耐震診断。
すでになされた方もいるかと思います。
個人でこれからなさる方は、地方自治体によっては、補助制度もあるし、信頼できるかたに依頼するのをお勧めします。
しかし、この耐震診断。
普通に1級建築士とかならだれにもできるわけじゃなくて、地方自治体の資格に加えて、実は、かなり高度な構造計算や、できればその土地に由来する土壌の特性や、詳細な活断層の土木や地学の知識も必要。
さて、以前とある親戚筋のお金持ちさんから、相談を受けました。
所有するビルの耐震診断をどこか安くやってもらえないだろうか?
複数に見積もりだしたら、安いところで、耐震診断費用が、500万円。
「ねぇ、●●君、簡単なヤツでいいから、100万以内で、できるとこ知らない?」
その方、かなりお金持ちなのは、知っているので、思わず心の中で。
【ドケチ~!】
と叫んだのですが、生前母がお世話になった方でもあり、もちろんボクにはできないので、知人の専門家のかたに相談。
「その規模で、100万円以内それは、君、無理だ。」
と、苦笑。
ほんとお金持ちってお金残すだけあって、ケチですよね。(笑)
立場上そこで、粘り、予備調査から、設計図書と建築物の差異の調査ぐらいなら、いいよ、と。
でも調査したら、その時点で、まったくNG。
勉強の為に、自分の休日にいっしょに現場を見させていただきました。
設計図面との差異。
えっ?
柱の太さが違う。
ヒビから錆が流れている。
PHがすでに?
すでに入っているコンクリの亀裂の多さ。
コンクリの流し方や、養生の仕方がかなり乱雑なのは、ボクにもわかる。
なので、これは、もう施工段階でダメだから、二次診断で、柱や壁の強度、じん性の調査を進めました。
数10カ所のコンクリを筒上にくり貫いてコンクリの劣化も調べる。
追加診断で、結局うん百万円。
途中長いので割愛しますが、結果。
ギリギリ震度6強。
震度7では、倒壊の恐れあり。
勉強の為に、耐震工事に伴う設計図を見せていただきました。
耐震補強工事の工期だけでも約、4か月。
費用は、●億円。
ビルとか所有していると、意外にお金がかかるんですね。
ビル持ってなくて良かった。(笑)
YUI Laugh away / Its My Life / LIFE
Posted at 2012/06/29 00:29:34 | |
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