
昭和49年(1974年)に制作された円谷プロダクションとタイのチャイヨー・プロダクションの「日タイ合作」となる映画「ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団」(原題「ハヌマーンと7人のウルトラマン」)のVHSを購入しました。未だDVD化されていない本作をVHSが市場に出回っているうちに、自らDVD化して補完しようというのが狙いです。子供の時分にレンタルビデオで観た以来ですから、おそらく30数年振りの視聴だったのではないでしょうか。送料込みで1,300円ですから、まずまずお安く入手できたと思います。
チャイヨープロの社長、ソンポート=セーンドゥアンチャイ氏はかつて日本の東宝撮影所に留学していた事から、円谷プロの円谷英二氏(初代社長)やその次男の円谷皐氏(3代目社長)らと親交があり、皐氏が社長を務めた頃に本作が制作されました。
物語は、仏像泥棒に殺された少年がウルトラの母の力によりインド神話に登場する「白猿ハヌマーン」として復活し、ウルトラ6兄弟と共にタイに現れた5大怪獣(ゴモラ、アストロモンス、ダストパン、タイラント、ドロボン)を倒す…。といったものとなっています。
本作は当初日本国内での公開は予定していなかったそうですが、タイの公開から5年後の昭和54年(1979年)に日本国内でも松竹洋画系で公開されました。その後、VHSとLDで映像ソフト化され、レンタルビデオ店にも並ぶなど、普通に視聴する事ができました。
…が、円谷皐氏が平成7年(1995年)に亡くなって以降、チャイヨープロ側が「ウルトラマンタロウ」以前のウルトラシリーズの海外使用権を円谷プロより譲渡する契約を交わしたと主張し始め、一連の「ウルトラマン訴訟」と呼ばれるものに発展してゆき、本作についてもチャイヨープロは自社に著作権があると主張しています。一連の訴訟のなかで、タイ国内では円谷プロの勝訴、日本国内ではチャイヨープロの勝訴といった具合に、泥仕合の様相となり、その結果、未だに日本国内での本作のDVD化、ブルーレイ化が実現していないのです。
いやはや…そのうち日本国内でもちゃんとDVD化、ブルーレイ化してもらいたいですけどねぇ。やっぱりそれなりに綺麗な画質で観たいですからね!

白猿ハヌマーン

ウルトラの母とウルトラ6兄弟
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Posted at
2019/08/23 23:37:21