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imoちゃんのブログ一覧

2022年07月12日 イイね!

船外機の燃料タンクの不具合対策と様々な考察 使用上の注意も!

こちらずっと書いて残して置きたかったブログ。
あまり焦点の集まらない船外機に関わる燃料携行タンクのお話。
可搬式ボートに関わる燃料タンクについて圧倒的情報量が少ないので、ここ1~2年で自分なりに理解出来た内容を記載させて頂きます。
なおガソリン燃料を扱う観点から、当方ブログはあくまでも参考程度と言う事で、各々の装備については必ず使用方法など確認し取り扱ってください。


さてまず私が実践している可搬式ボートの場合、ボートの置き場から母港となりうる出航地までの移動。
厳密に言いますと消防法の関係上、燃料となる混合ガソリンの移動は金属製の携行缶で一度に運べるのが確か20Lまで。
10L以上の給油は購入者の詳細や使用目的などが必要。
10L未満でUN規格に合格した商品などはプラスチックタンクでも一時的な移動による携行などは認められているらしですが、基本プラスチックなどの樹脂製タンクはまずガソリンスタンドで給油してくれないと思います。
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画像は10Lタンクで、私はこれを混合燃料専用として移動用に使用しています。
左上に混合オイル用の容量を貼り付けてスタンドでオイルを足しています。
現在行きつけのフルサービススタンドで行っていますので問題はありませんが、セルフスタンドなどは次に書く理由などにより携行缶自体の給油を断っているとこもあるようですので、長距離移動の際などは先に準備する事が必須条件ですね。

ここ最近の傾向ですがガソリンを使ったテロ事件も数度発生したりガソリン携行缶の誤った使用による火災事故も相まって、その持ち出しや購入については相当厳しくなって来ています。
一つは令和元年に発生した京都市伏見区・京都アニメーションへの放火爆発火災テロ、そして令和3年発生の大阪市北区での心療内科への放火火災テロ。
事故として大きなのは平成25年京都府福知山市の花火大会で発生した燃料携行缶による露店爆発事故など.....
何か関西ばかり集中しているのが心が痛い.....

さて問題のガソリンですが、自動車を始めとした様々な燃料として身近な存在ではありますが、その特性としては、引火点-40度かつ揮発性が非常に高く極めて引火する危険が高い上に、空気より3~4倍重い性質と言う事もあり地面付近に溜まりやすい。
ですので火災事故のリスクも非常に大きいので、思いの外取り扱いには注意が必要です。

で、まずは自宅などより湯っ高知までの移動時の携行については消防法上のガソリン燃料の携行に関わるルールを押さえた上で話は次の海上に進みます。
ここまでに関わる法律としては、消防法ですから所轄するのは総務省消防庁となります。
こちら総務省のリーフレット。
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さて次に水上での使用に関わる状況。
まず免許不要艇の場合。
そのまま燃料携行缶を積み込むことが出来ます。
おおよそ1~5L程度の燃料携行缶を使われている方が多いです。
ちなみに私も未だに3L携行缶に予備燃料として2~2.5L程度は別に積み込んでいます。
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これは燃料タンクのガス欠量も全くの空っぽにはならず、タンク内に燃料が残った状態で起こるからです。
※経験者は語るwww。
まぁ2Lくらいあれば何とか帰港は出来ますからね。

ちなみにBMOジャパンなどで販売されているゴリッタなど樹脂タンクはあくまでも水上使用を目的として販売されている燃料タンクなので地上での携行はグレーゾーンと言ったところでしょうか?
モノ自体はUN規格を通過しているので使用目的が船外機や農機具などちゃんとした目的がある場合の携行は可能のようです。
ただし樹脂タンクでの保管は認められていないとの事です。



でこれが要免許艇になりますと例えスチールやステンレス?と言った屈強であろう素材と言えども、その使用は違反行為となります。
ちゃんとJCI(日本小型船舶検査機構)の認証を受けた商品でないとダメなんです。
まぁ実際摘発する組織は、海上では海上保安庁、湖や河川は警察庁となるようです。
こちらが現在私が使用しているスズキ純正の船外機専用燃料タンク(12L)です。
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プライマリホースはちょっと高いけどあえて純正で買いなおしました。


ちなみにDT6の発売当時約2~30年ほど前は、スチール製のモノが純正品として使われておりましたが、4スト時代の突入とともにどこのメーカーも樹脂製のタンクに変わっ行きました。
こちらJCIで船外機追加登録時の画像ですが、スチール製の燃料タンクで稼働テスト実施。
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そちらを接合ニップルなど2スト用に変更した形で使っています。


こちらスチール製の商品は頑丈ではありますが特に海上使用での錆による劣化が進むため樹脂製に変わったものと思われます。
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またゴムボートでの使用は燃料缶の塗装がPVC生地に色移りを起こす事があり非常に不向きです。


JCIは中々一般の方には判り難い組織かと思いますが、先般北海道で起きましたKAZU1の水難事故でちょっと有名になりましたね.....
所管は国土交通省となりますが、国に代わって小型船舶の検査事務等を行う特別民間法人となります。
そしてJCI認証市販燃料タンクでない場合は、消防法とは全く違った角度での検査が行われまして、所謂市販品消防法取得商品とは比べ物にならないくらいの更に屈強な商品となります。
※JCI職員の方から聞いた話です。
確かに船舶検査に関わる細則には事細かな数値的なモノが書かれておりました。

また現在主流の赤い樹脂製タンクについては、先にも書いております通り中々の頑丈っぷりらしいです。
そこはやはり水の上。
簡単に破損したり劣化するようなブツでは大変な事故につながりますからねぇwww。


で、ここでもう一度戻りますと.....
可搬式免許取得艇については法律を守るとなると.....
車での積載は消防法に基づく消防法適合の燃料携行缶で20Lまでの携行が認められるんだっけな?
※牽引ボートは正直判りませんのでお許しを
で、出航するであろう母港に到着すると、JCI認証の小型船舶用燃料タンクに燃料を入れて出航する運び。
まぁまぁメンドクサイですね!
これが所謂日本の縦割り行政を象徴するような案件です(爆)。
まぁ可搬式要免許船舶の人口自体がしれてますが.....
消防法適合かつJCI認証の樹脂製タンクって発売は難しいんでしょうかね?
ちなみに消防法自体が樹脂製の携行缶を認めていないようですね.....
と言う訳でより現実的に自作製作するとなると....
ステンレス製でかなりぶ厚めな素材でしか作れないようです。
その上で消防法上のテストをクリアし、なおかつJCIのテストで合格しないとダメなようです(笑)。
多分市販されても相当な高額商品になりそうだし、まずは重量も相当なもんだと思いますわwww。


で、そんなうんちくはさておきまして.....
ここからは実際に経験した話を書いていきます。
さきほどの画像にもありました樹脂製の船舶用燃料タンク遡る事2020年の秋頃免許の取得と同時調達。
とりあえず慌てて〇ルカリにてSUZUKI製の純正樹脂タンク2つゲットしました。alt



開梱しますと一応ニップルも付属した状態で届く。
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中古品なので中は結構汚れもあったりしたのでパーツクリーナーで針金タワシを入れてなんどもゴシゴシ洗いました。


で、JCIでのゴムボート持込み船舶検査ですが、ここで行われる検査って正直燃料漏れ云々などまでは見ません。
問題はJCI認証のプレートがあるかないか....
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これはこれで非常に大事。
JCI支部にもよりますが、プレートが無いと船検通過しない場合があるようです。
タンクの細かな状況についてはあくまでも自己責任レベルです。


とりあえず何も判らずこちらのタンクを使い始めました。
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で、先にも話したとおりガソリンってまぁまぁ危ないモノですから基本その取り扱いにはかなり慎重な私。
燃料を移し替える際にも細心の注意を払いながら近くに可燃物がないかなども注意し毎回取り扱っています。
とは言っても樹脂製の燃料タンクを完全にカラにするのはまず不可能でしていくらかのガソリンは残ります。
そして使い始めしばらくしてある異変に気付きます。
まず車中がガソリン臭い....
これ判断が難しいのですが、船外機を積んでいると、船外機自体に残っている燃料が揮発して臭いになるから.....


あまりにも気になったため船外機を下ろした状態で少しガソリンの残ったタンクを積んでいる状態でに敢えしてみると.....
アウトレットと呼ばれるタンクとプライマリホース繋ぎとめるための樹脂パーツ接続部分にうっすらとガソリンが漏れ出ている.....
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これはエライ事になってるわ!


と言う事で、すぐに使用を止めましてしばらくはスチール製タンクに変更。alt



樹脂タンクを空にして接続部分に関わるパーツを待ちました。
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まず疑ったのは本体とアウトレット樹脂の取付け部分。
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アウトレットを外すとこのような真鍮製の♀ネジが出て来ます。
ここ強そうなんだけどなぁ.....?
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と思いながらも新品のガスケットを購入して取付けを行います。
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ところが残念ながら内圧が上がると同じ症状でガソリンがにじみ出て来ています......
次に疑ったのがアウトレットとニップルの接続部分。
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で、アウトレットの画像に巻き付けているシールは無視してくださいね。
これ正しくは必要ありません。
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問題はやはりここでして.....
何せサービスマニュアルが無いものですから、メーカーに問い合わせを試みました。
しかし当たり前かもしれませんが、『お答えできません』とお決まりの返事でしたwww。
で、判るんだけど.....
こう言う危険物である特殊な事案で聞いているのに、私は如何なものなのかな?と思いまして.....
JCIさんの問い合わせ先(機構の本部)に問い合わせた訳。
すると非常に丁寧に対応して頂いて、メーカーなどに問い合わせてくれました。
で、本末転倒なのが.....教えられない!との一点張りだったメーカーさんが、私に直接対応する旨の連絡をJCIさんにしてきたそうなwww。
もの凄く気分悪くて丁重にお断りしたんですねどね.....
出来るのなら最初からせぇ!と言う事ですよ、ほんと。
で、何度も言いますが画像のシールテープは一切無視してください。
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まず工程で必要となるのがガソリンなどの油脂専用の液状ガスケットをネジ部分に塗る事が必要です。
そして金属ニップル♂に対し樹脂のネジ受け♀なので必要以上にトルクを掛けない事が絶対条件です。
規定トルクなど提示は無かったですが、とにかく締めすぎがNGでして、下手なトルクで締めるとネジが空転を起こし樹脂がバカになってアウトです。
そうなると今回のような内圧に膨張による漏れが生じ、アウトレットの交換必須となります。
で、私が使ったのはこちらキタコの液状ガスケット。
数100円で購入出来ますが、用途はここ以外にキャブレター周りにも使えます。
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ピンぼけですが大きさはほんと小さいです。
内容量は5g。
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で、無事復活を遂げ、一切ガソリンの漏れは起こらなくなりスチール製の燃料タンクは処分いたしました。
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こちらDT8最終モデルのパーツリストより樹脂製タンクのパーツ詳細です。
あと4ストと2ストのニップル径、確かスズキは違ったはずなのでご注意を。
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で、今回JCIさんに非常におせわになりましたが、そのやり取りの中でタンクの製造年式など問われましたが、ここを見るそうです。
これで2009年7月に製造されたモノだそうです。
まぁあまり見ない所ではありますがご参考まで。
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と言う事で、何故こんなブログを上げているのか?と言うと.....
中古タンク、結構このアウトレット部分の不具合が多いのです。
その割に散々私はググりましたが、解決方法や取り付け方法が掲載されていないんですよね。
まぁ漏れの無い方には関係のないブログですのでスルーしてください。
いずれにしましても認証品、非認証品、消防法適合品などに関わらず燃料に関わる不具合は危ないので絶対に放置せずにすぐに対処いたしましょう!
これいかに。
Posted at 2022/07/13 18:56:03 | コメント(4) | トラックバック(0) | 船外機メンテナンス全般 | 日記

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