
温泉に泊った時は、朝からひとっ風呂浴びに行くのですが、ここはそんなに広くないですし、風が強くて寒そうなのでやめておきました。
1Fのロビーに降り、無料の珈琲を調達してから、部屋で朝食を済ませます。
TVで天気予報を見ていると、日本列島は広く雨が降っており、北海道も道北だけが晴れです。
う~ん、ラッキーですねえ。
さて、ウルトラライトダウンを着こみ、稚内駅周辺を撮影するためにカメラを持って出かけます。
昨日も感じましたが、人気が少なくて歩道も所々ボコボコしており、過疎化が進む典型的な鄙びた地方都市です。
昔は樺太への窓口としてずいぶん栄えていたと思うのですが、観光による地域振興も、ここまで遠いと厳しいでしょうね。
風が強くてダウンを着ていても寒く、身を屈めながら日本最北端の駅 稚内駅へ向かいます。
鉄道で来たわけでもないのに「北の大地の入場券」を買い求め、続けて最北端の線路を撮影します。
ホームに列車、出来れば特急の宗谷かサロベツが停まっていたらよかったのですが、普通列車を含めて1日に7本しかありませんので、それは贅沢。
昔は線路がそのまま北へ伸びて北防波堤ドームまでありましたので、駅舎の外には昔の線路や線路跡が残されています。
北防波堤ドームは、稚内と樺太を結ぶ稚泊連絡船の桟橋などの保護と、桟橋を利用する乗客の便宜のために作られたもので、稚内のシンボルになっています。
ホテルへ戻り、荷造りを済ませてチェックアウトです。
宿泊料が7,020円+駐車場代が700円です。
GoToキャンペーンじゃなければ、宿泊料が10,800円もします。素泊まりで。
東京出張時には、ドーミーイン東京八丁堀へよく泊っていました。
念のためにそこの宿泊料を確認すると、素泊まりで6,000~7,000円です。
この稚内の料金、異様に高くないですか?
ノシャップ岬へ昨日行ってしまいましたので、稚内で観光スポットを探したところ、直ぐ近くの稚内公園が良さそうだと判りました。
早速そこへ向かい、駐車場へ車を停め、氷雪の門などを見て回りますが、とにかく寒い。
次に向かったのは、開基百年記念塔です。
高所恐怖症のくせに高い塔へ登るのが好きなのですが、塔の展望室は海抜240m。
早速エレベーターで展望室へ登ったのですが、風速9mという表示で、なにやら塔が揺れているような気がします。
全くの貸し切り状態でぐるっと回りましたが、ここはホント、絶景でした。
晴れた日にはサハリンが見えるそうですが、残念ながらそれは見えず。
それでも、西へ向くと稚内の丘陵越しに利尻富士が綺麗に見えます。
東向きには、稚内の市街地がパノラマのように一望できます。
もし稚内へ来られることがあれば、ここは是非訪れるべきで、お奨めです。
次は、萩見というところにあるG.S.で給油です。
北海道は、道路も歩道も敷地も広いので、出入りが楽です。
ここもEneKeyが使え、138円/Lでした。まあまあですね。
さて、宗谷岬では、白い貝殻の道を走ってみるつもりでした。
最近、一番人気があるスポットのようです。
でも、今日は日曜日なので車が多そうで、道が細くて対向車が来るとすれ違いに難渋しますので、やめておきました。
むかしむかし、国道169号がまだ改修されていない頃、すれ違いに難儀して真新しいクルマの側面が木の枝で傷だらけになって以来、狭い道は嫌いなのです。
宗谷岬での駐車場は、かなり中央に近い場所に停めることが出来ましたので、日本最北端の地の碑と間宮林蔵の立像をバックに、パチリ。
道を挟んだ反対側には、食堂最北端などの有名店がズラッと並んでいます。
車もそこそこ来ていましたが、やはりライダーが多かったですね。
そういえば、北海道の海岸沿いを2日でぐるっと1周するという猛者のライダーがおられると、とほ宿の冊子で昔読んだことがあります。
宗谷岬へ来た目的は、母親の弟、つまり叔父が戦時中に宗谷海峡で船が沈没して亡くなったと、母から生前聞いていましたので、ここで手を合わせる為でした。
いつかは、と思っていましたが、目的を果たせてよかったです。
宗谷岬を越えると、道はオホーツク海沿い。
オホーツクホタテロードと言うのだそうです。
日本海側のオロロンラインと同じように、海岸段丘が続く絶景ロード。
思わず車を停めて1枚写してみました。雰囲気が伝わるでしょうか。
荒波が打ち付ける海岸沿いの道を一路南下し、到着したのが、道の駅「さるふつ公園」。
結構車も多いですが、ここで昼食です。
事前に調べておいたお目当ては、ホタテ刺身定食。
ここ猿払のホタテは大変有名らしいのですが、今回の旅行で一番美味しかったのがこれ。
何と言いますか、ホタテが物凄く甘いのです。
今まで食べたことがあるホタテは何だったのか、それほど美味でした。
美味しいものに満足したところで、南下を再開します。
猿払村を過ぎたところで左折して国道を離れ、海岸沿いの道へ出ます。
そうです、これがあの有名な、猿払村道浜猿払エサヌカ線です。
直線道路が多い北海道でも、ここは随一でしょう。
起伏がほとんど無いので、遠い地平線まで、真っ直ぐの道が続いています。
ああっ、北海道へ来たんだ!
それをしみじみ実感させてくれる、そんな素晴らしい道です。
道路の左右は牧草地になっており、コンバインなどが刈り取りをしていましたが、その機械の大きさは、さすが北海道でした。
さて、クッチャロ湖へ寄ってから、今日の宿泊地である歌登へ向かいます。
枝幸町までオホーツク海沿いを進み、そこから山の中に分け入ります。
人家の全くない森の中、熊が出てきたら屋根が無いので大丈夫だろうか、そんな不安が頭をよぎります。
そして到着したのが、うたのぼりグリーンパークホテルです。
ああ、あそこか。そう思われた方もおられるでしょう。
タイ人の団体観光客が殺到するホテルとしてガイアの夜明けで紹介されたホテルで、私もそれを見て興味を持っていました。
なぜ北海道の歌登にタイ人観光客が大挙しているのか?
北海道の観光地から遠く離れた、道北の辺鄙な山の中にあるホテルです。
新型コロナの影響で全くタイ人が居なくなった今、どうなっているのだろうか、そんな興味を抱いていました。
失礼ながら寂れているのだろうなあと思っていましたが、然に非ず。
けっこう賑わっているではありませんか。
記事にもありますが、インバウンド需要は20%に留め、あくまで地元民が優先。
実際に、日帰り入浴は22時まで可能なので、地元民と思われる方が沢山入浴されておられ、源泉は凄く濃くて効きそうだし、変わり湯などもあり、これは地元の方の人気が高いと思いました。
しかも、入浴料は410円と、銭湯より安いではありませんか!
露天風呂はありませんが、こんな温泉が近くにあればなあと、しみじみ思いました。
当初は、【オホーツクえさし割】お土産付☆枝幸特産品をゲット!海と山のまごころプラン(夕朝食付)にするつもりでした。
枝幸町の補助金による支援事業で、4,000円相当の特産品がお土産で貰えるプランです。
ところが、予約当日に見てみたらこのプランは最早いっぱいで、やむなく【お手軽プラン】ビジネス利用にオススメ☆天然温泉で疲れを癒そう♪(夕朝食付)を選択。
まあそれでも、食が細くなった年寄りには、これで充分です。
食後は再び温泉に浸かり、北海道最後の床に就いたのでした。
(つづく)