薫が両手を源氏の顔へ…「物語絵巻」の下絵発見
2015年11月14日 08時50分
光源氏の抱く薫が手を伸ばしている下絵が発見された「柏木(三)」の透過赤外線写真(徳川美術館提供)
光源氏の抱く薫が手を伸ばしている下絵が発見された「柏木(三)」の透過赤外線写真(徳川美術館提供)
下絵が見つかった「源氏物語絵巻」の「柏木(三)」(一部、徳川美術館所蔵)
下絵が見つかった「源氏物語絵巻」の「柏木(三)」(一部、徳川美術館所蔵)
徳川美術館(名古屋市東区)は13日、同館所蔵の国宝「源氏物語絵巻」(15面)の修理の過程で、計3面から構図や調度品などが異なる下絵が見つかったと発表した。
うち1面は、光源氏が生後50日目の祝いに次男・薫を抱く場面で、下絵では薫が両手を源氏の顔へ伸ばしていたことが判明。同館は「妻の不義の子と知っている源氏にとっては、心中複雑な場面。原作の意図を伝えるため、試行錯誤した制作過程がわかる貴重な発見」と指摘している。
同絵巻は、五島美術館(東京都世田谷区)所蔵の4面とともに、12世紀前半の制作とされ、現存する最古の絵巻物。絵の具の剥落や紙の劣化などが進み、3年前、江戸時代以来の修理に着手した。裏紙を剥がすと下絵らしきものが確認されたため、赤外線を当てるなどして詳細に調査。「柏木(二)」「柏木(三)」「竹河(二)」の3面で描き直しが見つかった。
「柏木(三)」は、不義の子の誕生に苦しむ光源氏の心情を読み手が思いやる重要な場面とされる。徳川美術館の四辻秀紀学芸部長は「下絵では愛らしさが強調され過ぎたのではないか」と描き直しの理由を想像している。
この本は、復元模写で描かれた当時の色を再現しています。
科学の発展で、いろんなことがわかってきますなぁw
Posted at 2015/11/14 09:32:56 | |
トラックバック(0) |
zusammen | ニュース