴木さんは「高齢の視覚障害者には、ブルートゥースやアプリを使えない人や、スマホ自体持たない人もいる。
ないよりはいいのだろうが……」と本音を漏らす。
その上で「視覚障害者のことを考えてもらうのはありがたい。ただ、デジタルが発達しても、人に手助けしてもらうのが一番安心。
困っている視覚障害者を見かけたら声をかけてもらえるとありがたい」と話した。
読売新聞の記事ですが、毎回のことながら
惜しい
惜しいんだよ、神奈川県警。
いい所を突いているんだけど、詰めが甘い。
Posted at 2022/02/02 09:02:19 | |
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