秋雨前線が活発化して、台風14号も発生している晴れの国きびだんご県めばる市は、夜明け前に
激しい雷雨を受けて、おっちゃんが生ごみを回収ステーションへ持ち込む頃にはかなりの雨模様。
もちろんこんな日は体調が良く無いので、一日中を寝て過ごします(´0ノ`*)
前回のROVER MINI SPI 1.3に続いて、製造経年から来る不具合としての原因の一つである、
インジェクションスロットルボディのアイドリング制御を行っているステッパーモータについての話
なので、ミニ乗りの方は皆さん知っていることだからε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノスルーしてね。
スロットル弁が開いているか?閉じているか?はスロットルポジションセンサにて位置を把握してる
ECUちゃんですけど、どのくらいの回転数でエンジンをアイドリング運転するのかを適正に制御する
のが、ステッパーモータの役目です。ROVER Miniに使われているステッピングモータは、4本の
コイルで回転して、最大回転は3.75回転であり、1パルス駆動7.5°×180ステップにて動きます。
150°のカム運動は直線プランジャーピン運動に変換されてスロットルプレートに伝達。言換えると
モータ出力軸にはピニオンギアが付けられていて、樹脂製の減速ギアとカムが一体になった
プレートでプランジャーピンを押し出すことでスロットルレバーを僅かに動かしてスロットル弁が適正
なアイドリング回転に成る位置まで動かしてあげます。
部品番号:JZX3062 (SPI用)
そして、このステッパーモーターに関しては、コネクタ部基板への半田材質が悪く、また、Miniの
エンジン振動に機械的に耐えられず、半田部にクラックが入り導通不良のケースが多いのと、
スロットルボディに取付けているアルミケーシング内部に結露、水分進入でモータが固着して
いるもの、樹脂製ギヤカムの材質が悪くて割れて粉々に成っている物などよくある不具合です。
日本のミニショップで交換修理を頼むとスロットルボディAss'Yでしか換えられないと、数十万円
請求したり、ステッパーモータ単体でも5万円+工賃ぐらいぼったくられます。U.K.で購入すれば
6000円(送料別)前後、中華製パクリ商品なら1200円のモータです。
ROVER Mini SPIの JAP(日本)仕様に
おいてはエアコン装着が標準なのですが、U.K.仕様と同じくエアコンが作動してい無いときは、
850r.p.m.±10が、工場出荷時のアイドリング回転数です。アクセルペダルを踏んであげない以上、
1500r.p.m.以上に回転数が上がることは有り得ません。AC(エアコン)作動時、AT車で(R,D)
レンジ、オルタネータへの電圧負荷が大きいとき、エンジン始動時、ステッパーモーターは僅かに
回転してアイドリング回転を少しだけアップしてエンストを防止する働きもあります。AC作動時で
1030r.p.m.以下くらいが正常ですので、回転数が上がらないまたは、上がり過ぎる場合は修正が
必要です。エンジン始動時はキャブレター車で言うところのチョークの代わりに働きます。
【ステッパーモーターの簡易テスト】には次の手法によります。
①イグニッションキーを『ON』の位置に切り替える。
②5秒後に『OFF』の位置にイグニッションキーを戻します。
この動作で、ステッパーモーターは回転してジーッと唸りながらプランジャーピンを一番短い位置へ
引き込みます。そして、次回のエンジン始動のためにインテークマニホールド吸気温度センサでの
吸気温度に応じて、正しいアイドリング位置にするためにステッパーモータは回転してプランジャー
ピンを動かします。
15秒経過すると、メインリレーが切れて、『カチッ』とクリック音がします。
この一連の動作が良好な場合は、ステッピングモータが壊れていることは可能性は低いです。
エンジン始動に失敗したときは、直ぐにセルを廻すのでは無くて、この動作が完了する間隔を
置いてから、再始動しなさいと、U.K.版の取扱い説明書でもちゃんと書いてくれていませんwww
③ステッピングモータの電源NBVを電気テスターのDC電圧計にてチェック。
④次にアースピンとそれぞれのコイル端子間電圧をイグニッションキーをON-OFF切換えながら
測定します。
⑤ステッピングモータのコネクタを抜いて、各コイルピンとアースピン間の抵抗値を測定します。
正常ならば、16Ωを示します。∞や高抵抗、0Ωは故障しています。
・アイドリングが不安定
・アイドリングが高い状態から落ちない
・ハンチングする
以上のような症状の時にはこのステッパーモータ関係の不具合が疑われます。
スッテパーモータを取付けているボルトの遊びの関係で、減速ギアカムとのスキマに注意して
取付けないと作動不良の原因になります。
【アイドリング調整方法】(誰も教えてくれない?誰も正しく知らない?)
*エアークリーナーはちゃんと清掃して綺麗にしておくこと。インジェクター、ダンパー弁の汚れや
動きの悪い物も清掃整備を事前に!エアクリーナーが詰まると薄い燃料しか噴射されません。
キャブレター車はエアクリーナー詰まると濃い燃料が供給されるのでインジェクションと逆ですね。
①運転席アクセルペダルの遊びを適正範囲に調整します。
②スロットルワイヤの長さをフリーの状態でインジケータの中心にドグが来るように調整します。
(a)イグニッションキーをONにします。
(b)スロットルカムを利用して完全に開閉スロットルにステッパーモータが準備されるように
します。
(c)ワイヤ調整ボルトのスロットル側のロックナットを緩めます。
(d)ワイヤ調整ボルトのアクセル側のロックナットを緩めます。
(e)同じギャップがスロットルレバーの両側に得られるまでケーブルスロット張力調整ナットを
締めます。
(f)2本のスパナを使って、ブラケットにロックナットを締め上げます。
(g)再度、上下の隙間が均等であるか確認して下さい。
③スロットルボディのダンパーやインジェクター、スローバイパスホールは綺麗に洗浄して置く。
スロー調整ネジは緩める前に位置をマーキングして締代回転数を記録して置くこと。
④ROVER Mini TEST BOOKまたはそれに代わるECUテスター、またはMEMS1.6USB通信
ケーブルを用意する。エンジン回転数と、ステッパーモータのステップ数(TUNE STEPPER)
をモニタしながら、アイドリングAC切りの時にステップ数が何度か?記録する。
AC作動で、アイドルアップした時のステップ数を何度か?記録する。
正常回転数に近似の場合は、スロー調整ネジの開閉で微調整して合わせる。しかし、通常は
メクラキャップされていて、緩止加工されているので再度、調整する時もロックタイトハードの時間
硬化型を使い振動などでは緩まないようにして、調整後は新しいメクラキャップを打込む。
⑤測定した時のステップ数がアイドリング時とアイドルアップ時にて、最大限界ステップ数または、
最少ステップ数に近似値の時は、アイドルアジャストスクリューを廻して、適正範囲にステップ数が
入るように調整する。
⑥イグニッションを『ON』にてエンジンルーム内のスロットルレバーを全開に手動でした時に、
ECUモニタに置いて、ステッパーモータのステップ数は25ステップになれば適正ですが、これは
あくまでも目安です。これが確認出来ない環境でのアイドリング調整は不可能です。
⑦安定したアイドリングが保てること、エンジンが冷えてから再始動しても安定していること、
スロットルワイヤの調整したスキマが必ず上下同じに中央に成っていることを常に確認して、
ずれた場合は再調整必要です。また、ワイヤ内部の引っ掛かりや腐食がある時は素直にワイヤ
を交換しましょう。調整ボルトの余裕が無いほど伸びてしまうと切れる恐れもあるので寿命です。
日本は特に四季の温度変化や気温の地域差があるので、工場出荷時のままでは必ず不具合が
起こりますけど、エンジン始動が悪かったり、燃費が著しく悪く成り、五月蠅いだけ( ´艸`)
*適正ステップ数に関しては、ROVER社は公表していませんし、文献も有りません。
おっちゃんが、先に書いていることが理解出来る人は算数の計算で解っちゃいますけど(≧∇≦)ノ彡
【注意事項】
手順通りに行わずにいきなりアイドルアジャストスクリューで機械的にアイドリング調整を行うと、
ステッパーモーターの異常負荷による故障、樹脂製減速ギアカムの破損を起すので、絶対に
モニタ出来ない環境では作業してはなりません(=゚ω゚)ノ
アイドルアジャストスクリューの工場出荷時調整は熟練の白髭のおじいさんが一人で黙々とやって
いましたけど、1台づつ全て同じ位置に成ることは無いそうです( ´艸`)
バッテリー外して、スッテパーモータを初期化?なんてデマが流行していますけど、単純に次の
始動のためにその時のインテークマニホールド吸気温度センサに対応して、スッテパーモータが
動いているのに過ぎないので、アイドリング不具合がこの様な事繰り返しても改善されることは
絶対にありません。
何故か?ROVER Mini 1.3i SPIのアイドリング調整方法を正しく手順公開しているミニショップも、
ミニユーザーも日本には存在していません。理由は、理解していないから(≧∇≦)ノ彡
にほんブログ村