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夜九時になっても戻ってこないトラキチ。心配になって「捜索隊」を編成（といっても私だけだが）。
裏口から出ようとしたら、センサーライトがチカッと点灯。「もしかしてトラキチ？」と思いきや、白くて大きな生き物が横切った。「犬だ！」
どこぞの野良犬か飼い犬が裏庭で走り回っている。

ここで察しがついた。この犬のお陰でトラキチは戻ってこれないんだと。

案の定トラキチは柿の木の上でうずくまり緊張していた。野良犬は私の気配でどっかいってしまったので、トラキチを収容した。ようやく緊張から開放されたトラキチは、餌をバクバク食べてすぐに寝ちゃった。

でも朝五時に出て行くところが小動物の本能らしい。寝たら忘れちゃうんだろうな。

私は急に咳が出て、一向に納まらない。それどころか夕飯が逆流してくるくらいむせ込んであわや「あしたのジョー２」状態になりかけた。そう、頭部へのパンチを打てなくなったジョーが、口からきらきら光るアレを出した状態だ。実際４～５回やばかった。

暫く苦しんでいると咳と一緒に喉から異物が出てきた。毛玉だ。２ｍｍ位の毛布の毛玉だった。これが喉に入って、私の体は排出しようとしていたのだ。

人間の体って、よく出来てるよね。

喉に魚の骨が刺さった時も同じような経験をした。あれも苦しかったー。