さて先般手に入れた5馬力船外機のスズキDT5 502S整備ブログの続きですが...。
その前に一つご報告。
更に部品取り用のDT5 502Sをとあるルートより超格安でお譲り頂き、ガラクタみたいなDT5が3台となりました。
まぁこの手の船外機ですが....
パッと見綺麗なんですが船外機アルアルの内部腐食散見。
これはある程度仕方ありませんが、特にエンジンケースの下部なんぞはまともに潮を被りますので、20数年前のブツとなりますとそうそうグッドコンディションのモノになんて当たるはずもありません。
と言う訳で以前自家塗装いたしました501モデルに移植までしましたが、その後いくつか問題が発生しておりました。
まず初爆確認したあと冷却水の組上げを一切しない症状.....
これは本当単純ミスと言うかお馬鹿ミスをしちゃいましたwww。
大切なパーツが一つ無いwww。まぁ逆に原因が掴めてホッとしました。
こちらのインペラキー!
船外機スタンドの脇にポロッと落ちていました。

これが無いとインペラは空転するから当然冷却水は上がって来ません。
ケースにはしっかりとロックさせたはずなんですが、何かの拍子で抜け落ちたのでしょう....
勢いよく出るパイロットウォーター。
とりあえずこの問題は解決です!
で、501のロワーケースを使っていたのですが、どうにもギアの入りが悪いので再度下ろしてみると....
判り難いですがベアリングの奥のアルミ部分が若干欠けております....大丈夫なのかどうか判りませんが部品取りパーツがあるので無理して危ないのを使うのもアレなので気持ちよく交換。
中々同時に501と502と言うモデルの細部を比較できる機会も少ないので、これはこれで良き勉強になります。
例えばクラッチシフト!
左が501、右が502。
削り方が微妙に違いますね。この溝にロッドブッシュが押されたり引かれたりして、ニュートラルより前進や後進ギアにシフト出来る仕組み。
そのニュートラル部分でしょうか?
左のクラッチシフト赤丸部分、ロッドブッシュの緩衝により若干削れている痕跡あり。
こちらは総合的に判断して気持ちよく右側を使います。
次にクラッチのロッドシフト。
今度は左が502、右が501。モノは全く一緒ですが、501のモノは完全に歪みが生じていますね。
こちらは最終的に小ナットとロングナットを取り付ける部分ですが、歪みにより非常に取り付けにくいのでこちらも502のモノを気持ちよく流用。
まぁ修正したら使えない事も無いけど、寄せ合わせの場合は一番程度の良い部品を使うのがセオリー。
さてロワーケースの分解に差し掛かる前にオイル抜き。
作業台は非常に良いです。
もう墨汁のようなオイルですな。
完全に交換時期に来ている状態。
で前オーナーさんこの春にインペラとキャブのオーバーホールは出したとの事でしたが....
ウォータポンプ外側もかなり劣化してますね。
真ん中のオイルシールの色が尋常じゃないな....
で、蓋を開けると確かにインペラは比較的新しい。
欠損や硬化も無く充分良い状態です。
とりあえずシリコングリスを噴いてそのまま蓋をしようとしましたが....
何故ならプレートを外すとガスケット作らないといけないので少し面倒臭いと思ったんですよ。
でも何故かこの時背筋に嫌な予感がしましたwww
とりあえず横着せずにプレートまで外そう!
で!?
予感以上に驚愕の状況がそこにwww
ベアリングケースの凹み部分全て、見事なまでの塩で埋まっとるやんけ~(爆)。
ここまでの症状は断トツの過去一ですわwww。
もう笑うしかない!
てか、この状態で蓋をしていたらと考えると恐ろしいの一言。
前オーナーさん、どのようなメンテナンス業者に出していたのかしりませんが、これはイカンですね。
とりあえずマイナスドライバーで少し削ってみますが、このケースは当然使い物にはなりません。
比較対象としてもう一台の部品取りより取り出したモノと比べてみますが、やはり右は腐食の度合いが違います。
しかも外そうにもピクリとも動きません。あれこれ1時間くらい格闘しましたがどうにならないので.....
とりあえずサンダー。
次にリューター!
ロワーケースに当たらない様に慎重に掘り進めとりあえずここまで割りました。
ボルト周りの塩害が凄まじいです。
欠けたアルミ塊。
少し隙間が開きましたがそれでもまだこの状態でも取れません。
隙間が3mmくらいからびくとも動かないので.....
前部分も更にかッと。
※割り箸噛ませております。
残り3点のみとなりここでようやくケースを外せることに。
気を使いながらあの手この手の作業となりましたので、3時間程度はかかったでしょうか?腰が痛くて仕方が無いですわwww。
外れたベアリングケース、記念に誰か要りませんか(爆)?
ちなみにこちらのパーツ、ハウジング・ドライブシャフトベアリンと言ってケース内にべリング1個とオイルシール2個が圧入されたアッセンブルパーツです。現在新品だと税込み14,630円プラス送料とかなりの高額パーツとなります。
※品番56130-98503
プレートはすでに掃除済みのモノを使いますが、取り出した方はガスケットの固着が酷い。
とりあえず純正パーツ待つ時間が勿体ないのでガスケットシートで自作。
まぁこれくらいは自分でせんとね。
丸い部分は金属ポンチで開けて完成。
プレート取り付け。
クラッチロッドにドライブシャフトも入れて。
とりあえず不細工だけど一応下は再オーバーホール済みました....
めっさ時間かかりましたがwww。あとティラーハンドルも501から502に交換するので、いずれ時間が暇な時に塗装も行いたいと思います。
ところでこのような高額パーツ周りの取り外し作業....
例えばエンジンのヘッド、エンジンのケース周り、インペラ周り、アノード関係。
ボルト緩めてグリスアップ、そして再度の締め直し。
これを年に一度するだけでも全然違うと思いますが、殆どの人は触らないようですね。
※アノードは3回の使用で1度磨いて地金を出すのが良い。
それだけでメンテナンスもかなり容易になるの上、消耗パーツの交換だけで済み、船外機本体にもお財布にも優しいのですが....
是非弄られる方は逆にどんどんバラしましょうwww。
そして私の苦難の道はまだまだ続く.....