
音量は特に大きくしなくても『おもいでミュージック』、『おんがくエンドレス』のような小ささではない。リズと青い鳥のサントラ『girls,dance,staircase』と同レベルの大きさ。……毎度新譜の良し悪しを判断するときは音量に対して気を遣う。本当に大事な要素。
音の広がり方について。左右には並みだが(広大さを聴かせたパーヴォ・ヤルヴィ指揮ブラームスのアルバムを聴いた後で聴くクラシックなので相対的に狭く感じたというのもある)、その代わり前に飛んでくる成分が多い。音が小さいのではなく「前に飛んでくる」というのは「奥行きがある」ということ。『マーチ・スカイブルー・ドリーム』のスネアの音なんかが良い例えかな。音は小さくても奥に定位している。余談としてはオーディオ機器(プレイヤーの性能如何)によっては小さくなるだけで奥に定位しないものもある。
『Bolero』が演奏曲ではなく(いや、演奏曲なんだけど)ユーフォのサントラはがっつり演奏してあるものはDisc2以降に収められてることが多いので、Disc1の劇伴曲側として収録されてるのが意外。私はカラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のボレロしか知らないので、それとの比較になるけれど、重厚さは陰を潜めた若々しいボレロ。低音は充実している。
『リズと青い鳥 第3楽章からトランペットソロ(久美子のために Ver)』が美しい。リズと青い鳥好きからすると嬉しいファンサービス。ただし苦言を呈すと、高坂麗奈の演奏として聴いた場合、息の圧力が足りない感じで、2か所だけ音が揺らぐのがそれだけに惜しい……。その部分が演奏テクニック故の揺らぎだと言うなら甚だ疑問。最初ノイズかと思って聴き返しちゃったもの。映画の作中で演奏中何かあったのなら仕方ないが、見てないからわからない、言及できない。
『リズと青い鳥 (コンクール用編集 Ver.)』は『girls,dance,staircase』に収録されているものと違って使いまわしではなく新規録音。それも一聴して出だしから違うのがわかる。絵的に線が細く繊細だったリズと青い鳥と、肉感的な従来のユーフォの作風のように(笑)、音がエロい。セクシーではなくグラマーなの。響きが豊かだし、オーボエなんかサックスみたいに立派な音がする。この曲だけでもこのサントラは(響け!ユーフォニアム&リズと青い鳥ファンにとって)買う価値があると言える。
『その日は来た』はオーディオ的に低音過多。鳴らすのは中々難しいと思われる。私は曲特有のものとして看過することにした。だって低音域をコントロールしてあるのに、これだけモワ付くんだもの。
『Samba de Loves You (Full Ver.)』は上述したように、前後位置のわかる録音で聴いていて楽しい。
『歌劇「トゥーランドより」』は初めて聴いたけど、メリハリがあって良い曲だと思う。楽器の音が豪快。
『マーチ・スカイブルー・ドリーム』はオーケストラ:洗足学園音楽大学フレッシュマン・ウインド・アンサンブルの、指揮者である大和田氏の仕上げた固有美(音)を感じさせる。「個」が有する美と言い直そう。翻すと「この曲、ユーフォっぽい!」ということ。
映画見てないのに長くなってしまった。でもユーフォ絡みはいつもそうか。
Posted at 2019/06/18 12:13:08 | |
トラックバック(0) |
音楽 | 日記