Ｓ４ｓ　（AL-5ホワイト）のブログ一覧

↑の写真２枚は、エアコンの修理と関係無い様に思われるでしょうが、後で紹介するパーツとの関連が大いに拘ってきます。

最初の写真は、ご覧の通りでオールアルミ・ワンオフ・ラジエターです。
このラジエターは、エアコンのコンデンサーを新たに製作する序に、国内の気候や環境に対応させる事を目的に、ワンオフ製作した物です。
このラジエターは２作目で、最初の物は製作時の最終工程が災いして円弧状に全体が湾曲していて使えませんでした。
発注先に連絡したところ、何とメーカーから直接私の所まで打ち合わせと引き取りに来てくれるとの事！
その後、再製作して届いた物の写真です。
メーカーは、（株）コーヨーラジエターの特注部門の製作です。

２枚目の写真は、一作目のラジエター取り付けフレームです。
写真左は、純正のラジエターフレームに、オールアルミラジエターを組み込んで確認しているところです。
写真右は、新規に制作したフレームです。
その後、元のコンデンサー取り付け方法に、今回冷媒漏れを起こした原因と睨んだ問題が見付かり、再設計のオリジナルフレームを製作する事に成りました。
このフレームは、純正品と全く同じ寸法、仕様で製作してあります。
製作は、ＨＩＤＥさんに協力いただいて、日立市の製罐工場でワンオフ製作して頂いた物です。
（クロメートメッキ処理仕上げ）

ラジエターフレームを、何故製作したかと言えば、Ｓ４ｓに付いて来た純正のラジエターフレームは、塗装の下から錆が進み、再使用を躊躇したからです。


エアコンコンデンサーの取り付け方法が問題で、コンデンサーに捩れストレスが発生した事で、冷媒の漏れが起きたのでは・・・？との疑いで、組み立てを始めたクーリングシステムを再検討を行いました。
本来の取り付け方法から、ラジエターフレームに依存させ一体化した取り付けをする事で、コンデンサー本体に掛かるストレスを取り除いた構造としました。



上記に書いた、コンデンサーの取り付け方法に対応した新造のラジエターフレームのパーツです。
追加パーツの取り付け用に、ウエルドナットを施工した新フレーム。



ラジエターフレームに仮に取り付けた、コンデンサーとチャージクーラー用ラジエター取り付けベース



同じく、右側です。
足の高さが低いのが、分りますか？
此れは、同じ形状のコンデンサーを反転した形で並列使用する構造なので、高さが違っています。

この様に、ラジエターフレームに、クーリングシステム全体の応力を受け持たせた構造に変更しました。

それまでエアコンコンデンサーは、中央で片側のみラジエターフレームに固定され、左右はクーリングダクトに止める構造で、ボディ・クーリングダクト・ラジエターフレームの撓りストレスをバラバラに受けるつくりでした。
それを改善した取り付け方法に改修した訳です。



新規構造で仮組み立てした、コンデンサーの取り付け状況
FANシュラウド、コンデンサー配管を除いて、全て新規に制作したワンオフ製造品で、３画方に基づいた図面を書いて、日立の製罐工場で製作されたパーツで組み立てました。



元の取り付けハンガー部分。

単独でクーリングダクトにボルト止めしますが、反対側はラジエーターフレームマウントされると言う、不思議な固定方法が使われています。
この方法が、トラブルを起こした原因と判断して、取り付け方法を変更する為に組み立てを中止して、追加パーツの図面を起こしました。
自分で製作する訳ではなく、人に製作を依頼すると言う事は、相手に構造を理解して貰う必要が有ります。
設計思考と、取り付け精度の確立、材質、表面仕上げ処理等、やった者にしか解らない苦労が有りました。
（此れも、ＨＩＤＥさんの協力を得て、製作）



中央のコンデンサー固定用の受け金具。
この部分は、元の固定方法をそのまま使用します。（少しの加工は有ります）

この先もあります。