
バンダイのソフビ人形『ウルトラ怪獣シリーズ』№02、古代怪獣ゴモラです。少し前にジョーシン某店で購入しました。以前からウルトラシリーズの初期作品に登場した怪獣、宇宙人はひと通り揃えておこうかと思っていましたので、何体かまとめて購入しました。
造形クオリティだけで言えば以前購入したアルティメットルミナスのゴモラには少し劣る訳ですが、1,000円以下で購入できるソフビ人形として見ると決して悪い出来じゃない…というか、むしろ造形的にはゴモラの特徴をよく捉えていて大変良く仕上がっている商品だと思います。
ゴモラはTVシリーズ『ウルトラマン』の第26話「怪獣殿下 前篇」と第27話「怪獣殿下 後篇」に登場する怪獣で、南太平洋にある島【ジョンスン島】で永く眠りについていた1億5千年前の古代生物ゴモラザウルスの生き残りです。眠りから覚めたゴモラを阪神大学の中谷教授は大阪で開催される日本万国博覧会で展示しようと、UNG麻酔弾によって生け捕りにして科学特捜隊の協力のもとジェットビートル3機で日本に空輸しますが、空輸中に麻酔の効力が切れてしまい暴れだします。やむを得ず上空2千メートルから切り離されたゴモラは六甲山に落下しますが、落下の衝撃を受けた事で本来の強い闘争本能が呼び覚まされ暴れ始めます。ウルトラマンもゴモラの強靭で長く巨大な尻尾の攻撃によって苦戦を強いられるのでした。
その後、科特隊の活躍により尻尾を切り落とされたゴモラでしたが大阪の街のシンボル、大阪城を破壊すると再びウルトラマンと対決します。尻尾攻撃を封じられたゴモラはリベンジを図るウルトラマンに鼻先の角や頭部の巨大な角をへし折られて、最期はスペシウム光線を頭部に受けて絶命するのでした。
この「怪獣殿下」(前・後篇)は、子供の頃観た時の印象と、今大人になってあらためて見た時の印象がだいぶ違っていまして、昔というか自分がもっと幼かった頃は単純にウルトラマンやゴモラの強さと格好良さに惹かれていましたが、今はゴモラにだいぶ感情移入してしまうと言いますか、格好良くて凄く強いウルトラシリーズを代表するような存在感のある怪獣だけれども、街で暴れたり科特隊やウルトラマンと戦うその姿は実に切ないというか、特に最後ウルトラマンのスペシウム光線を頭部に受けて爆発、絶命するシーンは今観なおすと感情を揺さぶられる感じがしますね。悲壮感すら感じるほどに人間たちの勝手な都合で人間やウルトラマンに退治されてしまう社会的被害者の姿がよく映像として表現された傑作だと思います。
ゴモラのデザインを担当したのは例の如く成田亨氏で、特徴的な頭部の大きな2本角は戦国武将 黒田長政の『大水牛沸立兜』をイメージしているとされ、造形(着ぐるみ製作)を担当した高山良策氏の手によって見事に立体化されています。また、この当時のゴモラの頭部は現存しており、僕も今から10年以上前に新潟市新津美術館で開催された展覧会『ウルトラマン創世記展-ウルトラQ誕生からウルトラマン80へ‐』で現物を見る事ができました。
ちなみにゴモラの着ぐるみはその後、第36話「射つな!アラシ」に登場する変身怪獣ザラガスに改造されました。今回は既に手元にあるザラガスとも並べて撮影してみましたよ。
やはりシリーズ初期作品に登場する怪獣、宇宙人のデザイン、造形の秀逸さが他のTV作品との違いといいますか、こうして50年以上も世代を超えて愛される大きな要素なんですよね。

右 : 古代怪獣ゴモラ(ウルトラ怪獣シリーズ№02)
左 : 変身怪獣ザラガス(ウルトラ怪獣シリーズ№04)
手と脚なんてまさに一緒ですね(笑)。
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Posted at
2025/03/15 11:37:42