
色々と忙殺されていて、ゆっくり考える時間が合間合間にはあれど、残していく事が手薄になる今日この頃。
10月~の怒涛のスケジュールが一旦落ち着いたので手元のメモを振り返りつつ徒然なるままに以下書きます。
++++++++++++++++++++++++++++
特にサーキット走行やレース参戦計画について、『こうする!って決めて動く事が大事』だと再認識しています。
どうやっても色々とやっていくうちに変化や想定してないことが起きるのがサーキット関連
だからこそ、最初に決めた本筋から反れない為、何かあった時もレコードラインから外れる度合を最小限で留めるため、、、
やっぱり最初の計画や目標設定が大切
来年のレース活動は?来年のワンスマ活動は?って考える季節なので自分たちも周りで関わっている方々もこれを忘れずに進めたい。
++++++++++++++++++++++++++++++
先日の岡国戦のS耐で自分史上最大ともいえる大ミスを犯してチームに迷惑を掛けました。
いつからか?自分の思う通りにどんな時もコントロール下に置いた車の運転やレースでの走行を出来る様になった自分は
どこかで『いつものように気を付けていればミスをしないし人に迷惑もかけない』と”注意を払う”という状態から”きっと大丈夫”という慢心や過信になっていたのかもしれない。
先日の自分のミスはまさにそれで、レースの神様に久々に平手打ちにあった感覚でした。
だからこそ、周りの人たちのミスに対しての寛大さに心が染み、自分も”人のミスに寛大であれ”と改めて誓った出来事でした。
自分は”ミスをしないドライバー”なんではなく、人以上に”ミスをしてはいけないドライバー”である事を改めて強く心に刻みたいと思います。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
10月、イタリア、マラネロ(Ferrariのおひざ元)に2度海外出張に行きました。
水面下で計画されている来年のプロジェクトの下見であり、本国でどんな事が行われているのか?日本からのGuest対応(通訳兼サポート)も含めての出張。
久々に海外を一人で動くセンサーが働いた日々、、、
言葉もそうだし、飛行機に乗る、レンタカーを借りて一般道を走る、行きたいところに行く、ホテルで過ごす、海外での仕事や会食、ミーティングetc
日本にいるとある程度無意識で出来ることも色々とセンサーレベル上げて動くので毎日疲れますよね。
私たちは売れないもの(ドライビングレッスン)を売っている、車を売るって世の中の”販売”という類からすると売れないモノに属するかもしれないけど、
人気のあるメーカーや車種を売るのととてもマニアックだったりなかなか特殊で売れない車を売るっていうのは同じ車でも戦略が変わりますよね?
このイタリア出張を通じて
『売れるものを人よりも売る』難しさ、『売れないものを売る』難しさを体感しました。
あと、イタリアの一般道走っていると、一般の運転している人の運転レベルが非常に高い!
日本はルールやマナーが運転レベルが低くても大丈夫なように寄り添ってくれているスタイルだからそのレベルの差異で問題が起きる。
例えば、速度が低い車は走行車線、自分より速い車が来たら避けるとか”先行って”のサインが車の動きから見て取れる
先を急いでいればパッシングも常套だし、車間を詰めて”先を急いでいる”をアピールする。
それで煽られたなんて問題は起きてない、だって”煽られた方が悪い”とか”先を急いでいるんだから、速度出せないんだから仕方ない”ってお互い分かっているから。
ランナバウトを通過するときも、上手くないと円に侵入できない、1台づつなんていう暗黙のルールはないから(笑)
だから入りたい気持ちをタイヤを転がす事で示し、円を向かってくる車両のドライバーの目線や車の動きでなんとなく阿吽で侵入する、
それでもちょっとタイミング悪いと円を進行してくる車両にクラクション鳴らされるし、鳴らされたからと怒るようなドライバーも居ない
右折レーンの先頭で日本だともう明らかに右折信号出るのを待っててチャンスを伺ってない感じの人居るじゃないですか?日本だと後ろの車のドライバーに「今行けるだろ!」ってツッコミを入れられてるだけだろうけど、イタリアだと「行けよ!」ってクラクション鳴らされる感じ!
運転している人の意識レベルが違う、イタリアだとその緊張感だから安全、日本はそのレベルだから運転しながら携帯観たり操作出来る人が居るので危険って考え方の違いなんだろうなぁ
日本は煽り運転がニュースになるようになってから先を急ぐドライバーより追い越し車線をマイペースで走ってしまう車両の方が偉くなってしまった感
高速の渋滞の先頭は大体そういった車両だから、そんな車両にぜひ『運転している本人にもわかる”私が渋滞の先頭です”表記を作ってほしい』(笑)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
私はあまり自分から営業を掛けたりしないタイプなんですけど最近思う事がありまして、、、
自分でそう思ってないだけで自然とやっている事、発信している事が営業になっていたり
人前で喋ったり、TVの映像の中や声として人様に見てもらう、聞いてもらう事が営業になっているんだと再認識しています。
J Sportさんの解説しかり、今年で言えばGWCAのYoutube Live配信も無料だからこそ沢山の方に聞いてもらっていた様子。
特に関係者の方々からの声は色々と自分の耳にも入ってきてて嬉しい。
セルフプロヂュースが出来ないと、資金力が十分でなく、集客力もない(ファンが多いとかとは関係ない)いちプロドライバーが長年この業界に居続けるのは至難の業です。
私が16歳でカートをはじめ、22歳で4輪レースに転向し、49歳になる今まで230レース以上の国内外問わず、世界選手権やマカオGPのようなレース含めて様々な公式戦を経験できたのは
私がとびきり速かったり資金力があったからではないのは確実。
そりゃ一定以上の速さはあるし、教える仕事をすることで瞬発力と上手さは確実にレースドライバーとしてだけでは得られなかった技術として加わっているけど、、、
やはり何より『レースで結果を出すことが一番の営業、そして発信力やセルフマネージメント能力、言語化された自分の姿』が支えていることは確実。
それらを包括的に続けている事がワンスマ事業であり、レースドライバーとしての今であり、それに付帯する色々なお話を頂ける場所に今も居れている要因だといえます。
最近、色々な人から相談を受けることがあるんだけど、自分も人様から相談をされる年代になったんだな~と感慨深いとともに、自分は自分のことで精いっぱいで人のあら捜したり、人のことあ~だこ~だ言っている暇はまだまだないんだよね~とも思う(笑)
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
S-GTのCARGUY with MKS Racingの今年の躍進は目を見張るものでしたね。
珍しく私から木村社長に直談判して『何か協力したい!』と今年のポジションを与えてもらったのですが1人が英国人であることもあって
色々と自分のドライバーとして、コーチとしての経験も含めてチーム内で機能できていたと自己評価しています。
結果に直結するものではないけど第3ドライバーとしていざって時のための心準備と、基本は走らないからサードドライバーも登録されるレースで表彰台になんて上がるのはちょっと恥ずかしい感じ。
2人合わせての40歳だから『お父さん役』って言われるのは仕方ないけど、彼らの若くしてベテランドライバーのような走りを見ていると本当に頼もしい!
それからAPラウンド、茂木ラウンドはCARGUYチームからGWCAエントリーし我々がコーチング帯同もしていた豊田/太田選手も現地観戦されていました。
これってすごく重要で、自分がやってきたレースを改めてほぼ同じメンバーが支え、違うプロドライバーが違うステージで戦うことで刺激の入り方が倍増しているはず。
『人のレースを観るって大事』って事だと思います。
+++++++++++++++++++++++++++
McLaren、Ferrari、BMWなどのメーカーが作るレッスンプログラムに携わり肌で見てきたこの1か月半。
アプローチ、手法、言い方は違えど、どこも大切にしているものって根っこは変わらないというのが私の印象です。
当然中には”年に一度のもの”もあるのでチームとしてオペレートが違い、コンセプトが変わるとより高い精度のものを作るのは難しさを感じます。
しかし、当然事前に出来上がっていて現場は微調整がいいんだけど(レースを迎えるレースカーも一緒)
そうは行かないことが多いので、ワンスマ事業を通じて分かっているインストラクターとスタッフのチームでできる安心感や信頼感は図り知りえないです。
大切なものって何か?というと
『コンセプトと目標設定、基本操作、空間認識や視野、そして知識と練習法』です。
ワンスマはうまいことこれらが包括的に備わっていると改めてこれらのプログラムを通じて手前味噌だけど思いました(笑)
+++++++++++++++++++++
カートとかシムの大切さ
最近、レーシングカートをトレーニングに活用することが増えました。
前からやってましたが今まで以上にトレーニング色強めで、、、シムって役に立ちますか?カートっていいですか?ってよく聞かれます。
答えはいつも一緒、、、『やり方間違えないである程度できるまで練習出来て、そこから自分の肥やしに出来る人はいい手法です』です。
ほとんどの”こりゃダメだ”の判断はその領域まで行ってないところで判断してしまっていたり、せっかくの経験を自分の本当のステージで活かせるパイプが未発達だったりする部分。
そこができないと、何をやってもダメで、そこが備わっていればダートや氷上もいいし、ほかのスポーツやってみたっていいかもしれないですよね!?
++++++++++++++++++++++
足跡や爪痕を残す
ある程度は澤圭太、ワンスマとして出来てきているけど、それは人以上に考えて工夫して、犠牲を伴ってきているからだと断言できる。
そうやって作り上げてきたものも一瞬でふいにしてしまう危険は常に隣り合わせなので、そのプレッシャーだって私を強くしてくれてきた要素。
でもいつまでも今までの様に続けられないし、もっと今の時代にあった違うスタイルが正解にもどんどんなっていくであろう、、、
だから、人に渡す/譲るという精神を備えるトレーニングもここ数年はしてきて、やっとその感覚がちょっと身についてきたかもしれない。
さあ次のステージへ、、、ってそろそろ言えそうな気がする今日この頃です。
爪痕残すときの残し方が汚い人とか(それは爪痕ではなく傷っていう)、負け方の汚い人っているじゃないですか。。。
自分はそうはなりたくないな~とも思います。
++++++++++++++++++++++++
”人生生きている限り学び”ってよく言ったものだな~と思う事、最近多いです。
プログラムの精度、人としての立ち振る舞い、家族やスタッフを抱えた人生設計、色々な場面で、、、
何か起きた時に他責にしようとするといくらでも要素があるのがサーキット
でもそこから自責の念で学び次に繋げられる人は自分に足りないもの知ってるから人のせいにしない、っていうのが自分の美学でもあります。
++++++++++++++++++++++++
いま、世の中がすごく変わっていってますね。
簡単に言うと、全てにおいて便利で簡単になっている。
でも、もともとの原理原則を知った上で便利なもの使えるのと、便利なものを当たり前の様に使っているのとでは質が違う。
質が違うと何が起きるか?というと、何か起きたときの対処対策が浅はかになる。
車で言ったら、シフト、ABS、トラコンなどが典型だし、一般道で言ったらETCとかもそう。
旋回中や減速中、WET状況でシフトの原理がわかってないとシフトロックしたり、ABSだって前後バランスが取れたうえでのABSとロックしない為だけのABSでは作動領域や止まれる性能変わる。
ETCだって、元の料金所のおじさんとのやりとりがスムーズな人とそうでない人はETCのレーンの選択や通過の様子が違いますからね。。。
やっぱり最後にモノを言うのは、、、
もっと先へ、もっと速く、もっといい方法はないのか?、もっと楽にできる方法はないのか?っていう探求心や今の状況に満足しない精神、人よりもちょっとでも得したいという所謂『スケベ根性』
これが大切だってことだと思います。
だから便利なものに変化していく中で、機械も仕組みもサービスも、、、必要ないからと無くしていくとか、プラスにならないからと辞めていくとかって、その瞬間は称賛されるけど
長い目で見たら本当にそれでいいんですか?って事が多く潜んでいると思います。
いまのサーキットで配備されている電光掲示板の見やすさもそうで、あれが常識になってしまうと人が振っている旗が見えない人でもこれからもどんどん高性能化されていく車でサーキットを走れてしまう危険性が潜んでいるし、オフィシャルの人がBOXの中で旗を持ち替えようとしていたりしている素振りまで見て次起きることが予想できるようなプロの凄さが活かせなくなる(苦笑)
便利だから、不要だから、人気が減ったから、、、とやめていく前に
まずは必要を感じてもらう、プラスになる様な工夫したか?と問いたい時が多いですね。
でも、その感覚って”自分のリスク”でやってないと芽生えないし、自分の実入りになることだけやっていて出来た感じになっているけど、もっと視野広げてごらん、全体としてベースの部分が手薄になってませんか?という事が多い気もする。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
そんなこんなやっていると、もう年末も近く、来年のことを考えてしまっている自分や、直近の集客が気になって、ちょっと先のプログラムも全体像構築も気になって、、、
やっぱり気が休まることってないんだよな~という毎日を過ごしています。