
今日は久々のラウンジ勤務でVICICさんの走行会の中での同乗ドラサポでした。
1名は関東に在住ながらいつも鈴鹿を中心にドラサポに参加されているS2000の方。
コース改修前のFSWを走った経験がある方なのですが新FSWの感触を楽しまれてました。
今後はFSWもやはり関東圏からは近いので走ろうという事らしく、ラウンジの会員も勧めておきました(笑)
鈴鹿でSタイヤで31秒位の車両でしたがFSWでは5-6秒なイメージですね。
もう1名の方は以前に同乗ドラサポを実施しようとしたらエンジンが吹けなくなるトラブルで現場で出来なくなったS2Exisiの方。
今日はリベンジを果たして以前のスポ走ドラサポでは単独58秒位の車両でしたが今日は同乗で涼しいせいかクリア取れば59秒位で走れる雰囲気でした。
(デジスパ使ってセクターベストを計算すれば台数の多い走行会で引っかかっても大体の理想ベスト分かります)
同乗ドラサポは今後9/13(火)にまたFSW本コース、9/19(月・祝)にTC2000、ちょっと先ですが10/6(木)には広場トレと合体のワンスマ走行枠がありますので募集している回はお早めに、まだの所も”枠確保”が有効です。
さて今日の本題は”走行会の安全性について”です。
これから書く事はプロの目線で言ったら『そんな事で文句言っている時点で素人なんだよ!』という話であり私の様なプロとしてアマの皆さんをいい方向へ導かなくてはならない立場の人間には10%位そう思いながらも(笑)・・・『そうですよね~、でもこういう事なんですよ~』と優しく分かりやすく解説をしていかなくてはいけない部分。
走行会によって同時走行の台数や参加者のレベル、意識の統一感、ブリーフィングの徹底度(参加者の認識感)はまちまち。
VICICさんは年に数度ライセンスを所持してない人でも参加できるように門戸を開いている走行会なので、コース上がどういう状態になるか大体予想が付きます。
ここから先は決してクレームではなく今日の状況レポートです。
当然、右側を走っていれば同一スピードでラインが交錯しても気にしないスロー走行車両、ライン取りは勉強してきたけどまだ全然トレースが出来てなくて挙動不審な車両、譲ってくれているのか?ただ切り遅れているのか?ほかの車両に気が行っていてこちらの存在に気づいてくれているのかそうでないのかすら分からない車両、走るのが精一杯で全く予想しない動きをする車両、かと思ったらいいタイミングでウィンカーを正しく出して譲ってくれる車両など。。。
本当に車両の性能にもドライバーの性能にも、意識にも、経験にも幅があってしかも台数が多め。
こういう中で同乗走行をやるのは本当に神経を使います。
プロですからどんなに与えられた環境が悪くてもレッスンの充実度を落としては行けない。
そして周りの一般参加者の方々が100歩譲って100%悪くても絶対にその方々に、また同乗中のレッスンの参加者をトラブルに巻き込んでは行けない、当然ながら周りの方を蹴散らかして走るような事も御法度です。
(スピード差があるから蹴散らかしているように見えるだろうし、自分の存在を示す為にある程度接近させる瞬間もあるので煽られていると思われる事もあるかもしれませんが、全て逆にお互いの安全の為です)
あらゆる想定をして車が接近する過程でミラーを見ているか?どちらに行きそうか?周りを見る余裕がありそうか?常に沢山の情報を走行しながら得ながら想定しながらどこかのタイミングでどう追い越すか?を決断して躊躇なく走る、決定できないと決定した時は”正しく待つ”というのも必要。
今日同乗した方は口を揃えて・・・
『速く走らせる方法とこのような環境下で安全に走らせる方法、両方を体感できた』
『慣れている人が多い鈴鹿でのとある走行会での抜いていく時より判断レベルを変えて更に安全重視だった』
『今日は澤さんのような意図のある走りをしている様に見える方が本当に少なく、皆バラバラのラインや走りで凄く安全マージンを取らないと走れない感じだった』
そんな声が聞かれました。
これはワンスマカートでも実は言える事なんです。
あらゆるニーズのあらゆる経験値の方が一堂に会するから自分の感覚で接近戦をやってしまうのが一番危ない。
なぜなら自分が想定してない様な”まさか”が起き易いからです。
相手が目の前で突然スピンをされても自分は絶対にビックリスピンをしない様に。
相手が自分の存在に気づいてくれなくて無意識のうちにブロックされたり当てられたりしてもお互い影響がない様に。
プロ同士で車両の差、腕の差が少なくても接近戦は難しいですがこのような全てが真逆のケースはケースで別の難しさがあります・・・と、言うかこちらのほうが接近すること自体にリスクが伴うので難しいと言えます。
それを防ぐにはプロでなければ安全マージンを多めに取ること、そしてどんな事が起こりうるか?を常に沢山想定出来る余裕と引き出しを持つことです。
それが出来ない人は更にそこから安全マージンを取るべき。
私がワンスマカートの中でたまに個人スプリントを毎回最後尾からスタートしている時にどうやって走っているか?見ている人は今日の話題が如何に難しい事か分かってくれるでしょう。
自分の思うような走りをするには”凄く上手になるか凄く贅沢な環境を用意するか?”しかありません。
自分の思い通りに走れる環境なんて実はほとんど無いという事をもっと皆さんは知るべきです。
そして”あらゆる差がある時に不運が重なるとトラブルは突然ある日起きます”。
これはアマの方よりきっと5倍10倍周りを見ていて想定されるケースも多岐に渡り、技術も経験も豊富なプロでもリスクを完全にゼロにはできません。
アマチュアの方が楽しくレンタルカートで遊ぼう!みたいなレースで相手を綺麗に安全に抜くなんてプロ野球の投手が投げる150kmの玉をセカンドゴロになるように打ちたい!!ってやってみようとする野球少年みたいなもの。
そこで肩を開かずにヘッドをライト方向に押し当てるように最後までボールをしっかり見て打て!
みたいなアドバイスできませんよね?
とりあえずバントのようにセカンド方向にボールが飛ぶようにピッチャーが投げる前に先にバットのヘッドを出しておいてあとは頑張って当てるしかないよ!
みたいな本質的なアドバイスではなく消去法的なアドバイスになってしまいますよね?
その位、自分の身を自分で守る、その上に様々な差があるコース上の他の相手ともリスペクトしあって上手に安全にスムーズに同じ場所を共有して楽しむという事は゛速く走るとかいい順位を走る”事よりも実は高度な技が必要だと言う事を皆さんにはもっと知ってもらいたいですね!!
画像は全く関係ありませんが来週のGT-Asia上海戦でシェークダウンするAlpinestarを扱うDjacさんから届いたプリント入りの特製シューズです。