2022年12月16日
ステレオサウンド225号がやばい
編集者の松本氏が「響け!ユーフォニアム」の影響でアクトパル宇治に行くだけではなく「リコリス・リコイル」に手を出したようだ。
……みん友さんでそんな似た傾向の人をよく知っておりますが(笑)
彼は年末のコミケで「リコリス・リコイル」の本を目当てに出没予告を出している。「ステレオサウンドってオーディオ雑誌の松本って人が~」なんて大声で噂してると近くにいたら本人が自己申告してくれるかもしれない。好きなものに情熱を傾けられる熱い男だと思う。これからも突っ走ったコメントが楽しみ。
いや、それはいい。
一億円超のスピーカー(一億円!?って目を疑ったかもしれませんが本当に存在するんですよ)がグランプリゴールデンサウンド賞を取って。
いや、それもいい。
コストを掛ければそこまでのものが創れるってことが証明されたのはいいことだ。いくら注ぎ込んでも出来ないよりはよっぽどいい。出来れば百万円くらいでその音が実現できたらどんなに素晴らしいだろうね。
いや、違う。
創刊1号から、表紙に初めて人がいる。
この人が採算取らずに赤字構わず一億円を百万円セールしてくれればいいんだ。(倒産するわ)
いやいや、そこでもない。
何がやばいっていうと。
今回のベストバイで、私が敬愛する評論家、柳沢功力さんが外れてるのがやばい(和田さんも外れてるけど死の縁から甦って元気そうだ。病み上がりで参加してないんだと思いたい)。柳沢さんは新製品紹介のレビューも昨年からされていないし、今号の写真を見るに心なしか痩せて見える。(原田氏も若干痩せて見えるが、まだ目に覇気がある)
柳沢さんの文章は味があるから好きです、本当に。まったく読めなくなると寂しいのです。今のステレオサウンド購入の動機の半分くらいはそれ目当てなのに(あまり載ってないんだけど)。だからだろうか。無意識のうちに寂しさを埋めるように、著書「再生悦楽」を読み返していたのかもしれない。だけど尚更、現行で読めなくなってしまっていることが寂しいです。冒頭のグランプリ座談会で総評の振りを「選考委員長の……」と振らず、いきなり三浦氏に総評を話すよう促した時点で上記の写真も目に入っていて、これは引退フラグなのかと。いや、柳沢さんももう結構なお歳だ。1938年生まれだから84歳か?いつまでもは無理な話なのだ。
受け入れなくてはいけないのか……。
引退しても長生きしてください。
柳沢さんの文章から聴こえてくる「馥郁たる音色」が、私のオーディオの音、音楽としての鳴らし方の何割かに影響を及ぼしているのは間違いありません。ご本人の音はどんななのかは知りませんけど。
まだある。
「聴く鏡」がページ抜けしてるんじゃないかと疑うくらいに量がない。文章量は少なくても内容は面白い。書くことがなくて短いならいいが、体調が悪くて書けないのなら心配だ。
ああ、座談会と言えば、グランプリ受賞製品のレビューがやっと個別ではなくなったかと思ったが、ゴールデンサウンド賞のだけかい。全部やってほしい。座談会の会話の流れで評論しているのが好きだったのに。元に戻らないのもやばい。(だって個別だと製品紹介で記事内容が被ったりしてページの無駄なんだもの)
ベストバイでのアキュフェーズDP-1000+DC-1000(ステレオサウンドではハイフンは省かれる)は傅さんと黛さんがコメントを寄せているけれど、昨年と言ってることほとんど同じっすね。まあ、私も毎度DP-1000+DC-1000については同じようなことしか言わない印象を読者さんに持たれてるかもしれないし、「それに伴うイメージ」ってのはそうそう変わらないのかも。
そういやTADの新しいフラグシッププレイヤーは載ってなかったな。次号か?ちょっと出てくるの遅かったか。DP-1000+DC-1000買っちゃったから買えなくてよ。同時期に出てたら死ぬ程悩んだだろうなァ。
おまけ。
ここ最近、故・菅野沖彦氏の数ある評論の中のひとつに「録音機材は○○で、テープは△△で、編集に××で……」という書き方は、料理に例えると「産地は○○で、包丁は△△で、切り方は××で……」といちいち説明しているようで、そう考えると少々滑稽でもある。というような内容のものを読んでから、そう書かれている記事を読むとかなり意識してしまうようになってしまった。影響度大。産地と包丁と切り方に興味を覚えるグルメもいるだろうし。でも「普通の人」には説明過多でしかないのも事実で、書き手は意識して読み手を想定した書き方をしてるのもまた真実なのだ。
さあ、私の今回のブログは説明過多かな?
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Posted at
2022/12/16 11:23:43
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