今年7月にやったBL5FWアクセラ車高調セッティングの続きです。
前回以降、問題点の洗い出しが大分進みましたー!
まずフロントバネ弾きに依る異音とステア戻りの悪さを始めとしたフィーリングの改善。
これはもう根本的な問題を解決すべく部品を入れ替えて対処します。
標準ではベアリングシートがバネの上下に1枚ずつ入っている構造でした。
でも車高調装着前に、これを廃して
他社製のシートを上下に1枚ずつ挟み込みましたが、これが残念ながら効果無し。
組んだ最初からバキンゴキンと常に鳴っている状態でした。
今回分解してシートをまじまじ見ての原因考察ですが、シートが硬質ではなく柔軟性があるが故にバネがシートに食い込み、力を逃がせる状態になかった。
このシートに重なる土台も樹脂ではなくゴムシートのせいでシートも一緒にたわんでしまい、それでバネの線径跡がくっきりとシートへ転写された状態になっていた。
つまり、まるで捻じれの力が逃げずだったという事。
その影響でダンパーのロックシートが緩み、左側については10mmもダンパーが回ってしまっていました。
これはもうシンプルに組み合わせが悪すぎたという事で、これを踏まえての徹底改善をします。
ちなみに何で標準で付いているベアリングを外してまで?というのは、
・基本メンテフリー化にしたい
・構造上個人的に合点がいかないところがある
・オーナーさんが紫色好き
というところからです。
ここはやっぱアレにするのが一番なんですよ…って事でオーナーさんに新規に部品をいくつか購入してもらいました。
手元にこの車高調があれば採寸も何も簡単に済むのですが、逆に何もないので構造から考えられる物、近い構造を有しているであろう物、経験からの推測でこれとこれ!という部品を決め込み今回その部品(※)の装着です。
(※どこの何の部品を使用しているかはノウハウなのでお答えしかねます)
バネ座面にニードルベアリング内蔵したアッパーシートへの交換!
これのメリットは、
・見た目にも後付け部品がある感じにならない
・追加部品ではないので横ずれしないからストローク捻じれに対しての追従性が確か
・ある程度閉じた構造であり、位置も更に上に行くのでダストに対してより強い
導入するに当たりロッド径、ネジ長、ピロカラー、ピロナットの選定をするのに現物が手元にないから難儀しましたが…無事一発で決められて良かったです。
ロックシートの緩み癖もこれで軽減するはず。
今まで使っていた樹脂シートは使用中断。
今回のオフへ参加してくれた3FWマツダスピードアクセラ乗りのたけpanさん(たけpanさん3FWの過去作業は
こちらにて掲載)から提供いただいたスラストシートステンレスシートへ入れ替えます。
これ、自分でも似た物を最近取り寄せて試したんですが、異素材で薄いシート2枚の組み合わせは確かに滑りがいい!
1枚でどうのこうのはないかもしれんと思ったくらいに違う。
今回バネ、ステンレスシート、樹脂シート、ゴムガイドの順で装着。
この組み合わせ、今までと違いプリロードを掛けていてもバネが手で回せる!
フロントの仕様変更はこれで決まりで、リアの仕様変更は
吊るしバネにヘルパースプリングの追加でした。
前回この車高調に換えた時に、リアがいくらなんでも短足過ぎる…うーん…と悩んだ結果、可能な範囲でリアダンパーを伸ばしバネも希望の車高に合わせてまとめましたが今回懸念事項を何とかすべくヘルパーの追加。
吊るしバネにヘルパーの追加、これは半分実験。
自由長が140mmのところ、ヘルパー密着長25mm+シート厚10mm、つまり少なくとも175mmの長さが多少潰れるにしても0Gで入れる事になる。
同じ車高調で自由長150mm(レート12k)を入れてる個体も知ってる。
だからそれなら15mmの差は…ダンパーの長さも9割長くとった前回の状態から、もう10割の設定にすべく外して長さを変えて安全担保ギリギリの長さに設定してバネアジャスターも下限にしたらいけるんじゃないか、という考えでした。
それでいざ組んでみたら0Gで密着w
アジャスター全下げでもただのバネスペーサーになってしまいましたー!
ここから付属のゴムマウントから他社製アルミマウントにしたりシート1枚抜きをしたりと今可能な範囲であがきましたが、それでも極僅かにしかヘルパーの隙間ができる事はありませんでした…
ここで1日目の作業タイムリミット。
とりあえずこれをまとめて、片付けて試運転。
走行結果、板バネみたいなびょんびょんした乗り味で最悪でしたねw
ただフロントはいい!物凄く良くなった!
切り込んで戻りが悪かったり異音鳴りまくりだったフロントは純正ベアリングアッパーよりもややぬるつきを感じるくらいに滑らか。
ちゃんとセッティングまだ出来てないのにフロントは期待できる!
でもリアはまた、考えましょう…
って事で今日を過ごした3人で飯食って長時間だらだらダベって日付変わる前に解散。
また明日!って、いいなぁって思った。
作業2日目です!
朝から、初日気になったフロント車高の高さを下げ調整で改善と1G締め。
でも問題はリア。
リアも勿論1G締めやりますが、その前にまずバネとストロークの問題…
昨日の夕飯ダベりで決めた、現時点ではまた吊るしのバネだけに戻して現状できるセット出しをする方がごちゃつかないだろうという事で戻します。
付属のゴムマウントではなく、今交換して付けてる社外アルミマウントにして前よりダイレクト感強めて~という話をしてたのですが、これがID63~対応だった!
ヘルパーがID63だから組めてたものの吊るしバネはID62なので入らないのです…
また付属のゴムマウントに戻す事にしましたが、これまたバネの滑りを考慮して
フロントで使ってたシートをリアに採用。
このゴムマウントにバネを押し当てながら捩じる~っていう原始的な実験をした結果、ゴム直当ては全く動かなかったけどシート付きだと一応回るという具合でした。
こんな感じでまとまりました。
フロントバネ同様、バネ下にステンレスシート、樹脂シート、ゴムガイドの順で装着。
こちらの分のシートもたけpanさん提供。
ありがとうございました!
ところが、上も下もスプリングガイド部に挟み込んだ物が一気に増えた事の弊害も発生。
ゴムで食ってバネのズレを防ぐという事ができなくなり組付けづらい…
バネアジャスター側も今までより更に緩め、首を振らせて、且つ上側のゴムマウントも角度を変えてやって綺麗に納められました。
そんな感じでちょっとバネの据え付けに癖が出てしまいましたがそこは理解してしまえば簡単なので、ちゃんと精度良くリアバネを座らせられました。
しかし問題はプリロード、ダンパーの設定長です。
バネダンパーが別個になってると悩まされる事が多くて…
結局のところダンパーストロークはたっぷりあってもトータルケース長が短く、バネの硬さも相まって希望の所が使えないんです。
元々の対象車で車重があるマツダスピードアクセラであれば別なんでしょうが、この場合はアクセラでは最軽量の1.5L。
それ故にこれ、吊るしのバネだとほぼストロークしない…
これにプリロードを掛けるという事は軽いこのアクセラではますますストロークしなくなってしまう。
でも乗った感は悪い感じではない(オーナーさんの好みに合う)というところもあるので、数値とか構造とか気になるところはあるんだけどまず今できる範囲で設定していきます。
一度も換えてないヨレヨレリアスタビリンクも今回新品にすると同時に長さも調整します。
車高を下げたからリンク長を調整なんて話ではなく、スタビの作用角調整の為です。
リアのバネの状態を考え、なるべくリアがスパンと流れない飛びにくい様にする処置、今回のキモです。
これは色んなバランスの中での調整の1つなので、ここをこうするとそうなるのかーとは限りません。
あくまで狙いに合わせた調整。
最後にこれに合わせた1G締めを施工して、作業終了!
テスト走行結果…
久々にニヤニヤ出来る様なエグい旋回性能!!
4輪ごと向きを変え、蹴り出していく感じ!!
こーれはまた面白くなったなと…
前回車高調を組んだばかりの時は、タイムアップで諦めたりそもそも部品構成の理解がなかった為に改善できない点もありましたが今回は確実に進歩させられた。
あくまで国際サーキットがターゲットで乗り心地が良いとは言えない足だけど、速度域が上がり荷重を掛けるとー!って化けてくる感じです。
これでもまだ、煮詰める余地がある。
もうちょっと5FWの車重に合わせたレート、ストロークの有効活用が出来ればきっとまだ変わるはず。
テスト走行の中での惜しいところとして、シフトユニットのマニュアルモード故障につきちゃんとは走れなかった事。
そんな中ですが自分が乗り、オーナーが乗り、たけpanさんが乗り~と交代で運転しましたが、一様に良いという感想でした!
特性を考慮してまとめた結果、何とか着地点が出来て良かったですね…
リアダンパーのモア活用は次への課題です。
で、その故障してたシフトユニット。
自分の方で先に部品手配をしておいたのでその後、皆でよってたかってで交換しましたw
もう真っ暗だったから写真なし!
シフトユニットの交換は、5FWもFFWも完全に同じでした。
次また次の3度目の故障があっても簡単に交換…できるか?w
最後はまた3人で食事に行って、昨日よりかは早めに解散。
結果良かった事から、行く行くはたけpanさんも今回のベアリングアッパー化を目のあたりにしていて、今後導入するかも?という事でそちらも楽しみにしています。
今回作業分担できたのも楽しかったし、差し入れいただいたりたくさん喋ったりでとても楽しい週末を過ごせました。
ありがとうございました!!
これで年内予定のよそ様のアクセラの作業予定は完了となりました。
こんなにBLアクセラの足周りを多種多様にやってる人はいない!はず!!w
ちゃんと安全に成果を出せて、オーナーさんに喜んでもらえているのが何よりです。
安全第一!
安全に楽しめてこその趣味のカーライフです。
そしてこの年末、次は
自分のをいよいよ進めていきます!
2024年は自分のアクセラの車高調もリニューアル予定!!
…予定ですw
自分のってなーんでこんなに腰が重いんでしょうw