夏休みといえばラジオ体操。早起きの習慣を崩さないという意義もあるのですが、せっかくの長期休暇、遅寝遅起きを堪能したいと思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それはさておき、今回取り上げますのはラジオ体操第二、それも戦後まもなくの昭和21年4月から1年4ヶ月だけおこなわれていた体操曲です。
まずこれをお聴き下さい。限定公開です。
これがラジオ体操なんです。これで体操をしたんですね。
戦後の混乱期、占領下にありますのでGHQのにらみもあるでしょう。存続が危ぶまれた中でこういう曲として出てきたんですな。体操は石井漠さんという方が作られたようです。ちなみに服部正の第一(現行曲と同じ作者ですが別曲です)はかの戸倉ハル女史。昨今話題になった第三は橋本國彦の曲で日本体操協会が体操を担当したようです。
尚、「幻のラジオ体操第三」という言い方をしているようですが、第一も第二も今の曲(3代目)とは別モノです。さらに言いますと、ホントに幻の曲が終戦直後からこの2代目になる間の数ヶ月あったようです。語ると長いのでこのへんにします(笑)。
新旧ラジオ体操については学趣会ブログ参照下さい。
キングCD KICG180 KICG3079 の解説、小学館文庫「素晴らしきラジオ体操」を参考にしています。
体操の動画がありました。
戦後二代目ラジオ体操 第1・第2・第3
体操の図解から復元してみたんですな!! 貴重映像です。
演奏はピアノの方を使っています。ピアノ伴奏のは同じキングからKICG180として現行ラジオ体操のボーナストラックとして収録されています。
第一は0:52、第二は4:18、第三は7:45 頃に始まります。
戦後二代目という表記はいいのかわかりませんが、とにかく誕生から数えて二代目です。
体操が複雑で普及しなかった不憫なラジオ体操という言い方をされますが、タシカニ万人向けにしてはちょっとアタマを使います。「高校生体操」をやったことのある方ならあのくらいだと思えばおわかりいただけるでしよう(?)。
第三がいちばん今に近い感じがします。第二はむしろダンス曲のようです。
図解も紙の不足というか統制もありましたし、今のように映像で見せることも映画館でもなければなかなかできません。図解は「ラジオ体操の全」というCDに入っていますが、それでもわかりにくいと思いました。こうして再現映像が出るとはすごい時代になったものです・・。
宣伝ではありませんがw、「 レコード芸術の文化史~素晴らしき ラジオ体操」 というCDがビクターさんから出ています。現行ラジオ体操の管弦楽バージョンが収録されています。ビクターのはそれぞれ作者が指揮をしたものです。
実はここに入っている第二体操のSPレコードはワタクシの所有しているものをお貸ししてスタジオで再生しCD化したものです。詳しくはココへ。