見返り美人

　少年の初恋は、小学校２年生の時だった。
　少しいや、かなり年上のその女性は、少年の猛烈なアタックをうまく回避して、２年後に結婚。
　後、たった１２年間、彼女を待たせることができなかったのは、男として実に情けない。
　自分を責めた１０歳の春。



　

　　


　
　　　　　中略

　嫁ぐ日も近くなったある日。
　少年はその小さな心で精一杯考えた。
　結婚のお祝いのプレゼントを贈ろうと。

　必死に考えてみたものの、思い浮かばない。

　子供だからお金も無いし、何せ母親以外の女性にものを贈ったことがない。

　
　
　さんざん考えた末の結論

　そうだ今の自分の一番の宝物を贈ろう。


　机の本棚にあった、切手帳


　一年がかりで、お年玉や小遣いを貯めて買った　１枚の切手


　「見返り美人」　


　切手を添えた手紙には、多分こんな短い文章を書いた記憶が。


　

　結婚おめでとうございます。

　たくさん幸せになって下さい。

　ボクも負けずに幸せになります。　　






　ある日突然。
　その１枚の切手が、数十年の長い時を経て、大人になった主人公の元に戻ってくる。
　人生とは不思議な縁が、メビウスの輪のように繋がっているもの。
　







　さて、そんな短いつまらんプロローグは置いといて、最近数日、親の仇のように、何度もリピートして聞いている曲



　今の自分の心とシンクロしていて、気持ちが良い。
　よかったら聴いてみてくださいね♪
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　Ｉ　ｗｉｌｌ　ｌｏｖｅ　ｙｏｕ