
創刊号特別価格:本体462円+税
通常価格:本体1,850円+税
定期購読ご予約特典
今ならもれなくジオラマと黒薔薇のブート二エールが付いてくる。
冗談です。
発売はされておりません。(笑)
しかしこの手のものは、創刊号半額でも全シリーズ揃えると100号として約、18万円はかかりますよね?
なのでたまに欲しいシリーズもありますが、いつもパスしています。
さて出版社さんに怒られないように冗談はこのぐらいにして、今日は、支柱をジオラマに刺すギミックの製作です。
薄いMDF合板なので、ピンバイスで穴を複数開けて、カッターナイフと小型の平型ヤスリで、アルミの支柱断面と同じコの字型に穴を開けます。
コの字型のアルミの支柱を指してアンドロメダを支えてみました。
後ろ側の支柱(中に配線が通る)は、アンドロメダの船底の穴に埋め込む方式なので、この支柱1本でも船体を十分支えられますが、一応前側にも支えをして支柱を。
そんな今日は、所要で親類住む千葉方面へ行って来ました。
久々に湾岸と東京湾アクアラインを走行しました。
東京湾アクアラインと言えば、昔、有名なこんな小説がありましたね。
作者の許可は得ていますので全文掲載いたします。?(^.^)
「声が枯れるほど君に好きと言えばよかった」
第1章 蒼の時代
とある年のクリスマスイブ。
「ねぇ、蒼君、これクリスマスプレゼント。」
渡された包みを開けるとそこには濃いミルクティー色の手編みのマフラー。
手編みのマフラー?
当時都立高校に通う高校生だった、16歳の少年には、嬉しい気持ち反面、少し手編みのマフラーに、これって一瞬少し重いかもなと思ってしまった。
「母がね、亡くなる直前に、編み方教えてくれたの。」
「えっ?お母さんが亡くなった?何で、ボクに教えてくれなかったの?」
「だって、その時まだ付き合っていなかったし、言えなかった。」
彼女は、幼い時にお父様を無くし、母子家庭だった。
そのお母様も。
「ちょっと、待てよ、ケイ、今、学校どこから通ってるんだよ?」
「叔父さんの家」
「叔父さんの家って何処?」
「木更津。」
「木更津って千葉の?」
「そう千葉の」
「木更津から通うって?いったい学校まで何時間かかるん?」
「2時間と少しぐらいかな?」
昔は、木更津~横浜までフェリーが出ていたらしいが、この時代には既に無かった。
「テニス部の部活だいじょうなんか?」
「辞めた、まともに参加できないし、週末だけバイト入れたし。いくら血のつながった叔父さんでも、そこまで甘えられないもの。」
若干16歳の少年にとって聞いたその現実は、厳しく辛かった。
何もできない自分の無力に、、、、。
何か自分にできることは無いのだろうか?
少年の通っていた公立高校では、原則許可無くバイトは禁止されていた。
バレないように、学校や自宅からずっと離れ土地、あえて越境して埼玉県の浦和市と言う場所にバイトの面接に行った。
浦和の県庁通りに面した赤レンガの外装の喫茶店。
履歴書の特技欄に 珈琲を入れる事と料理 と書いた。
面接後、実技面談になった。
母が珈琲好きだったので、幼い頃から、コーヒー豆の知識や、入れ方は教わっていた。
料理も好きだったので簡単なものなら出来た。
豆の選択、ブレンドの基本、ドリップ方式、サイフォン方式、珈琲メーカー。
即日採用で、翌日からカウンターを、全部任された。
時給は、当時の高校生としては破格の 時給950円。
部活が終わってから喫茶店に直行して、ギリ21時半まで連日バイトを入れた。
ケイと卒業まで同じ高校でいたい。
少しでもケイの学費や交通費の足しになれば、、、、、、、。
優しさって時には、傷付くのだよね。
自分の為に、犠牲になっているのを見るのって辛い。
自分の為に、好きなことを止めているのを見るのは辛い。
どんどん自分が嫌いになってくる。
自分さえ、あなたのそばにいなければ。
それを知ったのは、ずっと後年の事。
木更津の海岸を歩く二人。
「ここにもし、東京までつながる橋があったらギリ学校 通えるよね?」
「うん そうだね。魔法でできないかな。」
「魔法か〜、、、」
翌学期、彼女は千葉県の県立高校に転校していった。
東京から、千葉の県立高校に編入していった彼女。
携帯もメールも無い時代だったので、だんだんと連絡も途絶えて、二人の仲は、自然に疎遠に、、、。
別れ、、、、、、、。
第二章 中紅花(なかくれない)の時代
時は流れ。
1997年12月18日 東京湾アクアライン開通。
二人の間を引き裂いた東京湾に念願の橋が開通しました。
そんなテレビのニュースを見た彼は、その月の24日。
クリスマスイヴ。
愛車で初めて、完成した東京湾アクアラインを走りました。
木更津金田ICを降りると、彼女との想いでの場所、木更津港へ。
「ここに橋ができたら学校通えるのにね。」
「魔法で橋ができたらいいのにね。」
「魔法か、、、、、。」
「ねぇ私の為に、苦労してる蒼君の顔見るの辛い、私さえいなければ、普通に楽しい高校生活だったのに、ゴメンなさい、、、私もうダメ、、、、。」
木更津の海岸で、海を見つめながら、最後の会話をしたのは、もうずっと遠い昔のように思えます。
時間を戻すことは決してできないけど、あの時に戻りたい。
(ケイ、今、どうしているんだろう?あの時、どうしてもう一言、言えなかったんだろう。例えどんなことがあっても君が好きだ!負担なんかじゃない!いつまでも君を待ってると。)
あれから3年間、彼女が20歳になるまで、欠かすことなく、彼女の叔父さんにバイト代を、書留で送った。
ケイの看護師になる夢を叶えさせて下さい。
専門学校の入学金の足しにして下さいと、匿名で。
そんな事もあったっけ、懐かしい思い出だ。
時間は戻す事は出来ない。
風が出てきた。
そろそろ帰ろうか、、、。
と、その時、後ろから声をかけられた。
「蒼君、蒼君なの?」
「えっ?ケイ なんでここに?」
「多分、同じ理由じゃない?(^.^)」
「変わらないね、今、何してるの?」
「看護師、市原の病院に勤めてる」
「へぇ、看護師になったんだ良かったね、看護師になるのケイの夢だったものね。」
「うん、誰かが匿名で、毎月叔父さんに学費送ってくれたから、ちなみに未だ独身、彼氏無し。(^.^) 蒼君は今何してるの?」
「今、ゼンコンで働いている、この橋作るのにも携わった。まだ下っ端だから、設計とかじゃ無くて、裏方、ほんのチョコットだけどね。ここにケイの為に橋を作るのが、ボクの夢だったから。ちなみにボクも今、独身、彼女無し。(^.^)」
「夢って、この橋、そんな、、、、、私の為に、、、、あのね今も、寮じゃ無くて、叔父さんの家から通ってるの、ねぇ、良かったら寄らない、近くだし、叔父さん達にも合わせたいし。」
そこから市内にあるケイの家へ行った。
リビングで、叔父夫婦に紹介されると、いきなり叔父さんにこう言われた。
「もし君が、今後、ケイと付き合いたいんなら
、条件がある、今から簡単なテストをやる。」
差し出されたのは、白い便箋とボールペン。
「今から言う、住所をここに書いてくれ、字は人間性を表すからな。」
千葉県冨津市、、、、、、、、、、、。
「おい、母さん、ちょっと見てごらん、この文字とこの現金書留の住所の文字。」
「あら、まぁ、こんな事って。ケイちゃん見てこれ、ほら同じ、何でもっと驚かないの?」
「だって、蒼君の仕業だって知ってたもん♪だからずっと待ってた、、、、、、、。」
「ケイ、、、、。大好きだよ、あの時も今もずっと。」
青いベンチ / サスケ
https://youtu.be/BkOVkthMkOc