分解作業に入りました昭和60年製のDT8ですが、エンジン本体の次に厄介なギアケースをバラします。
外し方ですが、まずはクラッチアジャスターホールのカバーを開けて。
開けた丸穴から10mmのボルトを回し、クラッチシャフトのロッドを抑えるステンレス製コネクタを緩めます。
さすればクラッチが分離します。
次にドライブシャフトハウジング(図面1)とを止めるM12ボルト4本を外します。
比較的強度がありますが長期保管のジャンク品や水没機は取り外しハラハラドキドキ(笑)。

見よこの錆び具合www。
とりあえず無事剥がれたギアケース。
色付きの○は、コメント返信用に変更。
オイルはべっとり、猫の毛たっぷり付着しとるし、あちこちに内部腐食よる浮き錆多数。

シフトロッドのブーツも経年使用による変形が酷い。
唯一付いているジンクアノードはこの有様。
まるで熟成チーズのカビみたいwww。
ちなみにこの年代の下周り、アノードがこれしか付いておりません。
で、腐食の進行が酷かったんでしょうね。
キャビーテーションの部分、このモデルには何にもありませんが.....
後期モデルにはちゃんとアノードが付属。
ついでにクランプブラケットもこの当時は何もありませんが.....
後期モデルのはアノードが付属されています。
そしてまぁ普通に外せたら奇跡?のフラッシング用ドレン。
過去チャレンジされたのでしょう。
ネジ山半分潰れていますね。
ここは真鍮のネジなのでアルミ本体より柔らかいためエクストラクターで大抵取れます。
まずはドリルでセンター穴を開けます。
エクストラクターをプラハンで突っ込んで.....
真鍮なので間違ってもエクスラクターが折れることは無いと思いますが、一応じっくりと力をかけていきます。
無事撤去。
ここはオイルドレンと同じネジです。
消耗部品と割り切りネジとパッキンは新しいモノに取り替えましょう。
さてまずはインペラチェック。
ここは問題なく綺麗にナットが回りました。
恐らく何度もメンテナンスしているからでしょう。
インペラも外装からは疑うほど綺麗で弾力もあります。
問題はその下ですよ!!
ここの台座(ベアリングケース)を皆さん外さないんよね。
まぁここを浮かすにはギアケース本体全部ばらさないといけないのですが、出来ればギアオイル交換時にここを少しでも浮かせてあげるだけで長持ちします。
ガスケットも高くないですし。
しかしお決まりの塩の結晶みたいな汚れが酷いわ.....
そして当然の事、わたしゃぁ外しますよwww。
こんなの怖くて放置出来ません。
少し触ると....
湧き出る塩の固まりみたいな不純物。
さてこの台座を外すにはプロップシャフトカバーから分解。
その前にオイルを抜いておきましょう。
プロップシャフト部M10ボルト2本抜いたら、プラハンマーで矢印方向にコンコン優しく叩いて回転させます。
ボルト貫通の部分が出たら今度は外す方向に同じくプラハンマーで叩けば取り外せます。
裏面は今回そっとしておこうwww。

画像ありませんがプロップシャフトを抜けばギアがむき出しに。
そしてここからが大変な作業です。
台座とギアケースが綺麗におさまっていれば何でもない作業ですが、固着していると少々厄介です。
タガネ、マイナスの貫通式ドライバー、更には磯用のステンレスピトンまで持ち込みました(笑)。
と言うのもガスケットは外れているのですが、ボルト部分んと穴の部分が歪んで噛んでいるようです。
やはり経年によるこのような歪などが一番タチが悪い。
外すのに3時間ほど掛かりました。
台座の穴のどこかがボルトと干渉し最後まで浮いてきません。
ボルト胴体部分に錆の粉が大量に。
判り辛いですが最後は板を挟んで叩いて浮かせます。
無事壊すことなく撤去完了。
本体まだまだ使えそうですがボルト穴はかなり拡大されています。
ルーターでお掃除。
ウン!まだ生きとるなwww。
さてギアケース他の部分。
このような浮き錆は内部腐食の証なので全て削り地金を出して行きます。
地味にこのアンダーカバーのプラスネジも固着で取れんし.....
ここは後日の宿題。
さて余っているインペラの台座(左側)、これをギアケースに付けてみた。
何と綺麗に収まります。
と言う事でやはり外したモノは多少の歪が生じているようです。

とりあえず下周りは相当磨き倒さないといけないけど、何とか使えそうな塩梅です。
併せてその他もある程度までバラシましたが、まだラスボスとしてクランプブラケットが待っておりますwww。
過去こやつにも散々苦しめられたからなぁ.....
悪夢再び!?
でもカネの掛からない暇つぶしには持って来いのレストア作業、まだまだ続きますwww。
ではでは!
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Posted at
2022/02/21 14:09:19