ユーフォ2、12話。さいごのコンクール。
1話目が実質2話分だから、ここで13話目分に当たるし、最終回かと思ってたが13話で最終回だったようだ。いまいち1クールってのがよくわかってない。
本編の感想。
コンクール前の様子は1期ラストの本番前のような緊張感が心地良い。
みぞれが可愛いんだが? 京アニが私を萌え殺しにかかってるんだが?
秀一は普通っつーか、久美子がくしゃくしゃになった包装に対して何も言わないのがいいね。そんなの気にしない間柄っていうか。相手が秀一だからかもしれないけど、久美子自身ギャーギャー言わないってことを秀一もわかってるのかもしれない。……あれ? 秀一の出番終わっちゃったよ。いいのか?
コンクール演奏後に3年生組、晴香と香織とあすかが喫茶店に行こうとするところ、ジーンとしてしまった。それまで一歩引いていたあすかが、やっと友達になれた感じ。
指揮者表彰のときの麗奈の滝への告白の暴走っぷり。優子と香織のトランペット組がモーションを起こした麗奈に感謝するのが良い。というか、麗奈を認めた優子の株がまた上がったような……。
しかして、その結果は銅賞。5話のときのように演奏シーンをここで入れてたら金賞取れたフラグだったのにねぇ。演奏シーンをばっさりカットしたからそんな気はしてた。ステージがひとつ上がった状態での金賞はそんなに甘くないぞってことでしょう。まあ、察するに5話同等の演奏だったのではないかと。
そのあとは改めて麗奈が滝に告白。さっきのは本気だったんかい!ってな感じで周りは驚くも滝自身はどこ吹く風。まあ34歳なんで、女子高生、しかも教え子に言われても。空気(ムード)を読まず、勢いで言ってしまう辺り麗奈もお子様よのう。可愛い。しかし問題はそこじゃない。優子がフォローしてるんだよ。優子株が爆上げですわ。12話は優子回だなぁ。
松本先生は2期になってから1期とは違った顔を見せるようになってるのがいいね。
生徒には見せないけど、きっと旦那にはデレデレなんだろう。
あすかは父親から認められて良かった良かった、ってところだけど、久美子の説得がなければそれもなかったわけで。やれる機会のあるチャンスがあるなら、しがみついてでもやっておけっつーことですなー。OPの絶妙な描写のところで「チャンスの神様」という単語が出てくるけど、あすかは抗えるチャンスに挑むキャラクターとして描かれてた節もある。
一方、久美子はというと、途中から姉を探してばかり……。今回、部のために、自分のために、仲間のために、それ以上に姉のために演奏していたと思われる久美子の心情。何も言うまい。
で、ふとED見てて気付いたことなんだけど、ヒールのお菓子(ケーキ?)久美子、葉月、ミドリ、麗奈4人のイメージカラーで構成されてたのね。
ユーフォ2、13話、最終回。はるさきエピローグ。
部長は優子! ……ああ、このときのために優子の株は上がっていっていたのか。1期のときのままの印象の優子だったら視聴者は納得できないだろうけど、2期の優子を見てきていると、優子なら大丈夫な気もしてくる。しかし、そこへすかさず副部長に名乗りを上げた夏紀。
てっきり夏紀は「あんたに任せると部が崩壊するし」とか言い出すと思ったが、そこまでは言わないものの、なかよしコンビは相変わらずってことで。後藤が頭抱えてるのがいいね。
私は部長は希美辺りで茶を濁すと思ってたんだよね。副部長はしっかりものの後藤。そして部長と副部長の会話ってだけなのに、希美と話す後藤を傍から見て、後藤のことを信じていながらも、やきもきする梨子。当然希美にはその気はないし、梨子の勘違いで終わる、そんなストーリーもまた一興。……実現しそうにない。梨子の声、コロコロしてて可愛いでしょう。癒しだったなあ。
で、この辺から久美子があすかを気にし出すけど、Aパート終わりまで普通に見入ってしまった。
秀一の出番は本当にあれでいいのか?
ヘアピンを渡したときに「川島が言っていた」と秀一が言ってたのに秀一を疑う久美子。うーん、らしくないような。コンクールのことで頭がいっぱいになって話半分、聞いてなかったか。ミドリは将来、他人の噂話が大好きなおばちゃんになってそう。
3年生たちの演奏、『starting the project』は意外だった。私はかなり好きな曲。
それに対して2年生1年生は『三日月の舞』。楽器が減った分、音が薄いってのがありありとわかる。
これを埋めて、今まで以上に盛り上げていかなければいけないのよね。大変よー。
新入生に滝の亡き妻に生き写しのような生徒が入学してきて……、な展開。麗奈ピンチ。……これまた実現しそうにない。
トランペットソロのところでの麗奈と香織のアイコンタクト、良かったねぇ。そして麗奈の音も変化している。香織が得意としていた柔らかな音色を麗奈も出せるようになった。麗奈も香織からの想いを受け継いだってことかな。
サブタイトルがエピローグと題されてるだけあって、そこまでドタバタが起こるわけではないわけだけど、山場はやはりあすかから久美子へ託される想いってところかな。石原監督もそういう受け継がれていく精神っていうのが好きらしいし。久美子とあすかが初めて会った場所でっていう演出が粋ね。1話で冒頭の冬のシーンを見たときは足跡にまで気付かなかったなあ。あすかは影の主人公でもあったわけだし。
総まとめとしては、結局、青春は保存できないし、精一杯やれるときにやっておくのが精神的には最良を招く(ことにつながる場合が多いよ)、というのがメッセージ性としては強いかな。若い時なら尚更だよ、と年寄りは言うわけです。もっとも端的なキャラクターは1期ソロオーディションの香織や2期のあすかに顕著だったかな。麻美子もそうか。
同じ京アニの楽器物アニメでも、輝かしい青春を切り取った『けいおん!』とは違った一面を見せた青春劇が『響け!ユーフォニアム』だと思うわけ。
スタッフの藤田春香って人はこれから名前を見かけることが特に多くなりそうだ。私が京アニの作品をまた見れば、の話だが。
さて、野暮ったいことを付け加えるのなら、1期、劇場版、2期を通して、ヤマハの楽器売り上げはどれだけ平時より伸びたんだろうか……(苦笑)
ヤマハの売り上げはひとまず置いておいて、2期サントラ、楽しみです。
イコライザーも復活して迎撃準備万端よ!
『清良女子高のチャイコフスキー』は「全国金賞常連」の腕前でしっかり演奏収録もしてるはず。
いや、なんでこう言うのかっていうとですね、ユーフォ1期のサントラ『おもいでミュージック』に収録されているフレッシュマン・ウィンド・アンサンブルの演奏って、劇中に合わせてレベル調整してるみたいだからさ、全国で金賞を取れる演奏ってこんななんですよーっていうのが知れるのがいいかな、と。
VIDEO
これに使われた曲も楽しみ。
そういう意味では『starting the project』は(結果的に劇中で鳴ったけど)最初は劇外で鳴る音楽として奏でられたものだから、フレッシュマン・ウィンド・アンサンブルの本気だと思うのよね。CDは音量控え目で収録されてるけど、音量上げれば結構良い音入ってますよ。時間も短いし、オーディオ調整曲(というか確認用)に使ってたりします。
だから彼らが本来の実力から劇中に合わせてどこまで手加減してるのかわからないけど『おもいでミュージック』の「久美子たちの演奏」を聴いたあとに、超一流のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やシカゴ交響楽団の演奏を聴くと、改めてプロの凄さを思い知るのね。
音大学生諸君は頑張って下さい。あなたたちはプロの卵なんだから。
勿論、プロを目指して音大進学を希望している高校生諸君も。
私は陰ながら応援していますよ。