
鈴鹿CCMC走行会の帰路です。
いよいよ袖森フェスティバルの週末を迎えます。
年に3度(2月、5月、10月)だけですが、200台規模のプログラム運営はいつも緊張感あります。
気温15度~23度くらいの今のシーズン(特に秋の長雨シーズンを越えたここから1か月くらい)が、サーキット走行には一番いい季節です。
ここからもっと気温が下がると、エンジンパワーは更に上がりますが、タイヤを温めきれずペースが上がらなくなることがアマチュアDrは多いです。
タイヤの表面温度、通常でもプロが走った後と自分で温めたタイヤって5~10度は違うハズですが、気温5~10度、路面温度が20度以下になると、それ以上の差になると思います。
パワーが出てストレート速度は上がっているのに、止める曲げるに必要なタイヤのグリップが十分に発揮されないと恐怖心はより強くなる、これは自然の成り行きです。
そのくらい、パワーがあるという事、タイヤのグリップが少ないという事は思い切り行けなくなるという事に繫がる。
クルマには”それぞれの難しさ”がありますが、本来設計しているクルマの速さで走れてない時のその車は不安定です、それは速いタイムが出るマシンになればなるほどです。
だから、レーシングカーでスリックタイヤが温まらない速度、ダウンフォースが得られない速度でゆっくり走るのは結構怖いんです。
86ロードカーでFSWを2分20秒位で走っても、そもそも思い切りいったとしても2分10秒位のクルマだから、ただゆっくりなだけで、クルマのフラフラ感は特にない。(フラフラ感があるとしたらほぼ100%ドライバーの操作によるものなだけ)
今日のCCMC走行会で同乗走行したSwift(結構チューニングして2分34秒位で走る)、NDロドスタ(RF)(これまたチューニングして34秒位で走る)、TTRS(ハイパワー4駆動で31秒位で走る)、FT86レーシング(37秒位で走る)、996GT3(23秒位で走る)、それぞれの難しさがあります。
ローパワーFF系やFR系は旋回速度でタイムを稼ぐのでハイグリップタイヤを履くとより、ハイスピードコーナーがあまりブレーキを掛けずに入っていく事になって怖いですし、MT車両はMT操作に引っ張られてしまって速度コントロールが薄くなる傾向が強い。
滑るか滑らないか?の領域をミスの許されないレーシングコース(特に鈴鹿は)で上手に走らせるのは相当のエキスパートでないと簡単ではないし、4駆やFFは比較的”無理が効く”と言っても、タイヤの抵抗、ステアリングの抵抗を計算に入れた操作を繊細にやらないといけないので、それはそれで難しい。
パワーがあるクルマ、ハイグリップなクルマ、そして経験値が未熟で限界値が予想できないドライバー、、、これらはやはり広場トレーニングの様な、比較的安全に限界領域が体験できるステージで実体験してからレーシングコースを走らせたいですね。
488チャレンジEvoや911カップカーで、または新しく入手したレーシングカーで広場トレーニングに参加したりする方が最近いらっしゃいますが、正しいトレーニング法の1つだと思います。
限界が高い車になればなるほど、まだいける、まだいける、、、って思っていても突然限界領域が来て、いきなり大きくそっぽを向かれてしまうって事が起きやすい。
今日のCCMCでもたまたまかもしれませんが、PORSCHEカップカー受難のアクシデントが頻発していたので、やっぱりレーシングカーって難しい。
ある程度までならロードカーより楽な所もあるけど、それはロードカーで走らせた経験があるからで、あと〇秒ってなると、そこがレーシングカーの難しさなんだと思います。
操作の仕方も、クルマの難易度も簡単にしてみる、難しくしてみるを上手に使い分ける事で安全に意識と経験、そしてスキルアップに繫がる。
色々なクルマ、色々なニーズ、色々な目標、色々なスキルでサーキットを走っている人が居るので、その方その方に適したドラサポやアドバイスを心がけないといけないよな~と、走行シーズンが到来すると再認識する今日この頃です。
Posted at 2022/10/20 16:03:42 | |
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