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散らない枯葉のブログ一覧

2020年05月31日 イイね!

プラットフォーム開発競争(その5)

プラットフォーム開発競争(その5)設備投資25%減。

 トヨタがTNGAの実績で漏らした設備投資25%減と言う数値は本物か?。 20年間使用可能(仮)なプラットフォームを新開発する意味合いは、20年経過したときにまだ競争力を失ってないプラットフォームを開発する事であり、先行投資そのものだと思います。 "良いクルマを作り続ける" ために、考えられる最先端の生産技術を注ぎ込み、高効率で生産できる新プラットフォームには莫大な設備投資が必要となるだろうし、それがグローバル生産モデルの場合は世界の工場の生産設備をも順次刷新する必要があるので更に設備投資額は大きく膨らむはずである。 ここでも開発工数削減と同様に設備投資削減は企業が元気なときこそやれる先を見据えた改革なのだと思います。 ・・タイトル画像は先日の中期経営計画発表時に開発・生産に必要な投資額を最大40%減らすと宣言した三社連合の面々です、大丈夫かな、、。

 実際には何年先まで見越して開発したかは明らかにはされないが、より多くの車種で同じプラットフォームを共用する事により、またその共用期間が長く、それらのクルマの累計生産台数が増加するほどに設備投資軽減効果は年々大きくなっていくはずである。 一般的には設備投資は原価償却という形でクルマの販価に織り込まれて数年かけて回収されて行くので、回収後は「設備費用ゼロでクルマが作れている」と言う贅沢な声も聞こえて来たりする、、。 トヨタが2019年に語った実績ベースでの設備投資25%減という数値は、今経営に苦しむメーカーから見れば、まともな闘争力を失わせてしまうほどの数値かも知れませんね。 ・・次回は販価に直結する車両原価について考えてみたいと思います。
Posted at 2020/05/31 09:14:16 | コメント(5) | トラックバック(0) | クルマ雑学 | クルマ
2020年05月30日 イイね!

プラットフォーム開発競争(その4)

プラットフォーム開発競争(その4)開発工数25%減。

 トヨタがTNGAの実績で漏らした開発工数25%減と言う数値は本物か?。 プラットフォームを大きく変える大モデルチェンジの場合には直接的・間接的に関係する人の総人数は500人位にはなるだろう、プラットフォームを変えないモデルチェンジの場合は半分の250人で充分対応できると思われるので25%減もあり得る数値だと思っています。 しかし20年間使用可能(仮)な新プラットフォームを開発するための必要工数は、大モデルチェンジの数倍にもなると思われるので、商品魅力を失わないようにタイムリィに商品を市場に供給しながら、並行して大改革を進めるには、やりくりできる開発工数を保有しているか、急ぎ工数補填出来る強靭な体力が必要だと思います。・・タイトル画像は昨年決算発表時に2025年までには量販車の開発工数30%減を宣言していたホンダの社長さんです、大丈夫かな、、。

 車種開発業務は技術部門だけでなく、生産・販売部門にも広く及びます。 例えばあまり影響が無いと思える販売店でも、プラットフォームの変更が無ければ技術解説書や整備治具(SST)等を新しくする必要もないし、その準備に関わる工数を削減することができます。 反面、今までは当たり前のように存在していた仕事が激減したり、無くなってしまう部署や関係会社も多いと思います。 苦境に見舞われてからの親会社の自分よがりの開発工数低減策では、世の中のバランスを壊すだけで世間のひんしゅくを買って終わってしまいます。 人(工数)が直接かかわる事だけに、結果的に皆がハッピーになれるようなアフターフォローがとても大切な活動だと思います。・・次回は設備投資について考えてみたいと思います。
Posted at 2020/05/30 09:25:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ雑学 | クルマ
2020年05月29日 イイね!

プラットフォーム開発競争(その3)

プラットフォーム開発競争(その3)相手が「ゴルフ」でなければ後へ続けとはならなかった。

 VWのMQB(タイトル画像)と同様の考えで、トヨタが「カローラ」の世界中に散らばってしまった複数のプラットフォームを統一してひとつにしたと大々的に発表しても「またトヨタのコストダウンの話しか・・」位に軽くあしらわられて終ったと思います。 今回の開発競争の呼び水になったのは "役者が違う" と思っていた、あのVW「ゴルフ」が世界に先駆けて実現実行してきた事への驚きと、世界のVWグループのこの改革に対する本気度を感じとったからではないかと思います。

 VW「ゴルフ」のモデルチェンジ毎の進化は、世界の自動車技術者達を何時も驚かせ続けてくれる特別な存在のクルマでした。 次期モデルの開発目標車として後ろを必死になって追っても、追いつけないある種の "憧れと怖さ" を感じ続けていたと思います。  良いクルマの代表格として別格の扱いをしていた「ゴルフ」を、VWグループはこれからは世界どこでも作る事ができるし、良いクルマのDNAを受け継いだ兄弟車を次々に誕生させることが可能になった・・。 そのスケールの大きい改革意図に気付いた多くの自動車メーカーが危機感を感じ、後に続くことになったのだと思います、、でも気付きの温度差が、今のメーカー浮沈の様相に如実に表れて来ているとこれを書きながら思い初めています。 ・・次回は改革の狙いをおさらいしてみようと思っています。
Posted at 2020/05/29 09:57:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ雑学 | クルマ
2020年05月28日 イイね!

プラットフォーム開発競争(その2)

プラットフォーム開発競争(その2)何故開発競争は始まったのか、、

 プラットフォームを「如何に長く、如何に多くの車種で共用」するかは特別に新しい発想ではなくずっと以前からありました。 しかし当時は年々厳しくなる排ガス規制、衝突安全規制、燃費規制や、お客さんの求める感性性能向上等に遅れることなく先端を走り続けるには4〜6年のモデルチェンジの度にプラットフォームを新設したり大改造したりと変えざるを得なかったのだと思います。 それが2010年頃なって規制に対応する技術水準も安定期に入り、メーカー毎の感性性能差も縮まり、大改造することなくプラットフォームを使い続けることが出来るように、状況が徐々に変化して行ったのではないかと思います。
 
 でも当時は求められていた "柔軟な対応" で、"手垢がいっぱい付いてしまったプラットフォーム" 。それにさらに金をかけて使い続ける不合理さに、このままでは自動車会社の経営は成りゆかないと気付き、新しい発想で永久(・・とは言ってないけど)に使い続けられるプラットフォームを造らなければと言う大きな業界の動きに繋がって行ったのだと思います。 その理想だけど無理とも言われた大改革を、世界のVWグループが主力のゴルフのモデルチェンジに合わせ実現実行させてきたときに、同じように開発コストや生産コストの増加で経営が圧迫されていた自動車メーカー各社は、企業の存続をかけてそれこそ命がけでプラットフォームの開発競争に果敢に挑んだのではないかと思います。
Posted at 2020/05/28 10:05:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ雑学 | クルマ
2020年05月27日 イイね!

プラットフォーム開発競争(その1)

プラットフォーム開発競争(その1)プラットフォームとは

 当たり前の事ですが<汗>、クルマはアッパーボデーとアンダーボデーで作られている。 雑な分け方をすると外から見えるのがアッパーボデーで、外からは見えない部分がアンダーボデーと分けることが出来ます、アンダーボデーはクルマの基本性能(走る・曲る・止る)を左右する要素が詰まっている役割から通常は「プラットフォーム(車台)」と呼ばれています(タイトル画像はVWのMQBプラットフォームです)。 プラットホームを新設するにはクルマ作りの総合的な開発技術力と多大の開発費と開発期間が必要になります。・・なので新設するプラットフォームを如何に長い期間、多くの車種で使用できるようにすることはメーカーの長期経営戦略のそのものと言われています。

 2011年頃から各メーカーが独自のプラットフォームの新開発手法を明らかにするようになり、あたかもプラットフォームの開発競争勃発の様相でした。 マツダが2011年に新しいクルマの開発手法Skyactiv Technolojy(プラットフォーム含む)を、VWが2012年にMQB(英訳:Modular Transverse Matrix Platform)を、日産・ルノーが2013年にCFS(Common Module Family)を、トヨタが2015年にTNGA(Toyota New Global Architecture)を、スバルが2016年にSGP(Subaru Global Platform)と名付けた開発手法による採用車種を発表しています。 ・・自分の学びのためにシリーズでプラットフォーム開発競争の今を追っかけて見たいと思います。
Posted at 2020/05/27 11:45:12 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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