バンダイのソフビ人形『ムービーモンスターシリーズ』のゴジラ 2016です。他のゴジラのソフビと比較しても身体が細身の割に全体的に大きく見えるのは尻尾の長さのせいでしょうかね。 ゴジラ 2016は平成28年公開のゴジラシリーズ第29作『シン・ゴジラ』に登場するゴジラであり、日本国内で製作されたゴジラでは初めてのCGによる演出表現によって登場したゴジラとなります。劇中で東京湾から蒲田に上陸の後、次々にその形態を変化(進化)させていき、鎌倉上陸の際に【第4形態】と呼ばれる我々がゴジラとして認識しているこの姿となって姿を現します。ファンの間では主に【シンゴジ】と呼ばれ、その他一部では【鎌倉さん】とも呼ばれていますが僕はそんな呼び方では呼んだことはありません。(第2形態が「蒲田くん」、第3形態が「品川くん」と呼ばれている流れでしょうね) この第4形態、身長118.5m、全高333m、体重9万2千tと、これまでの日本国内で製作された歴代のどのゴジラよりも巨大でその独特の姿は庵野秀明氏が手掛けたゴジラである事が一目で分かる様なこれまでのゴジラでは見たことのない異質なものです。それでも頭部の形状など見るとまるで原水爆のキノコ雲のような形をしていたりと、ゴジラの存在そのものが核兵器のメタファーである事を実に分かり易く表現しているところなどを見ても、やはりゴジラはいつの時代でも【核の申し子】なのだなと思います。ちなみにこの独特で異質なCGのゴジラにモーションアクターとして【動き】を吹き込んだのは狂言師の野村萬斎氏です。 この作品は市井の人々を殆ど描くことなく、「もしもゴジラ(のような巨大生物)が日本に上陸したら…」という視点で政府やそれに付随する機関(自衛隊など)の人々に焦点を絞って描いた作品であり、政府機関や軍隊が一切登場しない『ゴジラ‐1.0』とは全く対照的な作品ですよね。むしろ『~‐1.0』が公開された事で改めて『シン・ゴジラ』という作品に注目し、再評価したくなりますね。