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澤 圭太のブログ一覧

2023年07月18日 イイね!

してやったり!と悔しさが混在するGWCA鈴鹿戦を振り返ります

してやったり!と悔しさが混在するGWCA鈴鹿戦を振り返りますGWCA 鈴鹿戦終えました。

まずはクルマが壊れずに終えられたことに安堵しています。
(このレースで鈴鹿で競争したら、先日のFSW戦を見ていて凄く不安だったので)

振り返りをしたいと思います。

他はほとんど木曜日からの走り出しの中、我々は金曜日からでした。

既に他のチームが非公式プラクティスをしている最中、車両がローダーに積まれてサーキット入りするなんて、余裕だな、、、(もしくは厳しいのかな?)と思われていたはず(笑)

金曜日の練習走行もプロアマクラスなら1時間×2本では不十分だけど、まだまだ経験不足の井上選手とは言えシルバーコンビならセットアップ確認と慣熟には十分、当然井上選手にとっては走れれば走れるほどいいのだろうけど、でも車自体はアンダーステアと格闘モード、決していいバランスではなかったです。

タイヤを練習走行で新品タイヤで走れれば本当のバランスが見えていいのだけれど、それが出来ない中(FSW戦の使用したタイヤで練習走行を走って、予選と決勝のみ指定された数の新品タイヤを購入)で、過去のデータに基づくセットアップ、中古タイヤでやってみたアンダー対策の効果を予選での新品タイヤに置き換えて想定する妄想力のみで金曜日を乗り越えました。

井上選手のマイレージ確保に重きを置いていたので、私は最初の確認と基準タイム出し計測2Lap(中古で4秒6)とアンダー対策でリア車高変えての計測1Lap、合計3Lapのみで翌日の予選に、予定では2回目のプラクティスも後半走る予定だったけど井上選手が最後バランスの悪いクルマで頑張りすぎてコースアウトしグラベルストップしてしまったので自分の出番はそこのみでした。

幸運だったのは
そのグラベルストップでマシンの損傷が無かった事、そしてフェラーリチャレンジ戦が同時開催で私も井上選手もコーチングをそれぞれ並行して担当していた為に時間的な面ではGT3とチャレンジコーチでタイトになって厳しかったけど(井上選手は当然GT3に集中したかったろうけど)、それによって同乗走行でコース走行が出来たり、鈴鹿のコース特性(世界屈指のタイヤに高負荷かつ高温である中でのピレリタイヤの性能変化特性)も体感出来たのはGT3での戦いにもプラスに出来た面もあると感じます。

幸運だったのは他にも準備段階から色々とあったけど、毎朝サーキット入り前に白子駅前の勝速日神社にお参りしていたのが効いたと思う(笑)

土曜日の予選を前に、客観的に金曜日の井上がドライブしてアンダー対策で実施したセットアップチェンジの中で効果があると思われるものは残し、そうでないものは元に戻し、、、そこに私の経験値でショックの減衰スピードもアレンジして、まずは澤が予選1に出走しました。

ジェントルマン中心の予選1(決勝1のスタートDr)は、混乱が起きやすく、不確定要素が多い時間帯なので、経験と強さを武器に澤が安全に乗り切る作戦をシルバークラスへの切り替えの際には当初から考えていました。

実際、フェラーリチャレンジもGWCAも練習走行から赤旗は多かったので、予選もきっと起きると、、、

だからなるべく前に並んで、なるべくアウトラップにクリアラップを取れるスペース作って、計測1Lap目に出来る範囲でアタックをしてしまうプランでした。

アウトラップで2台かわして、バランスチェックの為に急いでタイヤを温めて、でも130Rからシケインの間で少し前に1台見えたので、5秒分だけ前に間隔を作って、、、そこからアタック開始。
(あとから考えると、この5秒の間隔作りがPP獲得に繋がった)

T1は無難に、T2はまだ暖まり切れてないので少しオーバーが出て最小限のロスで修正、S字1発目も入口でオーバー出てねじ伏せた(笑)、そこから先はタイヤも9割以上は温まってくれてる雰囲気なので、車のバランスも良い感じでミスなく攻めきれた、スプーン1-2でこのLapにピットアウトしてきた車両がまだスロー走行をしていて、上手にパッシングのタイミング考えて相手もしっかり見てくれていてロスなく譲ってくれた、シケイン出口で他車に追いつきながらコントロールラインを通過したタイム(実際にタイムロスはしてない)で2秒4で暫定トップ。

タイヤ的にはこの次のLAPであとコンマ3-5秒は上乗せがあるハズだったけど、追いついてしまったので一旦ペースダウンしてクリアを探してもう1回行くか?と思っていたらそのLapに赤旗が提示されました。

予想していた事が起きたといえば起きたのだけれど、このタイミングの赤旗だと自分も再スタート後にはこのWEEKのタイヤとコースのマッチングから行くともう上乗せはないだろうし、ライバル勢もタイムアップ難しいのでは?と推測、それでも保険で赤旗後にもう1アタックしてみたものの、コース前半は2秒4と同等だけどコース後半でディスプレイ上のタイム予想が落ち始めたのので、アタックは諦めて予選は終了と判断。

結局、その1秒9を出したAudi(これもシルバークラス)が1台居て2位か?と思ったらその車両は4脱でタイム抹消になったようで、正式結果としては久々のポール獲得となりました。

計測1LAPでタイム出すって普段のドラサポから心がけている習慣だからこそ、ジェントルマンDr中心の予選で活きたと思うし、逆にプロ中心の予選であればアウトラップと計測1はタイヤをゆっくり温めて計測2以降でアタックした方が本来のタイヤの101%に近い性能を絞り出すにはいい方法だったかもしれないので、そこは状況に合わせて、、、なんだと思います。

決勝1はPPスタート、久々で緊張するか?と思いきや、意外と冷静に色々考えて確実に出来て、隣の5ZIGENさんのGT-Rは特性的に加速のピックアップが良いから1コーナーまでのよーいドンは上手くやらないとやられてしまう危険性があると思って対策をしてスタートしたからギリギリポジションキープ出来たし、決勝も満タンでもマシンバランスは良くて、すぐにSCが出て自分のペースがまだ見えない中、リスタートも上手く出来たし、またすぐSC出ても気持ちを切り替えて集中してリスタートできたし、2回目のSCは赤旗になって一旦全車ピットロードで待機となったけど気持ちは切れずに強いままで3度目のリスタートもうまく行って、その後Dr交代の時間までの4Lapも5-6秒台で走れたから上出来でした。

(あとでデータ見たら本来のスタート後にSC出ずに走れていたらスティントのベストは4秒台前半想定、レース後半燃料軽くなってからプロDrがドライブしてのベストのトップが2-3秒台だから悪くないと思われる)

Dr交代も練習は満足にできてなかったけど完璧、作業も完璧、ピットアウトのタイミングだけなんと6秒も早くコースインをしてしまって(これは完全にチーム側のストップウォッチの読み間違えの模様)、実質全体2位でコースに戻ったものの当然ながらピット時間違反でピットストップペナルティを食らってしまいました。

これで本来居るべき位置から50秒ほど後方でのレースとなってしまいましたが、井上選手は腐らずに自分のペースで走ってくれて、熱の為かパワーダウン症状にも苦しみながらも23位でゴールとなりました。

あのまま5ZIGENにはアンダーカットされたけど、勝ちを狙うレースではなかったので、それはそれで仕方なく、大切なのは2位でコース復帰してから世界の強豪メーカー系のプロDrの攻撃をどれだけ凌いでいいポジションでゴールできるか?を経験して欲しかったから、そういう意味であのペナルティは痛かった。

結果だけ見たら、平凡だけど順当に行けば、井上選手のスティントのコース上での戦い方次第の部分もあるけど全体8-12位くらいでゴールが出来たハズなので、当初シルバークラスで今回参戦するとなった際の目標であったシングル入賞は届いていたと思います。

それよりもPPを獲得してトップで返ってくるという「強いレース」を半分だけだけど魅せられたのは現地にお越しの支援者様も大喜び、そしてTVやYoutubeで観戦してくれていた皆さんにもパワーを送れたと思うし、皆さん『全盛期の澤が戻ってきた』と言っていたので(笑)、光った部分を見せられて良かったな~と思いました。

ジェントルマンDrの中であの走りは当然と思われるでしょうが当たり前のことを当たり前のように実行するのは結構難しいし、プロがプロである所以はその辺の正確さ、的確さ、読みの深さ、何か起きた時の対処力なんだと思います。

プロが速い人だけしか居れないなら私はとっくに居なくなっているので(笑)

井上選手はこの1-2年で速い車両も乗れる様になって、インストラクターとしてもレーサーとしても急成長中です、GT4やGT3に乗るという事は彼の経験値や実績からするとちょっと背伸びしている感はあるものの、だからこその成長でもあるし、そんな環境を与えられるだけの頑張りや役割を今はワンスマの中で果たしているからこその今回のチャンスだったと言えます。

鈴鹿でGT3を速く走らせるのはプロとジェントルマンのタイム差がつきやすい事から分かるように簡単な事ではない、井上選手はここからは空力マシンの走らせ方を蓄積していく必要があるでしょう。

今回シルバークラスで参戦するのが鈴鹿であったことも、色々な狙いを実現する為には目論見通りとも言えました。

SCランはあるだろうとは思っていたけど、あんなに何度もあるとは思わなかった(苦笑)、でも何度出ても何度でもリスタートでちぎってやるんだ!の強い気持ちで戦えたから個人的には満足のレース内容でした。

やはりレースはどんな形であれトップ争いが出来る環境の中でドライバーもチームも自信を付けて戦えるし、支援の輪も広がっていくものなんだと再認識しました。

自分自身もレーサーとして、今回の週末の中での走りは、ちょっと『腐りかけていた本能が蘇った感覚というか、ぜんぜん出来るじゃん!』って思えた。

ワンスマで普段スタッフやインストラクターをやっている我々がこうしてチャンネルを変えて、コンペティションの中で戦ってトップ争いをしているという形も良いPRにもなっていくのだと信じています。

我々のマシンはEvoキットが装着できず、きっとフロントのダウンフォースやメカニカルグリップ向上が見込めるEvoキットだと鈴鹿ならコンマ5秒/Lap以上は速いはず、、、それを予選や決勝のタイムに落とし込んで妄想してみると、、、AMGやPORSCHEの最新車両を使っているトップチームにはまだ届かないかもしれないけど、環境さえ許せば全体の前1/3くらいでシングル入賞争いが出来る戦いが出来るハズ。

そこには当然、プロアマで行くならプロもアマもそのカテゴリの中でトップである必要があるし、チームもエンジニアリング、メカニック、メーカーによるカスタマーサポートも強くなければならない、、、それが揃っているのが今のGWCAのTop10争いをしているチームだと言えます。

そんな環境の中で、井上選手は本当に頑張ってくれていきなりトップでバトンを渡したり、トラブルを抱えてやマシンバランスの悪い状態での走行を強いられたり、と苦しい思いをさせてしまった部分は申し訳ないと思います、でも私もGT3のレース15年やっていて色々あって今がありますから最初は当然といえば当然、そこから生き残っていけるか?がこれからの彼の勝負だと思います。

翌日のRace 2は井上選手の土曜日の予選2も赤旗連発で満足なアタックが出来ずに後方からのスタートとなる予定だったので、まずは世界基準のプロDrに揉まれて車を壊してこなければいいな~と不安な面もありましたが、スタートするどころか、土曜日のrace1の後のパワーダウン症状の原因を探る作業の中で発見されたエキゾースト系パーツの破損で、交換パーツがどうしても用意できずに出走自体を断念しなければならない状況になってしまったのは本当に残念でした。

我々のABSSA MOTORSPORT純粋なチームとしてのGT3でのレースは今季はこれで終了となりますが、今回の出来事の中で私も必ず来年以降『より体制を整えて強くなって戻ってくる!』と心に誓いましたし、今週末のGWCA茂木戦はチームUEMATSUさんとジョイントする事でABSSAのチームは残る事になりました。
(車両もメンテ体制もUEMATSUさんサイドのものを使います)

GWCAは一足先に抜けてしまいますが、茂木戦も来月の岡山戦も私は現場を知るドライバーの立場からJ-SPORTSさんの解説席に御呼ばれをしているので、皆さんに魅力をお伝えできる事になりましたし、まだまだ色々な意味で戦いは次のステージへと繋がっていきますので、どうかご期待ください。
Posted at 2023/07/18 15:53:53 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2023年07月03日 イイね!

フェラーリチャレンジ FSW戦 2台のコーチを経て

フェラーリチャレンジ FSW戦 2台のコーチを経て7月を迎え2023年も下半期へと突入です。

ワンスマとしてはレースシーズン真っ只中でGWCA戦も2週間後の鈴鹿、そして先々週はBMW M2CS戦の岡山ラウンドに参戦される方のレース帯同コーチ、先週(昨日まで)はFerrari Challengeに参戦されるGROW片山選手のレース帯同コーチを井上選手が担当、私は10年来のコーチ帯同をさせて頂いているDeske(ですけ)選手の担当をさせて頂きました。

レースに参戦される方はとにかくコースの慣熟を最低ベースにホームとしているコースでのコーチとのタイム差にどれだけ近づけるか?が第一ステップ、そこから先にレースWeekの戦い方という大事なステージがあります。

だから走った事ない、走り慣れてないコースでレースをするには事前の準備が必要で、それはシミュでの走行だったり、実際にコースに行っての走行だったり、方法論はいくつかあります。

上記の3選手はずっとワンスマ(ないし澤)がサーキット走行を始める時から協力をさせて頂いていた、それこそ広場トレーニングから走行会、スポーツ走行、レース参戦と至るまでの色々な経験を傍から見ていた、といういわば『生え抜き』の方々。

だから、その関係性を探りながらのコーチではない = お客さんにお相手という度合いは少なく、より対等な関係性でのジェントルマン(アマチュア)プレーヤーと専属コーチとしての関係性で進められるのがメリットで、レースという限られた条件下でコンディションなどが刻一刻と変わっていく中での適切なコーチングが求められるレースの中ではよりその効果が発揮されるというのが、プライベートで専属で長い期間一緒に戦って来れているメリットだと言えます。

BMW M2CS戦は苦しい戦いの中でも接触やコースアウトなく、黄旗区間違反でペナルティを受けたものの、『苦しい中でもとっちらからずに走り切って壊さずにポイントを蓄積する』という戦い方が出来たというのが収穫だったでしょうし、Ferrari Challengeにおいては、まだ4月のチャレンジ戦でデビューレースでShellクラス連続2位表彰台獲得からGWCAでのGT3車両でのDriver交代があるスプリントレースでの経験値を経て、改めてChallenge戦を戦う中でタイムも予選の戦い方も決勝のペースや走らせ方も包括的にレベルアップを見せ、Shellクラスでの連続表彰台を更新、2回目のレースではクラスPP獲得しポジションキープでレースを進めるも、スタート手順違反でドライブスルーペナルティを受けてしまったものの、その後の諦めないレースペースは見ものでそれでもクラス4位でゴールをした強さを見せつつ、『次はKATAYAMAがShellクラスは強いぞ』と思わせる内容で見事でした。

Deske選手は2013年からずっと海外でのチャレンジ戦も帯同させて頂き、色々な素晴らしい経験を私もさせて頂きましたが、コロナ開けのブランクを感じさせない熱心な練習と、難しいコンディションの中でも持ち前の体力と集中力の高さを武器に常に想定するタイムを出してくるのは流石の一言で、昨日の決勝1は前の2台のバトルを察知して、少し引いて観ていて、接触&スピンを上手に回避、Shellクラスより一つ上のクラスで、本来ジェントルマンDrの最上位クラスとも言えるPirreli Amクラス(一番上のPirreliクラスはプロ同等のジェントルマンDrのクラスですから)で常にTop6以内で戦いながらクラス表彰台を獲得、これだけでも簡単な事ではない。

ワンスマが関わる2選手が強いレースを見せ、それぞれクラス表彰台を獲得出来たのは私も井上も誇らしくもあり、してやったりの気分でもあり、、、そして2レース目は13列26台のグリッドで3列目にGROW片山選手とDeske選手が並ぶという光景も色々とおもう所あり、な印象でした。

皆さん本業があって、数日間のレースWeekの為に色々と無理をして時間を作っている方々ばかりなので、その走る事に対して思いはある意味「冷めている」プロとは違って逆に熱い想いがあるはず、だからこそやはり質の高い練習を重ねる事、そして練習は裏切らないし、軸のブレないコーチングと、走りをアドバイスするだけに留まらないコーチング体制を構築してのサポートなど、今までのノウハウをジェントルマンDrさんの目標とレベルに合わせた安全で楽しくて、結果に繫がるレース参戦へのサポートとして実施していく意義を再確認させられた週末でした。
Posted at 2023/07/03 11:50:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
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