
別に論文のつもりではない。
以前「Re:Tune Romancing Sa・Ga BATTLE ARRANGE」というアルバムのレビュー記事を書いたときに、とある曲のベースのフレーズが遅れて聴こえる、といった内容を書いたが、改めてこれについて触れたい。
というのも、今まさにそのアルバムを聴きながら書いているこのブログ、これは書き直さなければいけないと思い、行動に起こす程の現象が起こったのだ。
やはりちょっと気になることがあったりすると、そのアルバムを再生するときは意外と覚えているもので(ブログ記事にしたから尚更か)、どう再生されるかは毎度楽しみである。以前の記憶より良くなっているか、変わらないか、はたまた悪くはなっていないか……。
ここまで読んで察しの良い人はこれからどんな内容を記すのか、もうお気付きかもしれない。そう、今回は低音が遅れることなく聴こえているのだ。感動的。いや、感動。しかし以前の記事のときとは違うところがある。それは再生するオーディオ、プレイヤーが違うということだ。以前最後に聴いたのはクラッセのオメガ SACDプレイヤー。今回聴いているのに使用しているのはアキュフェーズのDP-1000+DC-1000である。だから検証としてもう一度クラッセで聴き直したが、やはり以前と同じ印象。つまりプレイヤーが遅れを発生させていたと言える。なんてことだ。
トランスポート+DACのセパレート型と一体型のプレイヤーでは一体型の方が信号の引き回しが少ない分、信号遅延は起こりにくいのではないかと思い込んでいた節もあった。どうもそんなことは「見た目」から来るただの思い込みに過ぎないようだ。
勿論この低音の遅れを感じるというのは極微小な差で、特定の曲の特定の部分という局所的ではあるが、よりによってベースパート(しかも自分で弾けるフレーズ)であることが違和感を加速させる原因であったことは否めない。わかるからこそ違和感を抱きやすいのだ。
では遅れがないとどう聴こえるのかというと、爽快である。自分以外の誰かと楽器演奏、あるいは歌を唄う(合唱など)をしたことがある人は分かると思うのだが、リズムの取り方が下手な人と演ると、しっくり来なくて気持ち悪いというアレがないのだ。あるいはカーオーディオなどで、スピーカーのタイムアラインメントが合わなくてぴったりしない感覚のアレ。
アキュフェーズのDP-1000+DC-1000を聴いていて、なぜこうも聴き応えがあるのだろうかと考えていたが、その秘訣がわかった気がする。演者の演奏の時間軸が揃えばそりゃあ良く聴こえるに決まっている。だから前述に局所的と書いたが、何もこのアルバムのときだけ時間軸が合っているわけがなく、DP-1000+DC-1000で聴いているときは常にその恩恵にあずかっているわけだ。そう言えば、前モデルのDP-950+DC-950で音がぐっと良くなったと評判だったが、これはトランスポート+DACで時間軸を合わせる技術が採用され、そうさせているだろうことは想像に難くない。
感動の勢いでここに事を記す。
今まで聴いてきて、これに思い至らなかったのは情けない。
でも気付けたから、いいや。
Posted at 2022/12/04 14:50:49 | |
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