
3連休の中日、19日は上越の祖父の家に行きまして、敷地内の除草作業に従事して参りました。この日、隣村の上越市頸城区(旧頸城村)では、かつて浦川原〜新黒井間を走っていた軽便鉄道、頸城鉄道(現、頸城自動車)の保存車両の公開日でしたので、除草作業前に少し撮影してきました。
頸城鉄道の保存車両の中で唯一の蒸気機関車がこの2号機関車です。
この2号機関車、ドイツのオーレンシュタイン・ウント・コッペル社で明治44年に製造された強者です。元々は鉄道院から品川沖の埋め立て工事を受注した大丸組が、埋め立て土砂搬入用にコッペル社から購入した5両のうちの1両なんですね。埋め立て工事完了後、余剰となった機関車は各地の軽便鉄道に譲渡されましたが、この頸城鉄道2号機関車は流山鉄道を経て頸城鉄道に入線しました。軽便鉄道の蒸気機関車としては珍しく、戦後も活躍を続け昭和41年まで頸城鉄道線を現役で走っていました。廃車後は暫く直江津の頸城自動車本社前に静態保存されていましたが、昭和47年より西武鉄道に貸与され、山口線で「謙信号」として活躍しました。西武鉄道で5年間活躍した後は再び頸城自動車に返却されて、くびきのレールパーク(旧百間町機関庫)で保存されて今日に至っています。
残念ながら現在は動態保存されていませんが、それでも製造から今年で104年も経過しているSLが綺麗な状態で保存されている事には変わりはありませんし、それ自体が大変貴重な事なんですよね。車体には英語表記で1911年コッペル社製である事を示すプレートや、昭和47年に西武鉄道に貸与される際に国鉄長野工場で整備された時のプレートが確認できます。
今回は時間の都合もあり車庫内でしか撮影出来ませんでしたので、次回は是非屋外で色々な角度から撮影したいものです。そして、是非とも動態復活して欲しいものですね!
Posted at 2015/07/21 22:52:34 | |
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