• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

澤 圭太のブログ一覧

2023年06月27日 イイね!

6日間のCircuitロードの中で感じた事【FSW→岡国→鈴鹿→FSW】

6日間のCircuitロードの中で感じた事【FSW→岡国→鈴鹿→FSW】GT WORLD CHALLENGE ASIA戦の開幕戦を終え、来月には直ぐに鈴鹿戦があるものの、一旦「ワンスマモード」に変換中の澤圭太です。

レースレポートは近日に。

この1WEEKは「Everyday Circuit」でした。

今週末に控えたFerrari Challenge FSW戦に向けてチャレンジEVOでのドラサポは井上選手が担当し、私は年間ドラサポ受講者の方のドラサポを、、、という1日目

HC SHARING様アレンジの企業様の研修の一環としての「広場トレーニング」の運営の2日目。

BMW M2CS車両でシリーズ戦を戦っている方の帯同コーチで岡山国際へ移動し3日目と4日目。

この4日目はWヘッダーでして、FSWではワンスマ広場トレーニング開催。
松原インストラクターと井上インストラクターに任せての12名定員の運営でした。

BMW戦の決勝日は私は鈴鹿へ移動して来月のFerrari Challenge戦に向けて早くも練習走行をスタートさせている選手のドラサポを担当(5日目)、井上選手は前日の広場担当から私と入れ替わりで岡山に入って貰いました。

6日目は鈴鹿からホームのFSWに戻ってきての1日目にFSWでドラサポ実施した年間ドラサポ受講者の方のドラサポで”死のロード”を無事終えたのでした。

告知を挟むと、、、新規プログラムとして
7/27(木)の広場トレーニング
→ 7月の一般募集の広場トレはこれだけです!

7/31(日)のワンスマカートAPG御殿場戦はTIA MZの中級とN35の初級の混走!

Team 87での参加枠もあって、参加者対象(参加希望制)で大会後にBBQもあり!

この6日間のロードで感じた事、、、

年間ドラサポって有効!!

この方はサーキット走行をmclaren 720sからスタートしたけど、うまく成る為にちょっとパワーレベルを落として918ボクスターを練習車両に設定。

広場トレや袖森やFSWでのドラサポを通じて、ハイパワー系でFSW1分48秒(同乗のタイム)の車両で、危なっかしながらもプロの2秒以内で走れる時も出てきたんだけど、基本に立ち返ってFSWを2分切るかどうか?の車両で再スタート。

いまは季節的にタイムが出辛いけど5月に同乗で00秒台だったから単独なら季節が良くなると56-57秒なはずで、いまはノーマルのままでハイグリップタイヤを履いて2分1秒を切るくらい、そこから脚を変更して今の季節で2分を切る位になった事を確認。

1日目の時と6日目の時では脚の仕様が違っていて1秒弱タイムアップの効果、ここからセットアップを更に進めて更に1秒弱アップを目指し、来月その確認を実施予定、、、

2分切るくらいのマシンでプロの1秒5以内が見えているので、この感覚でハイパワーに移れれば2.5秒以内をリスクなく狙えるので、720sで1分49秒台が見える。

こんな感じでドライビング面だけでなく車両選択や仕様変更も含めて、包括的に『専属コーチ』の感覚で、今のレベルなら次はこういうトレーニングをしましょう!と個々のオーナーさんの目指す方向や環境に合わせたトレーニングプランの構築も含めて出来るのがメリットですね。

そして広場トレーニングを会社の研修にするのも有効ですね。
ビジネス脳に通じるドライビング術だったり、出来ない事や苦手な事、初めて対峙する事をうまく処理して出来る様になる部分から自分の本業の中での振り返りや新しい発見もあるはずで、この手法をワンスマの広場トレにも活かせるのはこれはこれでメリットです。

岡山国際サーキットは私の中では実は茂木以上に「立ち上がり重視」が求められるコースだと思っていて、短く強いブレーキと短く弱いブレーキが交互にやってくるので、ブレーキの使い分けも難しい、、、、

BMWは俗に言う”86走り”(ロド系やVITAなども近い)の延長線上にあって、よりハイパワーなので行き過ぎになり過ぎるし、パワーがあるので旋回中のアクセルも繊細さが求められますよね。

一方の鈴鹿では中高速で旋回速度管理が難しいコースですが、その中でコーナー特性が一線を画するヘアピンでは、U字ではなくV字の極意を解説しました。

チャレンジEvoの様にフロントの応答性が高いマシンは侵入速度が高すぎたり、ブレーキ残しすぎたり、ステアの準備→加舵が早すぎたりすると進入でのオーバーステアが発生しやすいので、その際何をどう対処するか?が重要。

また、ステア舵角ってプロは少ないと思う方も多いでしょうが、実は少ない所は入口と出口(結果的にそうなる)でコーナーの中や、加速しながらの旋回(コーナー出口だけではなく)では時として舵が多い時があって、自分で勝手に”この位”と思っている舵量のその先にあるグリップを探る感覚が必要なんですよね。

この辺の話はDriving Academy TVで今公開中のFSW徹底攻略から派生したFSWウェット攻略編でも言及しています。

現在はWET攻略(Part.6〜10)が公開中ですが、今回は川ができるポイントを確認しつつ、ウェット走行の細かいテクニックを紹介していきます。

途中から舗装が新しくなる区間もあり、ウェットだと路面が光って滑りそうに見えるのに、実は逆。たとえ光っていても、手前の旧舗装のほうが滑りやすい。

とはいえ、同じ舗装なら黒く見える部分の方が滑りにくいので、いいラインに前走者の轍が残っていればそこを使い、片側のタイヤしか乗せられないようであれば、アウト側のタイヤを乗せるようにしましょう。

また、ゴムが多く乗っている通常ラインは滑るので、強いブレーキングが必要な部分ではラインを外し、そこからアウト・イン・アウトになるべく近づけていく走らせ方が大切、、、みたいな話をしていて、これもWETの時は路面のグリップ変化が大きいので常に最適なライン、速度管理、そして最大のグリップを発生させるための荷重姿勢コントロールをベースとした舵量の探りが大切って話だったりしますよ!

さあ今週はFerrari Challenge FSW戦、私はPirreli AMクラス参戦の10年コーチをやらせて頂いているですけ選手を、井上選手は前回のチャレンジFSW戦、GWCA FSW戦のシュアは走りも記憶に新しいShellクラス参戦の片山選手の担当をさせて頂きます。
Posted at 2023/06/27 11:10:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年06月19日 イイね!

GWCA Japan Cup fswラウンド終え想う

GWCA Japan Cup fswラウンド終え想う『SRO GWCA Japan Cupへ参戦の想い』を書いてから半月以上が経ちました。

準備に忙殺され、レースWEEKを過ごし、月曜日となりましたので振り返りたいと思います。

週末を通して上手く行った事とうまく行かなかった事が沢山ありました。

まずは、ある程度予想はしていたけど『絶対的なスピードが足りない』という点と予想外のクラッチ系トラブルが2度発生した事でした。

今年使用するFirst Garage / McLaren 720S GT3は2019年モデルで2021年のS耐、昨年のGWCA戦でも使用してきた個体。

エンジンや駆動系など、メーカーから指定されているマイレージ管理に基づき、しっかりとメンテをしてきて貰っているので、当然レーシングカーなのでトラブルフリーとはいかないまでも、大きな問題なくここまで戦って来れました。

今年はMcLarenも他メーカーのGT3車両の競争力アップに伴い、遂にEVO KITなるものをリリースしたのですが、我々は残念ながら予算不足でそれを導入する事が出来ずシーズンインを迎えました。

全体の戦闘力アップも想定し今年のSROが定めるBOP(性能調整)は全体的にどのメーカーも車重が重く(30~80kg)、我々はEVO KIT装着を想定したBOPのもと、昨年より更に50kg以上重たい設定で走行を強いられることになりました。

木曜日の走り出しはとても重要でしたが、そこで発生したのがクラッチトラブルで大事なドライでの走行でのマイレージ確保が出来なかったのが痛かった。

それでもチームはしっかりクラッチ修復をし、金曜日のドライでの走行は問題なく実施できたのは救いで、それでもトップが新品タイヤで1分39秒台で走行するなか、我々は40秒中盤なので1秒~1.5秒は後れを取っていると感じていました。

BOPの差 + 昨年より重い に対してのセットアップでのカバーの策を講じる時間が無かったのは大きかったですが、片山選手のレースWEEK環境でのマイレージ確保もそれと同等かそれ以上に大切(そちらの向上によるタイムアップ率のほうが高いから)なので、そちらは金曜日に最低限出来たのはレース結果を振り返る上で大きなポイントだったと思います。

土曜日の予選、
片山選手はトラフィックに悩まされましたが見事な走りでGT3車両での自己ベストタイムを更新し42秒7を記録、36台中29位でした。(ジェントルマンの予選1のトップが40秒1ですから目標のトップアマから2秒5以内はほぼ達成)

澤の予選も、クルマのバランスは客観的に考えられる範囲で良好で序盤は10番手以内に位置していた模様ですが、結果はトップ38秒8から1.5秒以上離されての40秒4で36台中28番手、仮にタイヤの良い所をもっと使い切れて、自分の走りもより最高だったとしても自分の中で想定&目標にしていた40秒フラット、コンディション次第では39秒台に、、、という次元は見えず、42秒1とか2が精いっぱいだったと思う。

36台のGT3では昨年のGWCAより2倍のGT3車両が居ますから実はトップからのタイム差で言うと昨年も良くて1秒くらい、悪いと1.5秒くらいで20台弱のGT3の中で10-14番が定位置でしたから、台数が多くなったから見た目の順位は悪くなったように見えますが、トップからの差としては大きくは変わらず、今回の予選もうまくいっても40秒2だとすると、それでも36台中ですから25-26番程度。

そう考えると、自分が感じているバランスの良さがプラスしているけど、BOPとEVOでない部分がマイナスしていて、±ゼロなんだと思います。

本来ならEVOキットでしっかりデータがあってドライバーがきっちり走れば38秒8のトップに対して1秒以内(それでも今回は23番手以内になるかどうか?のハイレベルな予選)を目指さないといけない、すなわち自分たちには常に最低限0.3~0.5秒のビハインドがあるのだという感覚でした。

決勝はそれでも、色々な要素が絡み合うので、まずは自分たちで出来る項目をミスなくやってどこまで行けるか?が求められる戦い方でした。

予選後に開催されたJapan Cup開幕戦となる決勝は片山選手スタート、スタート後の混戦や冷えたタイヤからのペースアップなど経験値のまだ少ない片山選手にとっては簡単ではない経験でしたが手堅くポジションをほぼキープして走行、後半の澤は全体20番手以上まで上がれていたら新品タイヤで、そうでなければ中古タイヤと決めていたので、後者を選択しコースイン。

片山選手からバトンタッチされる直前から木曜日に発生していたクラッチトラブルと同様な症状が出ていたようで、私もコースインしてからその情報をチーム無線で聞いたのですが、ピットインで一旦クラッチが冷えたからか?症状は消えてアウトラップと計測1Lap目は走行、しかし2Lap目に症状が再発して予定外のピットイン、緊急措置を施してからレースをしている他チームの邪魔にならないタイミングで再コースインをしたのですが、やはりすぐに症状が出て残念ながらリタイヤを選択となりました。

チームは2度目のトラブルだったのできっとかなりプレッシャーと危機感を感じていたでしょうし、私も翌日の決勝はスタート担当なので、何とか無事にスタートして片山選手にバトンを渡せないと、、、というプレッシャーが正直ありました。

悪い話ばかりに思えますが、日曜日の決勝2は良いことが一転して多かった1日となりました。

結果から先に書くと36台のGT3の中で28位スタートで17位でゴール(プロアマクラスとしては28台中で14位)でした。

土曜日の自分が僅かながらに決勝で走ったバランスではトップが39-40秒で走行(新品タイヤであろうと想定)の中、自分も中古タイヤでも41秒前半で走れているので予選よりはタイム差がないだろうと想定していて、日曜日は土曜日よりも更に気温が下がり、我々は新品タイヤが2セット残っていたので(残していたのではなく土曜日のレース内容的に残ってしまっている、というのが正しい表現 笑)、燃料搭載量の多い前半の澤もポジション的にクリアで自分のペースで走り辛いだろうけどうまくいけば40秒台中盤は出るだろうし、片山選手も自身の予選タイムに近い感じで走れるのでは?と期待をしていました。

トップは39秒中盤~40秒台でやっぱり路面が更によくなり、気温が下がった事で決勝のタイムレベルは更に向上していて、自分はスタートも上手く行って1Lap目には28位から23位へ、色々と危ないシーンをかいくぐって、ストレートが速いポルシェを抜きあぐんでいて自分の本来のペースではなかったけど、それでも41秒前半では走れていて前に出れればやっぱり40秒中盤は出る感触、中段のグループに離されないペースで走行していたし、SCランが2回あったので、トップから離されず21番手付近を走行出来たのは展開的にも幸運、2回目のSC解除後のピットタイミングは難しい判断でしたが悪い展開には持ち込まずに済んで、ピットインの時点で18番手、ピットでのDr交代も沢山練習をこの週末にしてきたけど、一番うまく行ったと思えるほどスムーズで90秒のピット指定タイムにほぼ近いタイムで最低限のロスで片山選手をコースに送り出せた。

その後、アウトラップではトップ集団がまだプロDrがピットクローズ時間ギリギリまでコース上に残る作戦のチームが多いので片山選手は怖い思いをしたでしょうが、無難にそして練習中からアプトラップの練習を意識してやってくれていたのも功を奏して私のRACE1のアウトラップと比較してもアニマルプロDrがガンガン抜いていく中でも4秒くらいの差でしかなく、その後のペースも格上のジェントルマンDrに責め立てられながらも接触もなく自分の出来る範囲での良いペースでの走行を続けてくれた。

私もヘルメットを脱いだ直後からチーム無線を装着してスポッターをしたり、SCラン中に集中力が落ちないように声掛けをしていたので、自分は60分間レースをしていた感覚(笑)でした。

後半もSCランが2度あって、そのうちの1回はストレートでの事故だったので、ピットロードを通過するという指示があって、私の片山選手への激励無線が激しすぎてピット通過SCの事をいいタイミングで伝えられず、他の多くの車両も同様にピットインせずにストレートを通過してしまって、あとで審議対象が多発して正式結果がなかなか出ないという事態に発展するのですが(これは私のミス)、コース上での順位はしっかり片山選手が戦いきって、上位をいつも走る実績あるチームも近くに居たり、、、1台私が前半パートで抜きあぐんでいたポルシェをジェントルマン対決のほうでは1台パスしてくれたのも素晴らしかった。

結果的にはピットインをした時の順位のまま全体18位(プロアマ14位)でチェッカーを受ける事になりました。

その後、暫定結果が出て、皆さんもご存じの通り、接触や審議対象となる走行が数多くあり、正式結果が出たのは夜の9時過ぎでした。

もし片山選手に代わってからの2回目のSCランの際に他車に惑わされずに、しっかり無線で競技団から伝えられていたメッセージである”SCランピット通過”を適切なタイミングで伝えられたら、一網打尽にペナルティを受けてしまった一陣には属せず、でも実際のゴールはもっと後方でしたでしょうが、正式には13位でゴールした888号車が優勝し、我々の1台後方19位でゴールした8号車が2位だった訳ですから、他車のペナルティなども考慮すると全体6位、クラス5位の可能性もあったかも?と思うと”痛恨”とも言え、一晩明けて苦虫をかみつぶしている今日です。

その点を除けば、日曜日のRace2はほぼ作り上げたチーム、車両の戦闘力、ドライバーの経験値など考慮すればほぼ100点満点の内容。

台数が増えて争いが激化した事はこの2日間のレースを考えると、どちらかと言うとジェントルマンが走る時間帯より、プロ同士が走る時間帯のほうに影響が大きいのかもしれません、だからプロとジェントルマンが混在する60分間のうちの25-35分間も実は”魔の10分間”になっていて、土日のレースのアクシデントなどを帰宅してからTV放送などの録画で観ていると、このレースの戦い方は改めて分かるなーと考えていて、我々はSCランの際のミス以外、そこをうまくマネージメントしていたからこその結果だったと思います。

これは2019のブランパン、そして昨年2021のGWCAの中で得られたチームとしての経験値、そしてワンスマに通って3年でサーキット走行のイロハを得、色々な失敗も経験したけど、それをここ1年くらいで急速に走りに活かされ賢実&想定するラップを刻むようになった片山選手の部分が大きいし、ここから仮に1年シリーズを戦う中で得られるはずのスピードの部分ではアベレージで+1secでジェントルマンの中でも”もうすぐトップジェントルマン”のゾーンに入れるし、レース独特の状況のなかでうまく走らせる経験値も加われば、レース結果も自ずとここからは伸びシロしかない。

いまはまだまだ1/3づづに分けると『うまくいけば2/3以内』状態(今回はプロアマの中では真ん中)だけど、スピードで2/3以内に居れば、レースマネージメントで決勝は1/3以内(総合でTop12、プロアマクラスで10位以内)が見えてくる、、、そこに向けどうしていくのか?がレースの見どころの1つでもあるはずだし、ワンスマを主宰しレースを戦いたい方々に機会を設け、それをまた目標にしたり、自分の支えとしてくれる方がいれば、結果をだすだけではないモータースポーツ活動のワンスマだからこその意義にもなると、、、

それが今年の戦い方であり、私が設定したコンセプトでもあるので、今回のrace 2の様に、苦しい時を何とか切り抜け、この先に見えるはずの光明を信じ進めていかないと、と考えています。

今回の結果、全然嬉しいわけじゃないけど、無事無傷で鈴鹿に迎えられ、片山選手も今後にも繫がる戦いが出来た2023年のFSWラウンドは私にとっても忘れられないWEEKとなりました。

現地観戦にお越しの皆さんも、mediaを通じて応援してくれた皆さんも、本当にありがとうございました。

まだまだこれから、次の鈴鹿は『澤の生きざまを魅せる』レースになるはずなので、準備を進めたいと思います。
Posted at 2023/06/19 19:20:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年06月01日 イイね!

ABSSA MOTORSPORT体制リリース発表を前に【想いを書きます】

ABSSA MOTORSPORT体制リリース発表を前に【想いを書きます】6月になりました。
ABSSA MOTORSPORTとしてチーム体制発表のリリースが近日出ます。

今日は、そのリリース配信直前、先に色々とお話をしておきたい事をこちらで書きたいと思います。

配信されるリリースを見て頂ければわかるのですが
SRO / GT WORLD CHALLENGE ASIA / JAPAN CUPに昨年に引き続き参戦を致します。

First GarageさんからMcLaren 720S GT3を貸与頂き、トランジットエンジニアリングさんで車両をメンテ頂くという、2021年のS耐参戦から変わらぬ基盤で、2年目のGWCAに参戦です。

ドライバ―について、既に2週間後となる開幕戦のFSWラウンドはワンスマの各種プログラムを通じて3年腕を磨き、Ferrari Challenge Japn Cupで公式戦デビューでいきなりクラス2位を獲得されたジェントルマンドライバーの片山究(きわむ)選手です。

FSW以降、GWCAは鈴鹿、茂木、岡山と短期決戦で続きます、本来は同体制のラインナップで行くのが本筋なのですが、片山選手は元々鈴鹿戦と併催のFerrari Challenge戦へエントリーをしていた為にWエントリーは経験値や体力面からしても難しいと判断し別ドライバーで戦うという話になりました。

そこへきて、ワンスマのスタッフやインストラクターとしても活躍が目覚ましい井上雅貴選手が昨年から同シリーズにGT4クラスで参戦をしていましたが、諸事情で今年は鈴鹿戦は不参加という知らせが届きました。

かねてから実現の可能性を妄想していた「澤と井上が組んでGT3クラス(プロアマではなくプロプロの“シルバークラス”での参戦」、このチャンスではないか?とすぐに考えました。

プロプロだからこそ、予算を抑えられる部分があるのは事実ですが、プロプロだと誰が走らせる予算を捻出するんだ?といいう問題をクリアしなければなりません。

この数か月間色々な事を考えてパズルの1ピース1ピースを色々と組み合わせたりの試行錯誤の日々、出来る限りの動きをしてきましたが、現状で私が出来る範囲での活動はFSW戦は片山選手と組んで出場、そして鈴鹿戦は井上選手と組んでの、、、という2イベント4レースまでで、以降の茂木、岡山戦は現状では“参戦未定”です。

JAPAN CUPのフルエントリーを2月末に済ませておきながら、断腸の想いではありますが、残念ながらフル参戦は現状難しい、というのが私の判断です。

御支援を頂いている皆様やファンの皆様にも格好いいMcLarenで走る姿、私たちが必死にレースをする姿を全戦でお見せする事ができず、申し訳ない気持ちではありますが、出来る条件下の中ではベターの選択がこの体制だとも思います。

ワンスマで腕を磨いた方々が公式戦で活躍してくれるようになり、片山選手もそんな方々の目標でありベンチマークになりつつある立ち位置です。テスト規制が始まる前に2日間約300kmのプライベートテストも実施、元々GT3よりもパワーがあるフェラーリチャレンジ車両の経験もある上に空力やタイヤの特性でより攻められるクルマであるという私のGT3車両の評価を、片山選手も実際にドライブして体感して貰えたようで、最初から期待をせずには居られない、なかなかの好タイムで走行をされていたのが印象的でした。

そして井上選手はここ1-2年でワンスマのお客様からも“逞しくなった”とお褒めの言葉を頂くようになりました。
それは主宰である私からも同じように映っていて、色々な事を任せられるようになり、長く一緒のワンスマ事業を支えてくれている事務局の高野と共にワンスマ首脳3軸のバランス中心点がより3人の中心に来るようになった感覚がここ1-2年であります。

昨年、S耐中心のレースキャリアから脱却し、新たに始まるGWCAシリーズのジャパンカップスタートに合わせてGT4車両でのレースに参戦できる機会を獲得、その中で一緒に組む女性ドライバーであるYUKO選手を育ながら、盛り上げながら、一緒に戦う中で起きた色々な苦難を経て、ドライバーとしも自信がついて、強さや速さも磨かれたのだと感じました。

モータースポーツにおけるプロドライバーの基準は実は曖昧ですが、レースに出場するマシン基準でいえばやはりGT4やGT3車両でレースが出来るかどうか?は特に日本のモータースポーツシーンにおいて非常に大切だと思いますし、それができれば日本のTOP50内に入れる可能性が出てくると言える。

私に置き換えると、、、2006年(30歳になる年)に海外レースを始め、2008年に初めてFIA-GT3車両をドライブ、マカオGPやWECやLe Mans 24など(こちらはGT3ではなくGTE車両だけども)も経て17年後の現在、2023年(47歳になる年)もまだこうしてGT3車両をドライブしレースが出来ているのは、運がいいし恵まれて来たなーとも思います。

井上選手を前から知る人からは特に同業者なら羨ましがられる今の彼の立ち位置でしょうが、今の彼はそこに立てるだけの努力と経験を頑張ってしてきたとも言えます、それは羨んでいる“だけ”の人、表面しか見ない(見えない)人にはわからない事でしょう。

もうSROからもエントリーリストが先日発表があり、気づいた人もいるでしょうが、今年の井上選手は鈴鹿戦で私と組んでのみGT3でレースをするのではなく、元々のGT4チームが急遽GT3での参戦を表明したことで、鈴鹿以外の3イベントも個体としては別になりますが(ABSSAで2019年にブランパンGT ASIAに出場していたSINGHAカラーのGT3の車両です)での参戦を予定しています。

これは私からしても、井上選手も既に多少のGT3車両Drive経験があるとはいえ、鈴鹿戦より前にGT3でレース経験をしておいてくれるという意味で今回の【夢のコンビ】を決定させる後押しの1つになったと言っても過言ではないでしょう。

昨年がホップなら、今年はステップの年になるでしょうし(そんな簡単に全てスムーズに行くなんて甘いですけどね)、ここをうまくチャンスを活かせれば来年以降の“大”ジャンプにもなるでしょう。

一方の私、澤圭太は今年に関しては完全に「自分の力不足」、自分のチームを立ち上げた2019年のブランパンアジアはうまく行ったしコスト的にも悪くなかったけど、コロナで自粛の2020年を経て、国内レースに方針を変えてのS耐【ST-XへのMcLarenでの参戦】は、多少の無理は承知でコロナ開けに向けての必要なレース活動としてやったので大きな問題ではなかった、しかし昨年の同シリーズへの挑戦は2019年の時の費用感をベースに体制を構築していて、相当予算オーバーに陥ってしまってました。

エントリ―、保険、車両レンタル、ランニングコスト、スペアパーツ、人件費、メンテ維持など、5000万で収めるつもりが6000万近く掛かってしまったので、その前年のS耐と合わせ、集めた資金以上に持ち出しが2年間で合計約1500万以上だったのです。

コストが高騰している理由として円安もあるし、ルール改定によって沢山走れる、沢山タイヤが使えるなど2019年と大きく変わってしまった部分が大きいですね。今年はテスト規制が新たに設けられたから少しは抑えられるだろうし、新車を導入するチームや練習不足が大きく影響するドライバーラインナップのチームはシーズンが始まってからが大変だといまは不安だろうと推測していて、我々はそういった部分ではマシンはアップデートは出来てないけど信頼できる昨年からのデータがあるし、2020年から大きく変わってないハード面(車両)とソフト面(メンテ体制)である事が元々短期決戦のGWCAでは吉にでると予想しています。

しかし、これ以上は予算オーバーだからと会社の資金を投入したり、事と次第によっては私の個人資金で尻を拭えるか?と言ったら、1年2年ならなんとか頑張れてきたけど、当然限度があるし、同じこと3度やったら、ただのバカですからね、、、、これ以上この状態を続けると今まで積み重ねてきたものへの影響も大きすぎる、、、というのが判断です。

今年は集めるべき資金の50%弱くらいしか集める事が出来ず、だから4イベント→2イベント、でも減ってしまったぶん、やる意義や支援者様にとってもワクワクする体制、、、ABSSAとしてだけでなくドライビングレッスン『ワンスマ』の主宰でもある二刀流の澤だからこそ出来る理想の「あるべき姿」に近いものを、、、という事での今年の体制となりました。

資金を集める苦労、集めた資金をうまく形にする為に有効的に使う、、、この大変さはきっとわからない人が多いでしょうが、GT3ドライバーであることとワンスマの確立に拘ってきた私は、単純に”お金を貰っているだけの純粋なプロ”ではなく集めて使う責任を生じるので人一倍「レースに対して腹くくってる」と思っています。

ABSSAはあくまでもプライベートチームなので、大きな母体がある訳でも、自社メンテがある訳でもない、大きなスポンサーの後ろ盾もない中で20年以上ドライバーとして続けてきた1人のドライバーの顔と積み重ねてこれた信頼で集めた支援の輪から生まれた資金をベースに、GT3のような“金食い虫“の車両でここまでやって来た、手前味噌だけどよくやってきたな、とも思う。

でも、正直、もしこれ以上この調子で続けたら自分がレースを嫌いになってしまいそう、それが今は1番怖い事なのです。

とにかく、リリースを出す今、レースは2week4レースしかない中でまずはFSW戦で片山選手にとっても次につながるレースをしなくては、、、そして鈴鹿戦は自分の想いをぶつけるようなレースにして、40台の大盛況エントリーで強豪チームがひしめく中でも現実的で地に足がついた走りと目標設定をした上でのレースを心がけたいと思います。

40台居れば40個のグリッドにつくまでのストーリーがあります。
是非、ABSSA MOTORSPORTの2023ストーリーにも注目を頂ければ幸いです。

そしてまだ少し時間はあるので、まだ白旗はあげず、、、
後半2WEEKに出れる可能性がある要件をお持ちの方(資金的、ドライバー的、体制的)はご連絡いただけると嬉しいですし、年間エントリーの権利はABSSAとして引き続き持ってますので、色々な可能性の相談が出来るかと思います。
Posted at 2023/06/01 16:26:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
みんカラセレクト

プロフィール

「これ結構サーキット走行の本質の部分なので書いておきます http://cvw.jp/b/145876/47676762/
何シテル?   04/25 11:24
レーシングドライバー 澤 圭太 1976.8.16生(44歳) 千葉県出身 B型 176cm/68kg 15歳でレーシングカートを始め98年4輪レース...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2023/6 >>

     123
45678910
11121314151617
18 192021222324
2526 27282930 

リンク・クリップ

6月サーキット業務 本日のドラスー袖森で終了【ドラアカTV新映像 / 7月プログラム】 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/06/28 15:30:31
41歳を迎えて・・・幸せを感じたり素敵な時間の総量について考える毎日。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/08/17 01:36:34
BENTLEY 岡山-FSW戦のPRビデオ公開~!! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/08/05 10:19:02

愛車一覧

トヨタ iQ トヨタ iQ
2008年12月16日納車の カーオブザイヤー受賞カーです。 ミーハーで奥さん用で購入し ...
トヨタ レジアスエースバン トヨタ レジアスエースバン
2010年5月よりワンデイスマイルのカートや備品を積んでの PRカーとして導入しました。 ...
ロータス その他 ロータス その他
トヨタエンジンのスーパーチャージャー搭載 240馬力使用です。 超激辛使用ですが 普 ...
プジョー 206 (ハッチバック) プジョー 206 (ハッチバック)
ホットハッチの真髄です。
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation