最近泥沼の如くハマってしまったインフレータブルボート関係。
ネットオークションで落とした古いYAMAHAの2馬力エンジンですが、相場より若干高めで落札致しました。
その理由は傷み具合が比較的少なかったから。
そう、このマリンエンジンて思いの外厄介でして、メンテナンスを欠かさない方のエンジンは極端に言うと部品ある限りまずまず動くのですが、メンテナンスをしない方のエンジンとなるとたとえ2~3年程度のモノであっても塩害やらですぐに駄目になるようです。
それと車と違って海の上。
万一エンジントラブルを起こした際の対処など知らないと海上保安庁へSOSてな事にもなりかねません。
故にある程度勉強してからでないとダメよ!と色々な方から言われておりますwww。
そして知識のない私は、比較的扱いやすい古い2ストエンジンをまずは入門編として今回のブツを選んだわけなんですが.....
こんなど素人の私でも出来そうなくらいシンプルな2馬力2ストエンジン。
とりあえず美品とは言え中身がどうなってんのかチェックの意味も込めて分解メンテナンスを行いました。
ちなみに第一回目の走行に於いて今一つ調子も上がらなかったのも今回メンテナンスの理由です。
かなりバラシましたが面倒なので全部掲載しちゃいます。
なのでかなり長いから興味ない方はここでお引き取り下さい。
その1 アッパーケーシング内掃除
いきなりバラした状態ですいません。
まぁ2馬力なのでネジの数しれてるしパーツリストに事細かな分解図もメーカーサイトでございますから安心です。
まぁ途中ちょっとお見せすると#10のボルト6本を丁寧に外して行くだけです。
でも錆びた船外機だとネジをボキッと折るらしいですから注意が必要です。
ロアーに続くケーシングアッパーですが、ここに冷却水が導通し排気も行われますがメンテナンスが悪いと塩害で目詰まりを起こします。
2ストオイルの汚れはあるものの、思いの外綺麗でない?
クリーナー吹き付けて奥までゴシゴシ磨いてあげると....
新品みたいに蘇る。
真ん中に挟むガイドエグゾースト部分もまずまず良好。
最上部シリンダケースに繋がる部分も全くの腐食無しで良好。
このエンジン2005年製だけどナンボほど動かしたのでしょうか?
元に戻す際は当然新しいガスケット装着。
更に念には念を入れて液体ガスケットも塗っておき一切漏れの無い様対処。
メインのボルトも塩害対策と次回対策でグリスAを塗り付けておきます。
金属配管シール材などを使用する方もいらっしゃいますが、ここは好みで。
特に船外機のネジ類はこれを怠ると固着および破損の元となるようです。
面倒ですがきっちりと処理を施しましょう。
その2 ロアーケーシング分解掃除
プロペラを外した状態のケーシングロワーより赤丸の#10ボルトを外します。
船外機のボルト外しは中折れしないかヒヤヒヤいたしますが、全て良好な状態でした。
Oリングがあるのでじっくり押しながらカバーを外しますが、中のギアオイルがドバァと出ます。
ドレンコックより先に抜くべきなのでしょうが、そこはまぁ好みですが私は面倒くさいのでこの方法でギアオイルと除去します。
しっかりとウエスなどで拭い去って行きます。
パーツクリーナーで洗浄すると御覧のようにピニオンギアの先にある赤丸部サークリップが見えます。
これを外さないとピニオンギアが抜けないのでドライブシャフトも取れません。
コツを掴めば簡単に外せますが、素人の私は毎回苦戦致します(笑)。
おっとインペラ交換も重要なメンテナンスですが、もっと重要かつ簡単なメンテナンス。
理系の方ならピーン!とくる言葉。
アノードのメンテナンス。
キャビテーションプレートに付属している防触亜鉛ですが、これをアノード言いまして特に海で使用する船外機にとっては非常に重要な役割を果たしてくれております。
別名犠牲金属と呼ばれコイツのお陰で船外機で使用されているアルミや鉄などが腐食しないようになっております。
簡単に言うと海水には微弱電流が流れているので先にこの亜鉛が犠牲となって錆びてくれるって寸法。
ただコイツが粉を吹いてクサクサに錆びた状態だと錆びてくれる余地が無くなって船外機の他の金属が一気にやられちゃいます。
なので使用されている方はマメにチェック&磨きを行いましょう。
まぁこの船外機は全然使ってないのかかなり良い状態ですが、それでも念のためヤスリで磨いてあげます。
ここ重要かつ簡単な基本メンテすよ!
その後キャビテーションプレートやらを外しウオーターポンプカバーを外します。
ここが重要パーツであるインペラ内蔵部です。
このクルクル回るゴムの羽が海水をポンプ式に組上げて、その海水がエンジンヘッド周りを巡回排出。
見た目はしょぼこいパーツなのですが、熱くなったエンジンを冷却させるための重要パーツなんです。
なのでこのインペラが何らかの不具合を起こすとオーバーヒート。
更にはエンジンの焼き付けなど深刻なトラブルに見舞われる場合もございます。
しかしインペラの羽の方向がバラバラですね。
これアカンパターンですわ(笑)。
シャフトが抜けた状態のロアーケーシング。
手前のリング2つはワッシャーとシム。
同じように見えますがシムはギアとの隙間を埋めるスペーサーのようなモノで、純正パーツカタログを見ますと、0.3・0.4・0.5mmと3種類もあり精密性が求められることが判ります。
なおシムを噛ませてぴったりとギアが噛みあうとOKですが、緩いとギアの歯がこぼれるそうです。
ロアーケーシングのバラした部品一式。
一応ドレンも次回簡単に回せるよう緩めておきます。
その3 インペラ交換
さて水冷船外機で必ず必要不可欠な作業がこのインペラ交換。
こちら先ほども上げました開けた時の状態ですが....
この船外機のインペラは反時計回りなので本来全てが右折れの状態が正解なのですが一部反対側を向いております。
またパッと見大丈夫そうに見えますが.....
教科書通り不具合ありwww。
羽の一枚が破れておりました。
まだゴムの硬化は始まってませんでしたが、こうなると即交換です。
まぁちゃんと部品は購入済。
とりあえずインサートカートリッジに入れてみると当然ですが良い具合にぴったり。
これぐらい密着していると水をグングン汲み上げてくれるでしょう。
こちらはロワーケースキャップのOリング。
ギアボックス内とりあえずベアリングだけの状態に。
この傷は何でしょうか?
元々このようなギア何でしょうか?
それとも一度ずれて付いた傷なのか一切不明です。
気になるけど動きに何ら問題ないのでそのまま使用。
判る方いたらコメントください。
さて再度インサートカートリッジ部分ですが、どうやら摩擦熱?で若干の変形を起こしておりますので.....
余分なバリなどを綺麗にこそげ落として行きます。
ドライブシャフトとの繋ぎ目にはマーガリンのようなグリスAを多めに。
インサートカートリッジ内も細かなペーパーをあてインペラとの摩擦を減らします。
インペラとドライブシャフトの装着完了。
横から。
ここでピニオンギアを噛ましますが、これが結構難しいwww。
何とか入りました。
仕上げはマリンオイルをインペラ内にたっぷりと噴きつけます。
グリス系を塗られる方もいるようですが、逆に舞い込んだ砂などが付着する恐れがあるのでサラッとしたオイルの方が良いのではと思いますが個人の感想です。
あとはアッパーケーシングとウォーターチューブなどを取り付けるのですが.....
その前にマーガリン...ちゃう、グリスA。
てか和カラシにも見えるな。
こう言った部分、惜しみなくグリスアップ。
これで一連のインペラ交換作業は完了。
最後にギアオイル投入ですが、この方法は良い子はマネしないでね。
本来はドレンから注入しますから.....
まぁ自己責任の時短処理と言う事で。
しかしこのオイルのカラーが妖怪の血みたいな色しておりますwww。
こちらも使用回数にもよりますが適宜交換が必要です。
さて最後にペラを挿入するギア周りに水に強いねっとりとしたグリスDをたっぷりと塗り付けてシャーピンを取り付け。
アルミ製の新品ペラ装着完了!
この作業は船外機にとって必要不可欠な作業です。
またある程度流れが判ればさほどの工具も必要としない比較的簡単な作業だと思います。
が、メンテナンスの悪い船外機だとまずは分解作業がままならないので、ある意味しょっちゅう分解して掃除してあげる方がより延命措置につながるかと思います。
また業者さんで行うと持ち込みの手間や作業工賃+パーツ代となり結構な出費ともなります。
ご参考となれば幸い。
その4 キャブレター交換
で、上記のメンテナンス後にエンジンを回しましたが.....
キャブレターのタンクよりガソリンのオーバーフローを確認。
外してクリーナなどで掃除分解。
再度組み直しましたが若干改善はされたものの、微量のオーバーフローとバルブスロットル内のニードルの曲がりも確認されたので、まずはアッセンブル交換を決意。
取り外したキャブは不具合箇所のパーツのみ後日取り寄せて予備として持っておきます。
フロートとバルブニードルがうまく機能していないのかいずれにしても部品交換必要。
で届きました新品のキャブ。
ちょっと手痛い出費ですが、命を預かるエンジン故仕方ない(笑)。
あとは授業料と思うておりますwww。
ピッカピカのピー!
新品は気持ち良いのぉ。
当然オーバーフローなんて起こりませんよ。
※画像はガソリン抜いてます。
これにて若干のキャブ調整は必要なモノのエンジンを元通りに組上げて一通りのメンテナンス完了。
何かケミカル類増えとるし.....
早速リコイルを引いて....
3発目くらいのまずまずのスタートかな?
まぁお陰様で無事安定したアイドリングしていますわ。
冷却水も低回転アイドリングでもしっかりと排出しとります。
さぁ、これで機関の準備は整いました。
しかし全てネットとyou-tubeからの独学ではありますが何とかなったわ~。
あとは新艇の補修を待つのみですが、気温の下落とともにテスト走行を除きボートフィッシングは厳しいかな?
それとも磯が俺を呼んでいるのか.....
いずれにしても出動は小忙しい12月上旬を終えてからになりそうです。
とりえあず4ストも試し比較してみたい今日この頃.....
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