【師事録1】板書をしない先生への対応方というネタを以前やりましたが、其の二ネタがありました。
中学時の社会科の先生。こちらは学年主任。ワタクシたちが入学した時に学担を外れ、学年主任になり三年間持ち上がりでした。本校は主任は学担なし副主任(?)は1組の担任、但し三年次は進路担当として級外になっていました。見た目三番手とおぼしき先生が最後のクラスを持つみたいな雰囲気。なんだか梯団運行のバスみたいとか…。
食糧事情の悪い時に育ったせいかほとんどの男子生徒より背は低いのですが、水戸の隠居のように貫禄があり、暴力指導全盛時代でも生徒に手を挙げることはありませんでした(たぶん)。
ワタクシは二年の時だけこの主任にあたりまして、後の年度はもうひとりの(正規採用)二年目の若手の先生でした。
一年の時に噂は聞いていましたが、こちらも板書をしないでだらだらしゃべるタイプ。ノートを作っても書くことがありません。話は時折脱線しますが、それもそれほどおもしろいわけでもなくひたすら眠いとのこと。
もうひとりの若手は板書するよくあるスタイル。といっても指導書の「板書例」を黒板に写すみたいな…。それでもそれをノートに写せば授業を受けた気にはなりますし試験前なんかにはそれなりに役に立ちます。
定期試験の問題は二人が交代で出題します。若手先生は必ず教科書にある図表を用いる、よくあるパターン。ちゃんと準備をすれば成果は出ます。
学年主任さんは教科書の文をだらーっと書いてところどころ穴が空いていてそこに語句を入れよという問題ばかり。簡単ではありますが、社会科で差を付けたい生徒さんには痛いです。
で、若手先生は容赦なく「あんなのテストじゃない!」と生徒の前でキッパリ吐き捨て。上下関係もあったもんじゃありません(笑)。
で二年のあるとき、その学年主任さんはよせばいいのに「解き終わって時間のある人は解答用紙の裏にでも授業の感想を書いてください」なんて言ってしまいました(あーあ)。
出てきた感想は「だいたい予想どおりですね(画像略」。
黒板に書いてくれ、眠い、余計な話をするな… ほとんどこんなのばかり。
試験後の授業では「私も昔は黒板に書きまくっていた」とか「眠くなったら顔を洗ってこい」とか苦しい言い訳を…だいぶコタエたようです無理もありません。
その後、授業が変わりました。
一応、これまでも授業一回分教科書の内容をノートにまとめてこいという宿題というか予習を課してはいましたが、これを活用する方法を考えたようです。
開始早々に二人くらいを指名して黒板の右と左にまとめてきたことを書かせます。これを使って解説をするんですな。まとめ方が人によって違ったりするのも見ものではあります。
画像の[1]項目くらいの量を箇条書き的にまとめたものを黒板に書きます。これほど書けられれば指導書級デショな。
教科書も教科書ガイドももううちにはありません、画像は受験用に使っていた出版社名も書いていない「社会のガイダンス」という本です。通っていた塾は英数しかやらなかったのですが、なぜか塾で斡旋販売していたもの。〜難関私立校向けではありません指導要領の範囲のようです。
見開き二ページに解説、次の二ページが問題集、もちろん解答書もあります。よく纏まっていましたので前半戦はコレ一冊を何度もくり返しました。後半戦はひたすら問題集と格闘、ノートにまとめるとか一切なし!!
で、別の人を指名して「この中で重要だと思うところに赤色チョークで線を引いてください」みたいにやります。基本ダメ出しはしません。
これで、眠くなる人も少なくなりました。
定年間近のベテラン先生が、生徒の感想からとはいえ、自分のやり方に固執せずがらっと授業を変えるというのは今考えるとあっぱれなのかなとおもいましたです。
(この先生はその後管理職にならず本校か次の異動先かわすれましたが定年退職されたようです)
いずれにしても遠い昔のお話でした。
Posted at 2022/07/18 17:04:23 |
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