MotoGP第18戦バレンシアGPはスペインのバレンシア、リカルド・トルモサーキットで決勝レースを行なった。決勝日は朝のウオームアップセッションで、Moto3クラスまではドライコンディションだったが、Moto2クラスから雨が降り始め、Moto2クラスとMotoGPクラスのウオームアップセッションはウエットで行なわれた。決勝レースは、Moto3クラス、Moto2クラスがウエットで行なわれたが、1時間ほどのインターバルをはさんだMotoGPクラスの決勝前には雨は上がったものの、路面はウエットという微妙なコンディションとなった。
MotoGPクラスではダニ・ペドロサ(ホンダ)が優勝した。MotoGPクラスの決勝レースは気温13度、路面温度15度のウエットコンディションでスタートしたが、スタート時点で雨は降っていなかったものの、路面はほぼウエットという、タイヤチョイスの難しい路面コンディションとなった。予選2番手のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)はサイティングラップを終えてピットに戻り、スリックタイヤを履いたマシンに乗り換えてグリッドに向かった。さらにスタートに向けたウオームアップラップを終えて、ペドロサ、カル・クロッチロウ(ヤマハ)、ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)、アルバロ・バウティスタ(ホンダ)がピットに戻り、スリックを履いたマシンにスイッチ。ピットスタートとなった。
レースはアレックス・エスパルガロ(ART)が1周目にトップに立つが、2周目にアンドレア・ドビジオーゾ(ヤマハ)がトップを奪う。しかし、雨の降る気配はなく、結果的にタイヤチョイスはスリックが正解だった。4周目にスリックを履いたロレンソがトップに立つと、ケーシー・ストーナー(ホンダ)を始め、多くのライダーがピットに戻ってスリックタイヤを履いたマシンに乗り換える。
5周目の時点でロレンソと同じくスリックをチョイスした中須賀 克行(ヤマハ)が2番手に浮上する。ピットスタートのペドロサはこの時点で中須賀の背後に追いつき、6周目には中須賀を交わして2番手に浮上し、トップを行くロレンソを追う。ペドロサはロレンソとの差を周回を重ねるごとに縮め、12周目には背後に迫ったが、13周目にオーバーランを喫し、その差が広がる。これでロレンソのトップが安泰かに見えたが、ロレンソは14周目にペースの異なるジェームス・エリソン(ART)を抜きかけた際に、マシンが振られて転倒。残念ながらリタイアとなってしまった。
これでペドロサが単独トップに浮上。中須賀を交わしていたクロッチロウが、ペドロサからは大きく離されたものの2番手となる。クロッチロウは単独2番手をキープしていたものの、23周目に転倒を喫し、リタイアとなる。これで中須賀が再び単独2番手に浮上した。
ペドロサはそのまま、シーズン7勝目を記録、中須賀がMotoGP初表彰台となる2位に入賞した。日本人ライダーのMotoGPクラスでの表彰台獲得は、2006年オランダGPの中野真矢以来。中須賀は今シーズン初めて表彰台に立った日本人ライダーとなり、1985年以来続いている日本人ライダーによる表彰台登壇記録を延長した。
レース終盤、3位をバウティスタがキープしていたが、終盤にその差を着実に縮めてきたストーナーが、残り2周でバウティスタを交わして、現役最後のレースで3位表彰台を獲得した。
バウティスタが4位、ミケーレ・ピロ(FTR)がCRT勢トップとなる5位に入賞。ドビジオーゾが6位、カレル・アブラハム(ドゥカティ)が7位に入賞し、ここまでがトップと同一周回という荒れたレースとなった。
8位にダニロ・ペトルッチ(イオダ・スーター)、9位にエリソンが続き、バレンティーノ・ロッシ(ドゥカティ)はドゥカティで最後のレースを10位でフィニッシュした。
アレックス・エスパルガロ(ART)は11位に入賞し、CRT勢のランキングトップを獲得。チームメイトのランディ・ド・ピュニエ(ART)が12位で続いた。1年ぶりのMotoGP参戦となった青山 博一(FTR)は13位入賞、コーリン・エドワーズ(スーター)は14位に入賞し、ここまでが完走となった。、
ステファン・ブラドル(ホンダ)は3位走行中の10周目に転倒リタイア。、エクトル・バルベラ(ドゥカティ)は16周に転倒リタイア。ロベルト・ロルフォ(ART)は7周目に転倒リタイア、ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)は3周目に転倒リタイア、イバン・シルバ(BQR)は3周目に転倒リタイアとなった。
news source RIDINGSPORT.com
1. Dani Pedrosa ESP Repsol Honda (RC213V) 48m 23.819s
2. Katsuyuki Nakasuga JPN Yamaha Factory Racing (YZR-M1) 49m 1.480s
3. Casey Stoner AUS Repsol Honda (RC213V) 49m 24.452s
4. Alvaro Bautista ESP San Carlo Honda Gresini (RC213V) 49m 26.630s
5. Michele Pirro ITA San Carlo Honda Gresini (FTR-Honda CRT) 49m 50.427s
6. Andrea Dovizioso ITA Yamaha Tech 3 (YZR-M1) 49m 54.242s
7. Karel Abraham CZE Cardion AB Motoracing (GP12) 49m 55.608s
8. Danilo Petrucci ITA Came IodaRacing (Suter-BMW CRT) 1 lap
9. James Ellison GBR Paul Bird Motorsport (ART CRT) 1 lap
10. Valentino Rossi ITA Ducati Team (GP12) 1 lap
11. Aleix Espargaro ESP Power Electronics Aspar (ART CRT) 1 lap
12. Randy De Puniet FRA Power Electronics Aspar (ART CRT) 2 laps
13. Hiroshi Aoyama JPN Avintia Blusens (FTR-Kawasaki CRT) 2 laps
14. Colin Edwards USA NGM Forward Racing (Suter-BMW CRT) 3 laps
DNF:
Cal Crutchlow GBR Yamaha Tech 3 (YZR-M1)
Claudio Corti ITA Avintia Blusens (Inmotec-Kawasaki CRT)
Hector Barbera ESP Pramac Racing (GP12)
Jorge Lorenzo ESP Yamaha Factory Racing (YZR-M1)
Stefan Bradl GER LCR Honda MotoGP (RC213V)
Roberto Rolfo ITA Speed Master (ART CRT)
Ivan Silva ESP Avintia Blusens (FTR-Kawasaki CRT)
Nicky Hayden USA Ducati Team (GP12)
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Posted at
2012/11/11 23:20:46