
読んだ。
ネタバレしてるようなしてないような書き方で読書感想文。
内容としては確かにコミックス10巻の続きから始まる。だからわざわざ1巻から読み返してそのまま//に突入した。継続した物語であれば、こういうのは大事。
話の内容は防人がキャプテン・ブラボーに至る経緯が含まれていたり、斗貴子の本来の性格が描かれていたりした点が良かった。
ストーリーとしては何がどう致命的な任務失敗に繋がるのかという答え合わせを解いていくものなので目新しさはないのだが、火渡が思いの外、正義漢であったことが描かれている。千歳に触れるとその意外性は和月謹製の挿絵。 ああ、和月はこういうのが描けるようになってたんだなァと。でもそっちを描いたなら浴衣姿も描かなきゃ。
描写としては小学生たちが誰が誰やら。ある意味新任教師として赴任した千歳の気持ちがわかる描写とも言える。
東西南北の一文字を散りばめた名字の子供たち。西山は読者側も本編でホムンクルスだと判っているため早々に本性を表す展開で宜しい。
マヨラー牛部について、このキャラは捕食する側なのかされる側なのかで読者をハラハラさせる要因のような気がした。
犠牲になる食糧描写については志々雄真実の小説に出てくる由美のお付きの子に対する容赦さのなさを彷彿とさせた辺り、黒崎(現:黒碕)薫の癖(個性)が出ていると感じた。
食人ホムンクルスが人に化けてる怖さというものが描かれているようにも感じた。
校長が良いキャラしてる。すりすりすりすり。比留間ってあの比留間しか出てこないんだが。薫殿による、るろうに剣心読者へのちょっとしたサービスかもしれない。
パピヨンのしたたかさ(とエンゼル御前のちゃっかりさ)があったり。
カズキと斗貴子の描写も少なめだが、ラストはカズキの心情で締め括られる。それもカズキらしくないとされた火渡への憎悪絡みなのも良かった。
細かいことを言えば西山たちはどうやって人型ホムンクルスになり得たのか、その謎解明があれば尚良かった。ホムンクルス化すると成長が止まるのならば、子供の時点で自ら成ったのか、誰かの手によって成ったのか。そこは当時から気になっていたが特に触れられてはいない。
蝶野攻爵がパピヨンに至る経緯は残された研究結果とその頭脳故に。蝶野爆爵がバタフライに至る経緯はヴィクターからの伝来によって。つまり一介の子供が簡単に成れるものではなさそうなので、後者だろうか。西山が自力で人型ホムンクルスに成るというのはパピヨン以上の錬金術の素質を持つことになるから前者は考えづらい。後者であればそれは狂人か悪人のどちらかの手によるものだろう。人型ホムンクルス化した後であれば彼らが動物型ホムンクルスに変容させられるだけの技術を持っていてもおかしくはないので受け入れられる。
そうそう。再殺部隊の面々もラストで出てきたのも意外だった。犬飼が由緒ある錬金の戦士の家系であることなど後付け設定もばっちりだ。後付けと言える根拠は和月の設定メモから読み取れる。武装錬金の能力ありきで本体がおまけというキャラにこんな設定は付けないし、あったのなら既に当時から和月が書いているはず。
でも犬飼は本編でああなったからこそ「戦わなければ負け犬にすらなれない」、翻すと「戦わないやつは負け犬以下だ」という和月の本音に発展したキャラクター。そういう意味で今でも好きだ。
うん、やっぱり和月メモは必要だってば。いつまで自粛してるんだ。本音をぶちまけろ!
ところで、るろうに剣心 北海道編の新刊まだかね?
あとこんなのがあった。
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Posted at
2024/09/12 08:47:02