あまりレースに依存をしていない私でもそろそろレースがしてきた感じがします(笑)
先日久々にフォーミュラカーで茂木を走ったり、この辛抱期間でそもそも久々にサーキット(袖森)を走った時に、やっぱり自分はサーキットを走ること自体が呼吸をするのと一緒なんだと再確認しました。
ワンスマyoutubeのほうでは(引き続きチャンネル登録お願いします)昨年のブランパンGT Asiaの鈴鹿戦の車載映像を公開しました。
これは土曜日の決勝で私がPitiからバトンを受けて残り2-3Lapでもう周りのプロもタイヤがキツイって状態。
予選で新品タイヤ2分1-3秒だったマシンが鈴鹿のように路面のミューが高くタイヤへの攻撃性も高いコース特性だと中古状態で2分4-6秒台での走行になってしまう。
2台前のAudiがもうフロントタイヤが無くてアンダー出しまくり(最初の110RからヘアピンへのAudiの侵入の仕方でもわかる)で1台前のAMGと私がつかえてしまっているのですが、今のGT3はダウンフォースも強いので近づきすぎるとダウンフォースが抜けて曲がれない時があるので”抜きどころ”で無いところは少し距離を保っている。(特に高速の130Rとか踏んで行けなくなるダンロップ先、松ちゃんとかも)
私も1回目のスプーン1個目侵入ではAMG(AMGはGT3の中でもAudiやMcLarenに比べてダウンフォースで走る車ではないはず、それでも)に近づきすぎてアンダーだしている。
AMGは自分がダウンフォースで走るマシンではないから、相手の背後についても影響は受けにくいのだと思いますが、結構バシッとAudiにプレッシャーをかけてますよね。
で、1コーナーのたまらずAudiがコースを孕んでAMGが前に出て逃げる。(たぶん1Lap2秒近く速いのに数ラップAudiに捕まってました、その位レースでもプロでも追い越しは難しい)で、自分の出番がやってくるのですが、McLarenはタイヤへの攻撃が優しい車なので予選一発がブランパンGT ASIAの様なコントロールタイヤ(固いタイヤ)だとタイムが出ない代わりに決勝のペースがいい。
ブレーキングやS字区間が良いのはこの車載でもよくわかるでしょ?
鈴鹿戦の時はまだまだBOPも不利だったので加速とストレートスピードはいまいちだったけど、この鈴鹿戦の後の後半、韓国や上海ではだいぶその部分でも互角に戦える様になってのクラストップ争いだったり総合Top5圏内が見える戦いになっていたのだと思います。
AudiはAMGの背後の時とはまた違うダウンフォースの抜け方するので逆バンクやダンロップもきつそう(苦笑)、で110Rからヘアピンの侵入で前のLAPと同じ動きを相手がしたので立ち上がり重視のラインできっちり松ちゃんで背後につく、でもダウンフォース抜け怖くて半車身横に出て最低限風当てておくとか工夫して(笑)、でもやっぱりスプーン1個目の侵入は少し内からになってしまう。
Audiも私の車と当たらぬようにしてくれたのか単純にInに付けないで2個目へ、そこで私は頭を切り替えて2個目の侵入で思いっきり立ち上がり重視に切り替えてスリップに入ってバックストレートで横に並ぶ、、、という流れです。
西コースのピット前のガードレールとAudiの間にノーズを入れるのは少し怖かったけど、相手もミラー見ていて絶対に当たらないようにプロの車両感覚での接戦だったので大丈夫でした。
これどちらかがプロ、どちらかがアマだと”幅寄せした”とか”自分のスペースを作ってくれなかった”とか”相手が居るとは思わずに当たってしまった”とかってなり易いケースだけど、お互いパーソナルスペースが最小限のプロはこの距離で走らせていても信頼関係があれば大丈夫で、同じこと全てのレースやコース上で出来るものではないです。
130Rに入るときも少しでも自分のラインが不利にならぬよう、ミラー見て若干右に寄せてから侵入しているし、通常6速のままでブレーキのみの所を5速に落としているのも、このWeekで初めてこの瞬間にやった訳ではなく、事前に試してどういうメリットデメリットがあるか確認しておいたからサラっとやっているし、シケインのブレーキングから1個目の侵入もブレーキングで良く飛び込んでくるドライバーだったのでミラーチェックしつつ、通常よりも少しだけ1個目の侵入速度上げ気味(並ばれないように)2個目の速度落とし気味のバランスで通過、(McLarenとAudiのその後の加速特性の違いを考慮して、シケインで抜かれない事を重視)するなどの小技満載の映像でした。
色々な車載映像が世の中にあるでしょうが、こうういう解説があると見方がより繊細になったり、自分の走行にも出来るかどうかは別として(笑)意識啓もうになりますよね。
プロDrがやはり実践慣れしていて強いのは予選でタイムを出すだけでなくタイムを出す環境づくりが出来る部分とこうした決勝の1LAPのタイムは大きく変わらないけど、マシン特性や状況の差によって速さが違うマシン同士でもリスクを最小限に走れる部分ですよね。
だから私はレースよりもお客様のマシンでスポーツ走行や走行会で走らせる方が実は神経を使ってリスク管理センサー120%だったりする訳です。
その方式で考えると、”一般道の方が怖い”ってたまに私が口にしているのも頷けて頂けるのでは?と思いますよ。
ドライビングアカデミーTVでは、こういったレベルでの各映像の解説や各コースのコーナー攻略解説をやってますので是非会員登録を=!というのが今日の着地点でございました(笑)
Posted at 2020/04/22 07:40:35 | |
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