ブログが少々前後しますが気付いたことから先に書いておきたいのでお許しください。
今回当たり前のようで意外と知らないと言うか勘違いしていそうな事を実践を元に書き認めたいと思います。
まず船外機の特に2スト機においては不使用時の残留燃料について害悪である事はご承知の事かと思いますが、どれくらいの期間放置するのが良くないのか?と言う単純な疑問がありました。
そちらについてメーカーより特に推奨するようなはっきりとした文言などもありませんが、先般キャブレターオーバーホール専門業者さんとの電話でのやりとりで判ったのは1か月が一つの目安かな?と。
これ保管環境や温度や湿度などにもよりますのであくまでも目安とお考え下さい。
あくまでも話の中から言われたのが、現在船外機のキャブレターオーバーホールは取り扱わないと言われた事。
その中のトークとして1か月以上使わないのに平気でそのままにしておりメンテナンスをしていないと仰られておりました。
例えば単車の場合は陸上なので万一にトラブルが起こっても電話一本でロードサービスも受けられるし、道行く人に何らか声を掛けることも出来るので、まずもって命の危険まで感じる人は少ないだろうと思う。
しかしながら海上でのトラブル、ただでさえ交通量の少ない海上で起こりうるトラブルは一歩間違えると命の危険に関わる重大な案件に繋がります。
そう言った理由からこちらのキャブレター屋さんも船外機の取扱い除外を決めたそうなんですが、そうなってくると自分でのメンテナンスもしくは定期的な業者さんへのメンテナンス依頼が必須となるわけです。
で、ちょっと話がずれて.....

現在間借りの物置がこんな感じになっており、今週中頃には更にもう一機の本命船外機が着弾する予定。
何か大変な状況になってきましたwww。
もはやスズキの廻し者みたいですね(笑)。
スズキマリン(いわゆるディーラー)は個人的にあまり好きじゃないけど(毒吐き)。
いよいよ処分していかないといけないのだけれども....
と、その前に昨日一昨日と調子を確認したDT5(左側)。
結果は調整ようやく2日間ノントラブルでバッチリの状況となりました。
色々と試みた事はまた後のブログに書きたいと思います。
そして今週到着するDT5が今後のメイン機となりもう一台の未登録予備機が変な話、メインの?予備機となります。
ややこしいな....
で、昨日テストをしましたDT5とタンク付きDT4はしばらく嫁入り先を見つけながら大人しく片隅に眠るわけなんですが....
そうなってくると残留燃料の事が気になりますね。
て事で昨日船外機のフラッシング&燃料ホースを抜いてからの燃料を使い切る?までのアイドリング後を見てみました。
ここで一番の勘違いは燃料コックや燃料ホースを抜いてからのアイドリングで燃料を使い切った?と思っている事.....
これ私も最初は燃料が導通路内全て無くなっていると勘違いしておりましたが、今思えば当たり前なんだけど、負圧で供給される燃料がその勢いが止まるとアイドリングも止まります。
結果あらゆる場所に燃料は残留しています。
その為に特にトラブルの多いキャブレターのフロートタンク下部にはドレンボルトが付いているのですが.....
せめてドレンは抜いておくことをお勧め申し上げます。
さて当面眠りに入るDT5の燃料系周り念のため全て外してみました。
この部分、オーバーフローすると口に燃料が溜まりますが、調子が良いとほとんど汚れません。
ケース内、キャブ下もほとんど燃料が垂れておらず、2日間おもっきり回しましたが、燃調が上手く行っている証拠だと思います。

燃料ダレっぽいのがありません。
最初から最後まで2日間ノントラブルは初めてじゃぁないかな(笑)?
まずはキャブ本体取り外し。
エンジン停止後のフロートタンク内燃料ですが、出るわ出るわwww。

かなりの量が入ってますね。
これが長期保存によりガソリンは揮発しオイルのみ残ります。
タール状のオイルがさらに固まりあちこちで悪さをし始めたら不調の要因となります。
ちなみに今回もどこからともなく出てきました(笑)。
少し判り辛いですが絵にかいたような悪さをするゴミです。中古機の宿命と言うかメンテナンスしていない持ち主の方の船外機をオーバーホールすると、しばらくはこんな内部に堆積した固形物が剥がれてきて微細な穴を詰まらせて悪さをします。
パーツクリナーで噴いてペーパータオルに落とすとハッキリと判りますね。

こいつが厄介なんですよ。
船外機フィッティングも勿論燃料が残ります。
ごく稀ですがゼリー状のオイル塊がこう言った部分に蓄積し、燃料供給に不具合を起こす事例なんかも聞いております。
割りばしでボール弁を押してパーツクリーナ噴射。
反対側はキッチンペーパーで燃料を染み込ませます。
同じようにプライマリポンプ(燃料供給ホース)も要注意ですね。
勿論ホースにもまぁまぁの燃料が残ります。
弾力の良い新しいホースなので取り外しが簡単なのでここもパーツクリーナー噴いて綺麗に除去。
そして最終局面としてダイヤフラムから残留燃料の除去作業。
いわゆる燃料ポンプなのですが、こちらも船外機動作において重要なパーツの一つです。
ここまでやれば完璧ですね。
ただ燃料を一定量送るためのゴム製の半透膜自体はものすごく繊細なのでここは触らない方が良いです。
ミクロ単位の繊細さが求められるのでゴムの半透膜に影響を与えるパーツクリーナーなどはNGかと思います。
しかしポリ製のフィルムはよく汚れているのであとで優しくお掃除しますw。
黒いススのようなモノが堆積しています。
キッチンペーパー&パーツクリーナーで拭き取るとこんなに汚れが.....
これもオイル汚れでしょうね。
ちなみにダイヤフラムは新品に交換してますので、たった半年でこの程度まで汚れるっちゅうことです。
あとは元通り戻すだけですがそんなに難しい作業では無いとは言え、機種によってはキャブレター脱着が面倒な機種もあります。
このDT5はケース内スペースも比較的余裕があり脱着しやすいので有難いですね。
準備するモノも2番の±ドライバーと10番のスパナ、あとはラジオペンチがあれば直ぐに済む作業ですので長期保管の際は是非お勧め申し上げます。
これでようやく残留燃料がほぼ抜き取れた感じです。
まぁここまでする必要あるのか?と思う方も多いのではないでしょうか?
でも混合燃料の2スト機においてはタール状にオイルが固まるので長期保存の際は抜き取っておくほうが良いかと思います。
あと数年単位で保管される際はキャブレター本体ですが、真鍮パーツなど逆に燃料に晒されていない部分が酸化するので、几帳面な方はジェットなど外して錆びないように保管する方も。
そこまですると完璧ですね。
比較的トラブルの少ない4スト船外機においても、たまにはご自分で清掃するのも良いと思いますよ。
ではでは本日はこのへんで。