2009年07月14日
自動車という乗り物は我々が自ら運転する事ができ、好きな時に好きな場所へ行く事が可能です。自転車やバイクと同じくらい我々にとって身近で便利な乗り物です。
しかしいくら便利な乗り物とは言え、正しい知識と運転技能がなくては事故を起こしてしまいます。我が国では自動車教習所などで、運転免許証を取得する為に必要な知識と技能を修得する訳ですが、免許証を取得した後はこれといって運転に必要な知識や技能を学ぶ機会というものはありませんよね。僕は運転に必要な知識や技能の修得は、免許証取得の時だけ学べばそれで良いのか?自動車に関する知識を教えるのは自動車教習所だけの仕事で良いのか?と、よく考えます。
僕が乗っているステラのトランスミッションには、CVTが採用されています。CVTは従来型変速機の様な歯車を使用せず、ゴムやスチール製のベルトの摩擦によって変速比を連続的に変化させる無段変速機です。この様に、CVTの原理を理解して運転しているユーザーが、この日本にどの程度の割合でいるのでしょうか?スバルはこのCVTという変速機をどのメーカーよりも早く積極的に採用し、現在ではサンバーを除く全ての軽自動車に採用しています。長年に渡りCVTを採用してきた事で、技術的にも大きな進化を遂げ、初期の頃に比べると格段に操作性やドライバビリティも向上しています。近年ではダイハツやスズキも積極的にCVTを採用し始め、ダイハツ車のCMでは「CVTによる低燃費の実現」を全面的に宣伝しています。実際現在のCVT車の実燃費は、従来のMT車よりも低燃費ですからね。
しかしながら、従来型のトルコン式ATとCVTでは根本的に構造が異なっている訳で、運転した時の操作性もまた異なる部分がある訳です。実際の話、僕は以前にヴィヴィオのECVT車に乗っていましたが、その当時はCVTなる変速機が存在する事すら知りませんでした。ECVTは現在のステラなどに搭載されているi-CVTと異なり、トルコン式AT車の様なクリープ現象が起こらないものでした。更にベルトの摩擦による無段変速機という事ですから、教習所で必ず習う追い越しや本線合流の際の加速で行う、キックダウン(パッシングギヤ)も当然使えません。これを知らずに乗っていたので「このヴィヴィオは壊れてるのか?」って、取扱説明書を見るまではそう思っていました。
新車、中古車に拘わらす、商談や納車の時に販売店の人が従来型ATとCVTの違いについて説明するって事って、まずありませんよね?当然、クルマを所有するユーザーは取扱説明書をよく読むべきなのですが、メーカーや販売店はユーザーとなる顧客に対して、そのクルマの構造についての基本的な部分だけでも説明する必要と責任があると僕は思うんですよね。
最近は特にどのメーカー(販売店)も、「エコカー減税」やら「エコカー補助金」ばかりに気を取られている様に見えるので、今日はあえてこの様な事を書いてみました。人間がクルマを自ら運転する限りは、「安全」を第一に考えて消費者と向き合ってもらいたいですね。
Posted at 2009/07/14 22:07:42 | |
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