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2025年07月13日

ウルトラマンジャック・合性怪獣レオゴン【HGウルトラマン 許されざるいのち編】

ウルトラマンジャック・合性怪獣レオゴン【HGウルトラマン 許されざるいのち編】  6月第2週に発売されたバンダイの500円ガシャポン『HG ウルトラマン 許されざるいのち編』(全4種)のうち、ウルトラマンジャックと合性怪獣レオゴンです。
 ちなみに、僕は今回事前に『ガシャポンオンライン』で廻しており、全4種をコンプリートしたものが6月末頃に自宅に届きました。

 今回のラインナップはTV作品『帰ってきたウルトラマン』の第34話「許されざるいのち」を取り上げたものとなっていますが、特撮ファンの間で俗に【11月の傑作群】(本放送時、1971年11月に放映された第31話~第34話までの4本)の1本としても数えられています。


 ― 住宅街で奇妙な電磁波を捉えたMATの郷(演 : 団次郎)と岸田(演 : 西田健)はパトロールの途中に立ち寄った坂田自動車整備工場で、郷の小学校時代の友人で生物学者の水野一郎(演 : 清水幹生)と再会する。水野は同じく科学者だった亡き父の残した屋敷を改造して『水野生物研究所』を開いているという。研究に必要なスタンドを製作してほしいと坂田(演 : 岸田森)の整備工場を訪ねていたのだ。郷の旧友で研究のためならば…と、坂田はスタンドの製作を快く引き受ける。
 その夜、さっそく完成したスタンドを坂田の弟、次郎(演 : 川口英樹)が水野の元へ届けると、無理を言ったお礼にと生き物が好きな次郎に自身の研究所の様々な動物や植物を見せる。次郎は水野は動物と植物、どちらを研究の専門にしているのかと質問をすると、水野は「その両方だ!」と答え、「本来動物と植物は一つの生命のはずだ!」と力説する。

 次郎が帰った後、水野は自身の研究室で坂田が製作したスタンドに投光器の様なものを取り付け、自然界では見たこともないような不思議な卵に赤い光線を照射する。これこそ水野が開発した【α-レオン電磁波】であり、郷と岸田が捉えた奇妙な電磁波の正体であった。赤い光線を照射された卵からやがて生命が誕生する。水野の手によってトカゲ(動物)とウツボカズラ(植物)の命を合成させて生み出された動物でも植物でもない新しい生命である。水野はこの新しい生命に『レオゴン』と命名し、決して自身を認めようとしなかった父親の肖像の前で一人祝杯をあげる。歓喜に酔いしれる水野だったが、瞬く間に人間大に急成長したレオゴンは水野の制止も虚しく研究所の外へと逃げ出してしまう。
 自宅へ帰った次郎は台所で洗い物をしていると、窓の外に逃げ出したレオゴンの姿を目撃し、再び水野の元を訪ねこの研究室から何か逃げなかったかと聞く。すると水野の表情が一変し、「変な噂を流したら研究室のコブラやサソリの毒でお前たち兄妹を殺す」と次郎を恫喝し、MATの郷にも余計な事を言うなと釘を刺す。

 その後、芦ノ湖にへ逃げ込んだレオゴンは更に成長を遂げて巨大な怪獣の姿となり、肩の部分のウツボカズラのような壺状の器官から蔓(つる)のような触手を出して芦ノ湖を航行する遊覧船を襲う。マットジャイロで出動したMATはロケット弾を蔓状の触手に命中させ、採取された蔓状の触手はMATの研究機関の調査によって植物の蔓そのものであるとの見解が示された。郷はその採取された蔓を持参して専門家の意見が聞きたいと水野の元を訪ねるが、水野は採取された蔓を預かり早々に郷を追い返してしまう。その後、郷は坂田に呼び出されて坂田家に向かうとクッションを顔に当てて黙り込んでしまっている次郎の姿があった。郷に促され、レオゴンの姿を目撃した事や、その事を口外したら兄妹を襲うと水野に恫喝された事を告白する。事情を聞いた郷は次郎と共に水野の研究所を再び訪ねるが、水野は既に観念しているかのように研究室の部屋の中から「鍵は開いている」と郷を招き入れる。このまま放っておけば被害は広がるばかりだと郷に説得された水野は、苦悩の末に【α-レオン電磁波】を【β-レオン電磁波】に変換してレオゴンに照射すればレオゴンは死ぬと打ち明ける。
 翌日、芦ノ湖にMATの面々と【β-レオン電磁波】の投光器を携えた水野の姿があった。レオゴン掃討のために共同作戦を開始するべく投光器をスタンドにセットする水野だったが、水野の姿を見てまるで主人に甘えるような声で鳴くレオゴンの様子を目にした水野は、たまらなくなり「レオゴーン!」と叫び丘(演 : 桂木美加)の制止を振り払って湖の中へと入っていく。湖へと入っていく水野を見た郷は水野を助けるべく自身も湖に飛び込むが、突如狂暴化したレオゴンの肩の器官から蔓状の触手が飛び出し、水野を捉えてそのまま吞み込んでしまう。郷は水中でウルトラマンに変身、レオゴンと格闘の末にウルトラブレスレットでレオゴンの両手足を切断して勝利するのだった。
 事件解決後、郷は次郎と共に水野の研究所を訪れ、発見された水野の遺書により研究所は子供たちの遊び場として開放される事になったと次郎に話す。解体業者の手によって研究用資材などが研究所の中から次々に外へと運び出され、その中にα-レオン電磁波の投光器スタンドを見つけた次郎はスタンドに駆け寄り、「郷さん、こんなものいらないね!」と言い焚火の中へ放り込んだ。 ―


 「許されざるいのち」は、監督を山際永三氏、脚本を石堂淑朗氏が手掛けましたが、シナリオの原案(クレジット上は「素案」と表記)は当時高校生のファンであった小林晋一郎氏によるものが採用されており、小林氏は後年東宝の『ゴジラVSビオランテ』の新作ストーリー公募でも原案が採用されています。人間(動物)とバラ(植物)の遺伝子にゴジラ細胞(G細胞)を組み込んだビオランテが登場する…といった「許されざるいのち」と類似したコンセプトであるところも面白いですね。
 また、物語終盤に水野がレオゴンの名を叫び芦ノ湖の中へと入水していくシーンで、郷と共に過ごした少年時代の回想シーンと共に流れる挿入歌「花・太陽・雨」が実に良い効果を生んでいるんですね。この「花・太陽・雨」は、PYG(ピッグ)というバンドグループの楽曲であり、PYGはグループサウンズ(GS)ブームを牽引してきた「ザ・タイガース」、「ザ・テンプターズ」、「ザ・スパイダース」のメンバーが集結したスーパーグループであり、沢田研二氏と萩原健一氏のツインヴォーカルという豪華なロックバンドでした。ちなみに「花・太陽・雨」はPYGのデビューシングル曲であり、作詞を岸部修三氏(現 岸部一徳)、作曲を井上堯之氏が手掛けています。本作にこの「花・太陽・雨」が挿入歌として採用されていなければまた全く異なった作品に仕上がっていたと思えるほど、あの水野の入水シーンと物語のエンディングシーンでの「花・太陽・雨」の効果の絶大さはまさに特筆すべき点と言えます。

 フィギュア的にはその昔、まだ『HGシリーズ』が200円だった頃の造形クオリティをはるかに超えるクオリティを実現しているのは実に素晴らしいと感じる一方、全高9㎝以下の小さなフィギュアが今は500円となってしまっているのは、時代の流れとはいえ何とかならないものかと嘆きなたくなりますねぇ…。でも、最近の食玩では800円近い価格なのに背面が塗装されていない事を考えると、500円で背面までちゃんと塗装されているHGシリーズはそれなりに評価されるべきなのか…。うーん、どうなんでしょう?
 まぁ…僕が一番評価したいのはレオゴンみたいなソフビなどではなかなか商品化の機会が巡ってこない怪獣(宇宙人)に光を当てているところですかね(笑)。


ウルトラマンジャック






合性怪獣レオゴン


















坂田自動車整備工場で再会した郷秀樹と水野一郎。


レオゴンの名を叫び、レオゴンのいる芦ノ湖へと入っていく水野。
このタイミングでPYG(ピッグ)のデビューシングル「花・太陽・雨」が挿入歌として郷と水野の少年時代の共に過ごした回想シーンと共に流れます。ドラマの完成度が非常に高い作品なんですよね。


合性怪獣レオゴン







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この記事へのコメント

2025年7月13日 21:22
植物+動物の合体怪獣と言うコンセプトは素晴らしいのに、レオゴンといいビオランテといい「ツルが伸びるくらいで」その特徴を生かしきれてないのが残念なんですよね(^_^;) 植物の凄いところは繁殖力と再生力、動物の凄いところは活動力、ですから怪獣躯体が倒された後に無数に分裂・再生して大発生し活動し始めたらウルトラマンでもゴジラでも太刀打ちできないと思うんですが・・・映像化は難しいんですかね?
コメントへの返答
2025年7月13日 21:45
 お疲れ様です! 
 まさに仰る通りで、レオゴンもビオランテも素晴らしいストーリーコンセプトなのに、今一つ存在感が無いというか、動物と植物をという生命を超越した新たな存在として描き切れていないのが実に残念であり、もどかしさを感じるところです。
 これ、現代の映像技術ならば充分に表現可能だと思うのですが、ゴジラシリーズのような長編映画はともかく、ウルトラシリーズのような30分のTV番組、すなわち短編作品では限られた時間の中でどう描き切れるか…というところでしょうかね。

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