
今年はコロナの影響でレジャーの在り方も様変わりしました。
更に言うと昨今のSNSにおける膨大な情報はある意味素人でも足を踏み入れなかった領域に対し簡単に入るきっかけを与える状況かもしれません。
そう言う私も海に行ったり山に入ったりと結構独学でネットや動画を参考にしている側面がございます。
昔はベテランの方を介してそういった自然の場所に触れ、またその怖さを教わったモノです。
さて前置きも長くなりましたが、コロナ云々に関わらず今年も海や河川での水難難事故や山での遭難事故など多発しましたね。
勿論何十年のベテランであろうとも少し気を抜けば事故なんて簡単に起こります。
しかし今回の事例はなるべくしてなった所謂水難未遂の事故を先日釣り友達の友人T氏から聞い実話です。
まぁ内容はかなりネガティブな内容につき興味ない方はお引き取り願います。
時は2020年9月6~7日の辺りです。
状況からすると恐らく6日の土曜日かな?
巨大台風10号?が九州西部を通過。
気象庁の予測よりは良い意味で空振りに終わったのは記憶に新しい事かと思います。
この時の土日は例の小型船舶免許2日間の講習を大阪で受講していた時なので大阪は晴れ。
確か香川県に戻る7日・日曜日の夜半ごろより荒れだしたと思います。
なので当然近畿地方において陸の上ではその土日台風の影響には多少備えるもののそこまで大きくは影響していなかった状況です。
進路結果はこんな感じです。
そんな土日に事故は起こったようです。
和歌山の海で、電話をくれたT氏の同じ会社の
同僚の方、仮にこの方をAさんと呼ぼう。
この方からT氏が聞いたお話です。
※友人のT氏は事故とは関係ございません。
こちらの方は普段の週末はご近所大阪湾の防波堤などで釣りをしているらしい。
年齢も40歳代そこそこの事。
こちらのAさん、会社の同僚などではなくどうやら釣り場で親しくなった仲間が
おり、良く行く釣り場で仲良くなったBさんCさんと3名で盛り上がり、先に述べた日程で和歌山のどこかの地磯で釣りをしよう!と相成なったそうです。
ちなみにほかの方は更に60歳代などのええ歳の方だそう。
まぁ天気は先ほど述べたように一見悪くありませんからねぇ。
で、結果から申し上げましょう。
この3名全員、和歌山県のどこぞの地磯か判りませんが釣りの最中に大きな波をもろに被って道具もろとも海に投げ出され高級な道具は勿論、スマホも水没したそうです。
まぁ命が助かっただけでもマシなんですがね。
本人談→T氏→私の断片的な状況であること、そして別にこちらの方を叩く気持ちは毛頭ございません。
しかし悪びれずに話している辺りに海の怖さを全く分かっていないな!と言う気持ちにさせられます。
と言うのも3名が地磯から海に投げ出され確かライフジャケットの着用自体も付けてなかったような事も聞いています。
波砕く磯場で慌てて陸に這い上がろうとすると危険な岩場を引き波で引きずられ更に危険である事。
更にさらにうまく3人が陸に上がったあと道具を拾おうとしてまた海に1名流されたとの事。
もう無茶苦茶です.....
まとめると、
1.天候不良時における的確な判断不足と知識の欠如
2.安全対策の欠如
3.事故後の対処知識の欠如
4.リーダーの不在
と珍しく4拍子揃ってます。
これが40~60歳代のオッサンなので正直痛いですね。
Aさんは40歳代で独り者らしいですが、中には家族もいらっしゃるだろうに.....
1.天候不良時における的確な判断不足と知識の欠如
今回の状況ですがかなり離れた西側に巨大台風の通過があった事。
しかもそれが南の海上より影響を受け北上します。
当然南の海上から大きなうねりを伴い数時間に一度は破壊的なうねりが発生します。
仮にこの時気象条件が回復傾向としても、また台風の本体が何百キロ離れていても海への影響は必至。
まぁこんな時に地磯に行こうとする判断がありえません。
2.安全対策の欠如
まずもってライフジャケット非着用はあり得ない行為です。
船のように国土交通省認可の高額品を着用する必要はございません。
ただライフジャケットの着用は命を左右します。
また地磯に並べた道具類。
ほとんど流された模様です。
まぁ有り得んですな.....
そして携帯電話の水没。
最悪海に流されてもライフジャケットを着用して防水ケース内に携帯電話があれば救助要請は可能なんですよ。
3.事故後の対処知識の欠如。
前述致しましたが磯から海に流された場合、まず岩場の近くで波に巻かれないよう足で岩を蹴飛ばせ!と言われたものです。
波砕く磯のサラシに巻き込まれたら良くて大怪我、最悪帰らぬ人にも......
今回どういう状況なのかは知りませんが入院するほどの大怪我もせず3名が助かっています。
しかし助かった後に道具を抑えようとまた海に近づいて2回も流されるなんて.....
まぁ正常な判断て中々難しいモノですが、なんだかなぁ.....
4.リーダーの不在
何にせよリーダー不在のグループは正常な行動がとれなくなる嫌いがあります。
上記のような知識不足や判断不足かつそれをとりまとめるリーダーが不在と言うのが今回のこのような事故を生んだんでしょうね。
そしてこの事故の後、全員携帯電話も使えないので、その夜宿泊の予定していた宿はキャンセル料100%の状況でやむなく自宅に帰ったとの事です。
勿論衣類はずぶ濡れで多少の擦り傷や打撲などもあった模様。
まぁ財布と車のキーは助かったのでしょうか?
楽しいはずのレジャーもかなりのほろ苦い経験となった事でしょう。
まぁこれだけの判断状況や安全対策の不味さですから命助かっただけでも有難いことです。
ちなみに今回のこんな事故。
海上保安庁のお世話にもならず、救急車などを呼ぶような大きな怪我もなく、損害と言えば高級な釣り具と携帯電話水没と言う物的被害で済んだそうです。
そして新聞やテレビに掲載されるような事も勿論ございません。
氷山の一角と言う事で我々の知らないところでこんな事故があるのでしょうね。
そして今回聞いたこんな話をもとに一番私が伝えたいこと。
何気ない小さな漁港なんかで親子連れで釣りを楽しんでいる方をたまに見かけます。
小さな子が海の周りを走り回っていますが勿論ライフジャケットなんて着けていません。
そんな方は先ほど書き認めた3名の方の事故について他人事のように笑う資格はございません。
とりあえずこう言った無謀な方々がこの記事を読んで減ってくれることを願います。