2013年11月22日
【静岡】続くバス事故の背景にあるものは??
11月14日、静岡市内において弊社路線バスが惹起しました人身事故により、お亡くなりになられた方、ご遺族の皆様には、心よりお詫び申し上げます。
安全の確保を最優先として全社をあげて取り組んでまいりましたが、かかる死亡事故を起こしましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます。
今後は事故の原因を徹底的に究明し、全社一丸となって再発防止、安全管理体制の強化に取り組んでまいります。
しずてつジャストライン株式会社
代表取締役社長 山脇武
**********************************************************************************しずてつジャストラインHP 2013/11/15****
この直後にも右折時の追突事故がありました。しばらく前にも信号柱に衝突したという事故がありました。
死亡事故の運転士さんは逮捕勾留されているようで、詳細は会社のほうにも知らされていないかも知れません。
このウテシが著しく技倆の劣っていたわけでもたぶんないでしょう。誰にも起こりうるシチュエーションだったのではないでしょうか? 一瞬の油断とか判断ミスの差なんデショな。
正義感の強い方を中心に「どういう教育・訓練をしているのか」と大合唱が起こっていることでしょう。いやいや教育訓練は行われているんです。それが有益なモノかどうかが今回のテーマであります。
知り合いのギョーカイ人によると、ここは2ヶ月ほど丸子営業所というところに集めて「厳しい」新人教育をするとかで、他社からも視察が来たりするみたいです。昨今では大型経験のない方も多いので時間をかけて運転技倆を磨く必要はあると思います。ですが、聞くところによるとなんだか長い文章を暗唱させられるとかなんとか精神論的なものもあるそうです。また、ここに限ったことではないですが、離職率も結構高く、年中募集をかけているようです。
教育・研修体制が自慢のカイシャほどへでもない事故が多いと言われてはかないませんよね。
その「再発防止、安全管理体制の強化」ってのは過去になんども使われていたお言葉だと推察いたしますが、どこか的外れな対策とやらだったのではないのでしょうかね?
ここがこれまでどういう対策をしていたのかは存じ上げませんが、(以下は一般論ですよんw)
・事故を起こした乗務員を「下車謹慎」させて、反省文を延々書かせたり無関係な雑務をさせたり
・バスターミナルなどで「立ちん坊」させてさらし者にしたり
・空車バスで「再教育」させ、指導者にひたすらガミガミ怒られたり
・指差確認やマイクで喚呼させたり
ってな「対策をしました」と報告するため的な、<アリバイづくり>でしかないようなことしかやらない会社もよくありますな。もともと苦し紛れな対策を立てたので半年と続かず、また対策を重ねるごとに対策同士が矛盾してしまって「いったいどっちなんじゃいw」になったり・・。
本当に必要な「対策」は他にあるのではないでしょうか??
危険箇所の洗い出しなんてのはやっているとはおもいますが、洗い出すだけで「気をつけましょう」で終わりではあまり対策になりません。停留所の移動とかカーブミラーの設置だとか照明の設置だとか、あるいは信号の制御の変更を依頼するとか物心両面から攻めて行かなくてはなりません。
ダイヤや勤務に無理はないのでしょうか??
時間通りに行けっこない時間設定になっていないでしょうか?? それでも定時運行にこだわってしまうのはギョーカイ人の「性(サガ)」です。
どうしてありえないダイヤを作るのか?
多くの場合、運転時分は勤務時間とリンクしています。勤務時間を延ばさないように詰めるなんて事もあるでしょう。各社計算方法は違うと思いますが、実質ただ働きということもあるでしょう。賃金不払いは違法ですよね。
また、定員が埋まらず欠員分を休日出勤や時間外労働で補っていて疲労が蓄積していることもあるでしょう。特に鉄道から分離した会社などは賃金体系が親会社(鉄道ね)と全く異なり、所定労働だけではまさに「ワーキングプア」になるところも少なくありません。バス会社のさらに地方子会社ってところもあり、待遇は推して知るべしです。なので社員自身も「欠員を埋めてもらっては実入りが少なくなるので困る」というトンデモ君になってしまうのです。将来の加害者になるかもしれないなんて想像もつかないのでしょうな・・・。
「なぜ人が集まらないのか」「なぜ離職者が後を絶たないのか」ということを考えた事があるのでしょうか??
「近頃の若者はコンジョーがない」「甘えダー」「これだからゆとりは〜」「そんなことではどこに行っても務まらない(←そんなことはないんですw)」ってだけなんでしょうなww。
・・・で、無理な勤務操配のあげく事故が起きたり、「これじゃ自分の時間がない」と離職・・の循環になるんです。
三現主義とか五ゲン主義なんてことばを製造業では使いますが、現場に出て現場の意見を聴くことから始めたらいかがでしょうか!?
いつも申しておりますが「よい仕事はよい職場から」です!!
困ったことに、その現場の柱となっている人たちや労働組合の連中が完全に「イエスマン」「会社の子」になってしまっている職場ではどうしようもありません。若い社員が問題提起しても途中で止まってしまいます。あるいは「問題児扱いw」もしこんなところでしたらば早く脱出した方がいいですなww。
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Posted at
2013/11/22 08:19:25
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