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2023年10月30日 イイね!

澤圭太にとって技術面のプロフェッショナルとは?【体験走行先導車ドライバー編】

澤圭太にとって技術面のプロフェッショナルとは?【体験走行先導車ドライバー編】澤圭太にとってプロフェッショナルとは?

、、、と聞かれたらこう答えます。

「100%領域の見極めと共に100%に対しての調整が的確である事」

プロとして100%の高さの話は別として
どちらかと言うと”100%に対しての調整が的確”という部分が大切な話です。

ドラサポでお客様の車両のパフォーマンスを(お客様にとっての100%)を短い時間で判断し、それに対してお客様のニーズやレベルに合わせた基準作りをする、それに対しての現状の立ち位置と向かうべき方向とゴールまでの距離、ゴールが具体的に見えた時の次に進めべき方向などを見せるのが、レッスンのプロとしての自分の立場の際の任務だと思っています。

Twitter(X)の投稿をご覧いただいてこの投稿をご覧の皆さんも含め

体験走行と言われる走行は袖森フェスティバルの「体験ファミリー」枠の様に単純にサーキット体験が出来ればOKというコンセプトもあるし、「体験走行プラス」など、ある程度のスピード感やサーキットを走る感を期待される(保証はしないけど)走行枠もあります。

Twiiterで公開したのは「体験走行プラス」の先導走行の時の映像ですが、ゆっくり走るから体験走行は安心安全と思うなかれ!です。

まず、サーキット走行慣れてない人、でも速く走れることを期待している(であろう)人が隊列(接近状態)で走るのはリスクだという事、そしてその「体験走行なら安心」と思っている(であろう)なのがリスクです。

体験走行の先導ドライバーの極意として

★ なるべく少ない台数で(運営側の努力が必要)

★ 勾配やレイアウトを理解して
登り勾配は加速が鈍る、下りコーナーは減速不足によるリスクが増える
高速領域から減速する所は止まりすぎ、低速領域からの加速は加速不足が増える

★ 参加者の心理を考慮
離れてしまって無理に追いかけようとしやすい所は抑えて
詰まってしまって、結果ペースが落ち、ラインが乱れる所は速めで

★ 隊列走行の特性を理解
後続になればなるほど乱れてしまうリズムやラインを最小限に留める為に

この4ポイントが大事です。

今回の映像は袖森ですが、FSWで言ったら、、、先導車がこう走ると後続は結果的に走り易いという法則があって

T1は安全のために少し早めにブレーキランプを付けるが旋回速度は極端に落とさない

Aコーナーや100R~ヘアピンは良いラインを走ってペースは落とし過ぎない(特に出口はヘアピンに向けて登りなので)

300Rは逆に手前のへアピンさえ渋滞が起きないような先導が出来ていればいい速度感で到達できる率が高まるので先導車のペースは少し落とし気味で実は慣れてない人ほど高速コーナーはリスクがあるので予防線を張って(その先のシケインブレーキングは1コーナー以上に旋回速度が低く、しっかり止めるのが大切なのにその意識が低い方が多いので)

ブラインドやトリッキーなコーナーが多く、登り区間の続く最終セクターはブレーキを点灯させる区間(始める所、終える所)だけ正確に速度感は登りで速度が乗らないであろう部分を補正するべく”落とし過ぎない程度”で

これって一般道や高速の”渋滞が起きるメカニズム”にも通じるし、運転やサーキット走行に慣れてない人の特性も加味した上での走らせ方が肝となる。

ワザと少しINに寄っていくの早めにしてあげるのも技

サーキット走行の正常な速度域なら当たり前のタイミングでのターンインも速度域が落ちると切り遅れ推奨ラインになるんですよね、良くある走行会の慣熟走行とか集団の中でお客様を乗せての同乗走行で参加すると周りの車両の「鬼の様な切り遅れライン」の酷さを体感できます。

慣熟走行の速度域だと切り遅れに感じないけど、それだと速度域あげたこの後の本格走行では切り遅れだよ!ってなる。

FSWならクレインガーデン(レストラン)でランチしている時にヘアピンを見ていると体験走行で先導車の後どんどんラインが崩れて後続になるとものすごく切り遅れて出口を小さく立ち上がっていく、、、という伝統芸能をレストランの窓際で食べていると見られます(苦笑)

だから、慣熟走行だから、体験走行だからと先導車(役)をその道のプロじゃない人がやっている隊列は危険だと私はいつも感じます、実際にそれが原因の思われるアクシデントも遭遇したことがあります。(直接関わっていた訳じゃないけど)

ここでやっと最初の話に戻りますが
100%がレーシングカーでの予選アタックなどだとすると通常はレーシングカーでの98-99%で、人の車でレッスンの仕事となると96-97%、今回の映像の様なものは1分15秒の車を1分50秒で走らせているので70%程度と言えます。

じゃあその20-30%を捨てているのか?というとその分を使って後続の車の距離感やペースコントロール、ラインの精度(目一杯使うという意味じゃなくて)などに費やしていて、色々な事を支配下に置く、、、という意味では100%である事には変わらないという状態です。

ワンスマ袖森フェスの中でのこれら体験走行だと管制でカメラチェックして、必要とあらば特定の区間でペースコントロールして全体をパッキングしたり、付いてこれない車両を再後尾に回すなどの運用も想定されています(たまに実際にやります)

ペース的に余裕があるから雑や緩慢になるのではなく、ステアリングは丁寧にレーシング速度で走行した時と同じ軌跡を描けるような放物円になる様に、、、ブレーキも同様、ランプが点灯する所も消える所もレーシング速度に近いように、、、アクセルだけはペースコントロールの為により作為的にコントロールしているけど、加速区間はなるべくしっかり加速を心がけて、、、となります。

速度に余裕がある時は率先してこのくらい顔を動かして色々な情報を得る、急いでタイムを出そうと走るしか時間が取れない人が多いので、練習がし辛いけどこうして「敢えてゆっくり走れる時間があるならそういう練習をするのも効果的」です。

ゆっくりで出来ない事は急いでできないのは考えればわかる事ですよね、これがこのペース感で出来た徐々に速度や空間を付け足していけばいい。

最初は基準を知って、それに対して20-30%OFFから始めて、、、この映像で行ったら最初の1Lapはここから始めて、次は-10秒、その次は-7秒、そしてその次は-5秒、-3秒とやっていけば25秒縮まって1分15秒で走る車を1分25秒で走らせられるから、やっとスタートラインが見えてくる感じ。

それが簡単に出来たら、次は1分25秒から始めてどうやってその先の10秒を縮めていくか?(度合いは違えど考え方は一緒)です。

コース幅は制限して、車の挙動を基準として速度感を高めていく、これ以上は自分の感覚で空間を広げないと無理ってなったら(その判断が出来る事も大事)空間を広げてみると余裕が出来て、その余裕を使うと速度感が挙げられるってサイクルを見つけられると「自分が安全に走れる空間と速度のバランス」がある程度できるので、それを壊さない様に空間→速度→空間と交互に開放してあげてどこまでいけるのか?

コースの中でそれが出来やすい低速系のコーナーと自分が比較的苦手意識のないコーナーを見つけて安全な部分からやっていく、、、

そういったレベル向上のサイクルやゴルフで言ったら9Iでハーフスイング→9割スイング、同じことを7Iで、それからUTで、最後にDで、、、て自分が何か乱れないボーダーを認識したうえで、あとは少ない時間でそこまで到達する様に練習を重ねるというのが自分の感覚を向上させるプロセスだったりします。

アクセルの開度やエンジン回転、ブレーキへの踏みかえ、ブレーキの踏力レベル、侵入速度、ハンドルの最大舵、アクセルのタイミングや開けていくタイミング、コース幅の使い方などを徐々に開放していくプロセスや、何をどの位開放するとどのくらいのラップタイム向上になるのか?をリンクさせる感覚などが大切。

そこらへんを走りながら自分の精神状態と突き合わせて進めていくのがトレーニングであり、慣れている人や速い人はそういった前段階をすっ飛ばしていきなり90%以上から始められるのが特権でもある。

誰でも最初は初心者ですから、上手にステップアップしていく為に時間とコストを有効に使って、自分に合った走行会やレッスンに出会ってほしいなーと思う今日この頃です。
Posted at 2023/10/30 18:14:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
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レーシングドライバー 澤 圭太 1976.8.16生(44歳) 千葉県出身 B型 176cm/68kg 15歳でレーシングカートを始め98年4輪レース...
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