立春は過ぎたけれど週末辺りに寒波が来襲しそうな予断できない不安定な気候です(=゚ω゚)ノ
以前にアンテナをスタックするのに2分配器と4分配器を検討しましたけれど、使用部材が、アルミ
角パイプの30×30×3tの規格を使っており、これは四角の内径が丁度、24mm角にしたかった
からであり、特別に深い意味はありません(´0ノ`*)
30×30×3tは、A6063S-T5にてアルミ押出し材として普通に一般的なサイズであり、定尺5m
での販売が基本です。しかしながら、大型ホームセンターにて切売りしている物は25×25×1.5t
の引抜き材が殆どで、残念ながらホームセンターでは購入できません(´‐ω‐)=з
そこで、25mm角を使い、心棒にΦ8mm使った場合の参考インピーダンスを計算しました。
計算するまでも無く、70.7Ω必要なインピーダンスは65.2Ωしかないので、誤差は5.5Ωです。
これなら75ΩのTVアンテナ同軸使うのと傾向は逆ですが誤差範囲は互角であり、アマチュア
レベルなら許容無視される範囲です。SWRにしてみれば、1.125になるだけです。
次に角パイプを25×25×1.5tを使ってインピーダンスを最適な70.7Ωとした場合に最適な銅管の
直径を逆算です。
この時は、Φ7.294の銅管を使えば最適な理想インピーダンス70.7Ωとなりますが、実際には
このような中途半端な外径の銅パイプの市場性はありません。
Qマッチ整合で分配器を考える場合は、左端のように50Ωのアンテナを2本並列に接続で、
合わさった点での合成インピーダンスは25Ωです。これを50Ωに整合してリグにつなぐには、
35.36Ωの2重導波管を1/4λ×短縮率長さだけ途中に入れてやる必要があります。
Zo=Zq^2/Zi の公式から、50=Zq^2/25なので、Zq=35.36となるのです。
また、角パイプの肉厚を引いた1辺の内側長さをDとし、中心導体の直径をdとするとき、
インピーダンスZo=138 log D/dが成立します。
つまり、このT型2分配器を水平型にするときには左右の50Ωアンテナを合成する途中の2重
導波管は√100×50=70.7の公式代入から、1/4λ×短縮率で70.7Ωのインピーダンスにて
まとめれば出力部のインピーダンスは50Ωとなります。
これらを応用して、右側に50Ωのアンテナ2本、左にも2本をそれぞれ合成すると
合成点では各25Ωだけど、次の合成点では100Ωにするには、50Ωのインピーダンス2重導波管
を1/4λ×短縮率づつつないで、無線機側へ50Ωインピーダンスとして供給します。
本当は70.7Ωの1/4λ×短縮率を左右の合成点より設けて、それに50Ω1/4λ×短縮率を足した
ものを使いますが、等価変換で簡易式に50Ω1/4λ×短縮率を1段として、整合させています。
Qマッチと言う手法と、インピーダンス合成が理解出来ていれば非常に簡単な方法であります。
2重導波管を作る時に最も重要なのは、外管に対して内管が中心に必ずいて、平行2重を保つ
ことが絶対条件であり、このためにはなんらかの加工上は、スペーサーが必要かと思います。
そこで、前回からの手直し版と、T型2分配器も載せて置きます(=゚ω゚)ノ
上図のように5mmの発泡塩ビ板に穴明けて銅パイプにあらかじめ接着して置く方法。
上図はT型にして組立てた場合
最後は水平型4分配器
コネクタ部はハンダ付けのために外側角パイプにΦ16程度の穴をホルソーで事前に穴明けして、
ハンダ作業後にアルミ板またはアルミテープで塞ぐこと。左右の四角開口部は薄い塩ビ板を
ホットグルーで防水加工すること。
スタックする間隔が広くて、分配器を長く作りたい方は、1/4λの部分を奇数倍にして、3/4λ
とか、5/8λとしても大丈夫です。1.2GHzでは、3/4λとして1/4λの433MHz用が使えます。
(この場合誤差は有りますが、許容範囲内でありメーカー品も同じです。)
*過去に紹介した時に部材寸法(銅パイプ径)が間違っていたのを修正してあります。
Qマッチ整合に関しては、アマチュア無線1級の工学問題範囲ですが、ほとんど出題される
ことはありません。アンテナ側から見てのインピーダンスと、リグ(無線機)側から見てのインピー
ダンスの見方が出来るので面白いですけど4アマのおっちゃんに聞いても(*´д`)??