SUキャブレターの調整に苦労している。

SUキャブレターの調整は得意の作業だった。
何年か振りにS30フェアレディZのSUキャブの調整作業をしてみて苦労している。
キャブの空気流量のバランスはシンクロメーター(キャブバランサー)で低回転域と高回転域でそれぞれ前後のキャブの空気流量のバランスを調整している。

次にSUキャブの燃料の濃度の調整はアイドルアジャストナットをいっぱいに締めきった位置から逆の方向、つまり緩めることでジェットが下がり、結果的に燃料の濃度が濃くなる仕組みになっている。
アイドルアジャストナットの標準の戻し回数を忘れたので、資料を調べたがL20の場合戻し回数が1.5回転という資料と2.5回転という資料があり混乱している。
仕方がないので戻し回数を1.5回戻しから始めて3回転戻しまで試したが、戻し回数がいくつでも安定しており、しいて言えば1.5回転より少ない戻しにするとやや不安定になる。ということはアイドルアジャストナットの戻し回数は1.5でよいことになる。
しかしながら、回転を上げて走行すると油温が上昇する傾向がある。
ということは希薄燃焼のためにシリンダーの温度が高くなっていると思われるので、希薄ではなく、最適な濃度にしたい。
少しずつアイドルアジャストナットを緩め(燃料を濃くして)試走してアイドルアジャストナットを4回転近くまで戻してみたが4000回転付近から咳きこむ。
燃料を濃くしてもダメだと思い、今度はだんだん戻し回数を少なくして(アイドルアジャストナットを締め込んで)戻し回数が1.5回転付近まで燃料を薄くした。この状態が一番良さそうだがそれでも4000回転以上は調子が悪い。
フロートを調べるか、他に何があるだろう。

●追記
その後いろいろ調べた結果、不調はパーコレーションのためだと判明。
猛暑で試走して調整を繰り返すうちにエンジンルームに熱気が溜まり、どうやらフロート室でパーコレーションを起こしていたようだ。特に電動ファンからの熱風が直接フロート室に当たるのが問題だったようで熱風を遮る遮熱板を設置して問題は解決した。
そもそも猛暑の中でキャブの調整をするのが間違いだと知った。(苦笑)